TMS治療

集中力・記憶力などのパフォーマンス低下は睡眠不足が原因?

[2021.09.14]

「心の不調」や「集中力の低下」、「パフォーマンスの低下」、「記憶力の低下」などにお悩みの患者さんの中には背景に「睡眠不足」がある可能性があります。
集中力、記憶力などのパフォーマンス低下が主なお悩みの方に生活習慣を詳しく尋ねると、その原因として睡眠リズムが乱れていることが考えられるケースが増えています。
 PC やスマホ、ゲームなどデジタル機器などいつのまにか睡 眠を妨げるものが生活の中にあり、さらにコロナ禍でテレワーク中心になり、仕事とプライベートの境目が見えなくなる。
通勤で歩いていた運動がなくなり、体を動かさなくなるなど生活習慣の変化がきっかけになり睡眠リズ ムの乱れが起きやすくなっています。

睡眠不足セルフチェックリスト

睡眠の不安は欧米では 3~5 人に 1 人、日本人では 5 人に 1 人いるといわれています。
最近体調が悪い、頭がすっきりしない、忘れっぽくなった…、集中力が続かない、など気になる症状はありませんか?

1.ベッドに入ってから30 分~1 時間以上寝付けない
2.睡眠の途中に何度も目が覚める
3.起きたい時間より早く目覚めて、その後寝付けない
4.眠りが浅く、睡眠時間のわりに熟睡した感じが得られない
5.集中力がない、忘れっぽい
6.疲れやすい、倦怠感が続く
7.日中、眠さにあらがえない
8.ストレスが溜まり、気分転換ができない
9.血圧が高い、頭痛がある
10.食べたい感じがしないのに食べたくなる。体重が増えた
11.イライラして怒りっぽい。

睡眠のリズムとは~ノンレム睡眠(深い睡眠)レム睡眠(浅い睡眠)~

睡眠は心身ともに疲労を回復させます。
特に脳は睡眠が唯一休むことができる時間です。
睡眠にはノンレム睡眠(深い睡眠)レム睡眠(浅い睡眠)のリズムがあります。
レム睡眠は「からだの眠り」と言われており、この時、脳はかなり活動していますが、体は 筋肉の緊張がゆるみ休んでいる状態といわれています。夢を見て覚えているのは、このレム 睡眠のときです。
ノンレム睡眠の時間は脳の発達に伴って増えてくるといわれ、子どものときに比べるとノ ンレム睡眠は多くなってきます。
成長に伴って脳を使うことが多くなり、脳も眠りが必要と なってくるためといわれています。 ノンレム睡眠は浅い睡眠から深い睡眠まで(S1→S2→S3→S4)と 4 段階に分かれます。
正常な人の睡眠では、ノンレム睡眠に始まり、S1→S2→S3 の順にもっとも深い睡眠(S4) まで、一気に達していきます。
このノンレム睡眠が 1 時間半~2 時間ほど続くと、一度睡眠 が浅くなり、今度は、最初のレム睡眠が現われてきます。
このノンレム睡眠とレム睡眠が 1つのセットになり、一晩に 4~5 回繰り返すのが睡眠の一般的なパターンとされています。

            ノンレム睡眠は浅い睡眠から深い睡眠まで(S1→S2→S3→S4)と 4段階に分かれます。


★ノンレム睡眠~脳のお掃除の時間~

ノンレム睡眠中は成長ホルモンが分泌され、成長や疲労回復、皮膚や細胞の修復を行って います。
「脳の老廃物の排泄プロセスにノンレム睡眠が最も効果的」であるということが ロチェスター大学メディカルセンターのマイケル・ネダーガー教授らにより2019 年にアメリカの科学学術技術誌「Science Advances」に「睡眠と脳の清掃機能」として発表しました。

グリンパテックシステムとは?

私たちの体には、細胞から排泄された老廃物を運び出して処理してくれるリンパ系が張り 巡らされています。
脳では、リンパ系に似た働きを持つ「グリンパテックシステ ム」という排泄機能があることがわかっています。
このグリンパテックシステムが活発に働くのはノンレム睡眠の時間帯です。
脳は毎日活動し続け、大量のエネルギーを消費して、蓄積しています。グリンパテックシステムはノンレム睡眠中に働き、その老廃物は翌朝尿として排泄されます。  寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまったりでノンレム睡眠に入れない状態が続く と老廃物が蓄積されてしまいます。
特にダメージを受けるのが大脳辺縁系にある海 馬と呼ばれる記憶の一時保管場所です。最近忘れっぽくなった、思い出せないなど認知機能 の低下につながります。
何日も眠れなかったり、睡眠不足が続くと段々考えがまとまらなく なったり、まったく仕事や勉強ができなくなってしまいます。
やる気や体力、思考能力が著しく低下してしまうのは、グリンパテックシステムが十分に働かず老廃物が蓄積され脳内 環境が乱れている状態となります。

アルツハイマー病とノンレム睡眠の関係

特にアルツハイマーなどの認知症の原因の一つと言われるアミロイドβというたんぱく質の老廃物の濃度が高いといわれていて、睡眠と老廃物除去の関連性が疑われています。

加齢とともに、ホルモンの分泌能力が衰えてノンレム睡眠が少なくなってしまうことは、すでに分かっているので睡眠の質を上げることが重要になってきます。

脳疲労の調整方法

睡眠不足で脳が疲労し、パフォーマンスが低下、集中力が低下、記憶力が低下している状態 は、脳のネットワークである DMN(デフォルトモードネットワーク)が過剰に反応し、CEN (セントラルエグゼクティブネットワーク)の活動が低下している状態なので、まずは脳の ネットワークを調整し、生活習慣を見直し脳内環境を整えることが必要です。

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PCやスマホの使い過ぎ、集中力低下や不眠の『脳過労』とは?

[2020.03.23]

パソコンやスマートフォンの使い過ぎで脳が過度に疲弊している「脳過労」の人が増えています。

「脳過労」になると認知症や鬱に近い症状が出ることもあるようです

私達の脳は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を通じて情報を「入力」し、前頭葉と呼ばれる場所で情報を取捨選択して「整理」を行い、言葉や行動として「出力」しています。

情報過多の時代になり、【脳過労】があなたの身近で起こっているかもしれません

脳過労セルフチェック

  • スマホをいつも操作してる
  • 常に忙しい
  • 物忘れが増えた
  • よく眠れない
  • 仕事・家事の段取りが悪くなった
  • 単純ミスが多くなった
  • 意欲・興味がわかない
  • イライラして怒りっぽくなった

※3つ以上あると脳過労の可能性があります

脳過労とは?

脳過労=前頭葉の機能低下です。

PCやスマホの使用頻度が高まり情報過多によって脳が疲弊し「脳過労」にななります

入力される情報量が多くなると、処理しきれずに氾濫しゴミ屋敷のような状態になる

情報の整理を行う前頭前野は思考や意思決定、記憶や感情のコントロールをつかさどる
ミスが多くなったり意思決定ができない、イライラしたり仕事に支障をきたします。

脳過労の対策

脳過労の対策、予防、治療とは?

脳過労を改善・予防するためには前頭葉での情報処理がスムーズに行われる状態を作ることが重要である

スマホを手放す時間を増やすトイレ・浴室・寝室で使わない「ながらスマホ」をしない
ぼんやりする時間をつくる散歩・ゴルフの素振り・リラックスして皿洗い
睡眠を十分にとる 15分程度の昼寝・椅子で5分ほど目を閉じ呼吸を意識する

脳過労の治療

TMS治療(前頭前野への磁気治療)
TMS治療で脳の前頭前野のDLPFC(背外側前頭前野)を刺激し、脳のネットワークを調整することで疲れた脳のケアを行います

こんな人がおすすめ

  • 仕事でPC・スマホが手放せない
  • ぼんやりする時間がない
  • 頭にもやがかかっている

日本のTMS治療 保険診療について

[2020.05.13]

日本の保険診療について

2019年6月「TMSが保険診療化」されます。しかしながら対象となるのは、「1剤以上の抗うつ薬で効果が得られなかった方」などであり、全体の3割程度の患者さんしか適応になりません。保険適応されても、TMS治療の恩恵を受ける人は限定的であると考えます。

当院では世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従って、今回の保険診療適応とならない方もTMS治療を受けられるように、TMSセンター長を中心に分析を重ねながら「日本人に合わせたTMS治療」を行ってきました。

一つの社会的な視点として今回の制限が大きいTMS保険診療化をみると、「医療費増加」、「不適切なTMS治療の抑制」という2軸の狙いがあったと考えます。当院のような世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従ってTMS治療の適応を保険診療で広げると、「医療費増加」は避けられず、TMS治療に明るくない医療者がTMS治療を行うと「不適切なTMS治療が広がり、コントロールができなくなる」という問題が発生すると考えます。

また、治療を受ける患者さんから「毎日バス20分は通えない」、「1日1時間治療でつぶれるのは続けられない」、「TMS治療の予約が連続で取れない」という声もあります。当院では、「山手線神田駅徒歩3分程度」「1治療、来院から帰りまで30分と働きながらの方でも治療ができるTMS」と、患者さんがTMS治療の恩恵を受けやすいように日々ブラッシュアップしています。

非薬物療法のTMS治療とは?

TMS治療は薬物療法と電気けいれん療法の間にある治療と位置付けています。

お薬で自分の状態に効果がえられない方や、電気けいれん療法は記憶が飛んでしまうのが困る、身体の状態が不安定で麻酔がかけられないという方も受けられる治療となっています。

ただ、週5回の治療を4~6週連続で継続する必要があるという患者さんの負担などのデメリットはあります。そのため当院では「働く人に合わせたTMS治療」という軸で、学術的な視点からTMS治療の刺激方法や治療機器の工夫をこの数年積み上げ続けています。

保険診療化をどのようにみますか?

適切な保険診療化だったと考えています。

TMS治療はアメリカやヨーロッパでは、中等度以上のうつ病に対する標準的な治療の一つにすでになっています。保険診療化されたことでTMS治療が日本でも標準的な治療の一つとして認識されるという大きな一歩となりました。

今回の保険診療は、対象の患者さん、施設基準、刺激方法の制限はあるものの、「TMSを適切に日本に広める」という軸からは的を得た保険診療化だったと考えています。

一部の医療者からはTMSは『打つだけ』のような声があります。私も初めてTMS治療を知った時は懐疑的に感じました。

しかしながらこの数年、「日本人に合わせたTMS治療」を試行錯誤しながら作り上げ、当院での日本人に対する700以上の症例をもって分析したところ、TMS治療は適当に『打つだけ』では治療効果は乏しく、実は大変繊細な治療だということがわかりました。

私は、ハーバード大学TMSコース修了し、医師として世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従って当院のTMSチームと一緒にTMS治療を構築しています。

当院のTMSチームには、精神科教授、神経内科認定医、麻酔科専門医、臨床工学技士がおり、各々の専門性をもって協議しながら「日本人に合うTMS治療」を組み立て、数年かけて洗練化をしてきました。日本に専門家がほとんどいない中、運よく東京でこれ以上にないTMSチームの知見を統合することができています。

TMSはまだまだ新しい技術です。日本の他大学病院の先生方や、ハーバード大学を経由した世界のネットワーク、臨床でTMS治療を実践してきた世界に広がる先生から指導を受けながら「日本人にあわせた適切なTMS治療」を構築しています。導入初期と比較し、30%を超える治療効果の改善がみられるなど、現在は初期とはくらべものにならない精度の治療を行えるようになっています。

日本精神神経学会は「適切なTMS治療」と「エビデンスを集積する」という使命を持ってTMS治療の保険診療化を進めてくれました。

しかしながら、日本に専門家が少ない中、もし制限を持たない保険診療化で、保険診療を契機にTMSに明るくない治療者がTMS治療をすることになれば、適切なTMS治療がなされないケースも出てくるかもしれません。

エビデンスを作るためには、順番が重要です。治療も対象も不安定では、しっかりしたデータは作れません。まずは医療者側の治療基盤を整えるという意味で小さくても確実にしっかり広がり、洗練化、標準化されることがケースの拡大よりも先に重要だと考えます。

適切なエビデンスを国や医療界がつくっていくために、そして保険診療の維持のためにも、対象から外れる方達の受け皿が必要と考えています。「保険診療に見合う高い質をもつTMS治療」「患者さんがTMS治療の恩恵を受けやすい」ようになる受け皿として、私たちはTMS治療を今後もブラッシュアップしていきます。

保険治療としてTMS治療が広がることをどう思いますか?

一人のTMS治療者としてTMS治療が日本に広がることは喜ばしいと感じています。

当院は入院施設がないため自殺企図がある方や精神状態がかなり悪い状態の方など、地域の中核病院での治療が適した患者さんは速やかに地域中核病院にご紹介するという決まりがクリニックにあり、治療をお断りさせて頂いたり、病院を紹介させていただいておりました。

しかしながらTMS治療ができる病院は限られた病院しか今までご紹介ができず、家から遠い病院を紹介され、結果離脱してしまうというケースもあり、心苦しく感じていました。今回の保険診療化で連携できる病院が増え、患者さんがより治療を受けやすい環境となることは非常に嬉しく感じています。

TMS治療のセカンドオピニオンを受けることも多く、複数人の同じクリニックに通われた患者さんからお話しを聞くと、必ずしも「適切なTMS治療」が行えているクリニックは多くはないと感じています。

TMSとはどのような治療なのか、どのように治療をすすめていくのかなどの的確な情報提供、外来でのTMS治療には、本人の心身の状態、仕事の状態、家庭の状態なども含めて<Shared Decision Making>で患者さんと一緒に治療を検討していくことが非常に重要になります。

ベスリクリニックは「2030年の日本の医療」を現場から作り上げることを目指して5年前に協同で設立しました。そして今回適切なTMS治療をより多くの人が受けられるよう東京TMSクリニックを立ち上げました。当院でのTMS治療は「2030年の日本の医療」に必要な一つの医療として導入しています。今後の日本、そして世界の医療の未来に、必要不可欠な治療と考えます。そのためにも、適切なTMS治療が日本へ広がることを願っています。

ADHD(注意欠如多動症)症状を目立たなくする方法とは?

[2020.07.03]

ケアレスミスが多い、忘れっぽい、一つのことに集中できない・・・、そんな症状、あなたにもありませんか?
ひょっとしたら、それはADHD(注意欠如多動症)の症状かもしれません。

近年、医療分野においてだけでなく、ビジネスパーソンの間でも注目されている、ADHD症状とその対策についてご紹介します。

ADHDとは(ADHDの疫学、概要、主な症状)

ADHDは、ASD(自閉スペクトラム症)と並んで発達障害の一つに分類される障害であり、小児では総人口の8~10%に及ぶと言われます。以前は小児期のみの疾患とみなされ、成人すれば症状の大部分は改善すると考えられていました。しかし、近年ではむしろ、小児期には重大なトラブルを生じなかったものの、成人し職に就いてから障害が大きく感じられるケースが多いことが明らかになってきました。更には、うつ病や躁うつ病、不安障害と診断され、長期に渡って精神科に通院されている患者さんの中でも、実は背景にADHD症状による困りごとがあり、それを起因として精神症状を発症していたという方もおり、適切な治療がなされていたのかが問題となるケースもあります。

DSM-5(米国精神医学会による精神疾患の診断マニュアル)におけるADHDの診断基準によると、ADHDの症状には、以下のようなものがあります。

不注意症状

a 細やかな注意が出来ず、ケアレスミスをしやすい。
b 注意を持続することが困難。
c 上の空や注意散漫で、話をきちんと聞けないように見える。
d 指示に従えず、宿題などの課題が果たせない。
e 課題や活動を整理することが出来ない。
f 精神的努力の持続が必要な課題を嫌う。
g 課題や活動に必要なものを忘れがちである。
h 外部からの刺激で注意散漫となりやすい。
i 日々の活動を忘れがちである。

多動性/衝動性症状

a 着席中に、手足をもじもじしたり、そわそわした動きをする。
b 着席が期待されている場面で離席する。
c 不適切な状況で走り回ったりよじ登ったりする。
d 静かに遊んだり余暇を過ごすことが出来ない。
e 衝動に駆られて突き動かされるような感じがして、じっとしていることが出来ない。
f しゃべりすぎる。
g 質問が終わる前にうっかり答え始める。
h 順番待ちが苦手である。
i 他の人の邪魔をしたり、割り込んだりする。

精神科診療におけるADHD診断の「敷居の高さ」

社会生活で上手くいっていない実感があり、インターネットで調べて上記のような症状があるので「自分も実はADHDなんじゃないか?」と考え、意を決して精神科を受診してみるも「ADHDの診断にはならない」と言われ途方に暮れてしまう方が大勢いらっしゃいます。まず、成人の発達障害を扱っている医療機関の数が限られており、診てくれる病院を見つけるのに一苦労。更に、発達障害を専門に扱っている精神科での診察は、実は診断まで詳細な問診と検査が必要であり、時間がかかるものです。上記の様な不注意症状、多動性/衝動性症状がそれぞれ5個以上当てはまり、それが12歳未満の時期から続いていること、学校、家庭、クラブ活動、会社など複数の状況で起きていること、社会生活に支障を来していること、他の精神疾患による症状でないことを確認された上で診断となります。本人やご家族との問診の他、WAIS-III、ADHD-RSといった心理検査の結果が参考にされることもあります。

このように、診断は「それらしい症状がいくつかある」、「検査で傾向が見られる」といったことだけでなされるものではありません。また、患者さんの中には他院にて「QEEG(定量的脳波)検査でADHDと診断された」と言って当院に来られる方もいらっしゃいます。当院としては、「ADHD患者さんのQEEG所見については現在研究が進められているものの、それだけで診断ができるようなものではない」と考えています。精神科診療において一般的な診断方法とは言えないでしょう。

診断にならなくても、ADHD傾向に悩む方には医療のサポートが必要

精神科医の立場からは、ADHD治療薬の中には覚醒剤に近い成分の中枢神経刺激薬もあるために、簡単に診断を出すことができないという一面もあります。一方で、正式な診断には至らずとも、ADHD症状が原因で様々な生きにくさが生じていると判断されるケースでは、生きにくさを改善するためのサポートをしていく医療も必要であると私たちは考えています。
 
ADHD症状の治療にあたっては、まず「他の人が問題なくできることでも、自分には難しいことがある。自分の特性を理解し、適切な対処法を学ぶ」という認識を持つことが重要です。職場の上司や産業医にこの事を伝え、相談してみるのはいかがでしょうか。職場においても「ADHDである事を正確に診断できる病院は少なく、ADHDの診断がつく人もひと握りしかいない」という医療の現状をご理解頂いた上で、「診断が下りなくても、本人の努力とともに周囲も理解しサポートしていく」という認識があると、より働きやすい会社づくりができます。

ADHDの診断がつかない方に対しても、問診によってどのような原因で職務上の困難が生じているのか、どのような業務で特に周囲のサポートが必要になるのか判断し、より働きやすくなるようにすることも可能です。このようなサポートは関連病院であるベスリクリニックで行っております。

ADHD症状の困りごとを減らす方法

生活習慣の改善(睡眠、運動)

これまでに、睡眠や運動といった生活習慣を改善することでADHD症状が緩和されるという研究結果が積み重ねられています。

睡眠

ADHD症状は、深刻な睡眠障害との関連が指摘されています。例えば、成人のADHD患者の27%で慢性的な不眠が見られたとの報告があります。また、ADHDの認知行動症状(忘れっぽさ、ケアレスミス)の多くが、短時間睡眠と睡眠の質の低さに影響しており、更にはそのような睡眠障害がADHD症状の原因にもなり得ます。

睡眠を改善させる方法は人によって様々ですが、ADHD症状を持つ成人では、特に夜間に自分の興味のあること(ゲーム、ネット、仕事など)に没頭して夜更かしをしてしまったり、お酒を好むために睡眠の質が落ちていることが多いため、以下のことに気をつけると良いでしょう。

  • 起きなければいけない時間から逆算して7、8時間の睡眠時間が確保できる時間を眠る時間に設定する
  • 眠る時間の4時間前までにウォーキング、ジョギング、サイクリング、筋トレなどの運動を30分程度行い、身体を疲れさせる
  • 眠る時間の1時間半前までに入浴して体を温める
  • 眠る前2時間はPC、スマホ、テレビを見ない
  • 節酒、あるいは断酒に努める
運動
  • 一日30分以上の早歩き(必ずしも30分続けて行う必要はありません)
  • 一週間に2回以上の筋力トレーニング(最初はスクワット20回、腕立て伏せ20回、腹筋20回から)
    などの、適度に心拍数が上がる運動が効果的です。運動の効果としては、一般的に
  • 心肺能力の向上
  • 前向きな気持ちになる
  • より深くて良質な睡眠がとれるようになる
  • 思考や作業の記憶をつかさどる脳の領域である海馬の細胞がより多く生まれる

といったものがありますが、ADHD症状がある方については不注意症状や集中力低下が軽減されたり、不用意な言動を抑制するといった効果も期待できます。

何故、運動でADHD症状が良くなるのか?

ADHD症状の神経生理学的な原因としては、注意・実行機能の中枢である前頭前皮質-線条体回路におけるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン作動性ニューロンの活動低下と考えられています。また、ADHDでは前頭前皮質の一部や線条体が健常者と比べ小さくなっているという報告もあります。前頭前皮質は行動の計画、人格の発現、適切な社会的行動の調節に関わっている脳領域であり、現在の行動がどのような結果をもたらすかを判断したり、不適切な行動を抑制する「実行機能」に関係しています。また、前頭前皮質-線条体回路は重要な情報の選択と認識、ワーキングメモリ―内の情報の操作、計画と整理、行動の制御、変化への適応、意思決定を司ります。

運動によって、この前頭前皮質-線条体回路の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニンの分泌量が上昇することが確認されています。これによって、ADHDの認知行動機能を改善する(忘れっぽさやケアレスミスが少なくなる)と考えられています。また、運動後の被験者の脳の構造を調べた研究では、前頭前皮質や海馬の灰白質が増加し、連結性に変化が見られました。ごく最近の研究で明らかになったこれらの機序により、運動にADHD症状の緩和効果があると考えられています。

短期的には、たった1度の20分以上のウォーキング、ジョギング、サイクリングといった有酸素運動によって、不注意症状や集中力、不適切な行動の抑制に効果が見られたという報告が数多くあります。2,3週間の期間継続した運動(ジョギング、水泳、サイクリング、縄跳び、球技)の効果について調べた研究では、不注意、多動、衝動性といったADHD症状の他、実行機能、学業成績、運動技能の向上が見られました。

ADHD症状に悩む方のためのライフハック

ADHD症状のある方は、目の前のことに集中するあまり、その日の予定ややるべき事を忘れてしまうことがあります。「人と会う約束があったのにすっぽかしてしまった」という方もいらっしゃるでしょう。

その日の予定やタスクを一つ一つ付箋にメモして、デスクに貼っておく

こうすれば、やるべき事を「見える化」できるので忘れにくくなります。また、抱えている仕事が多くなれば一目瞭然なので、「今これだけ仕事を抱えていて新しい仕事を受けるのが難しいです」ということを上司の方に伝えやすくもなります。

また、音声のみだと、しっかり内容を把握できない、つい指示を聞き漏らしてしまうということが起きがちです。

大事なことはできるだけ書面にしてもらう、あるいは「メモをしないと確実に忘れるのでメモの時間を下さい」とメモの時間を確保する

仕事の指示や手順などは、このようにできるだけ視覚情報で把握できるようにすると、「この前お願いしたあれ、できてないの?」と注意されることも少なく出来るでしょう。

ADHDに限らず発達障害傾向のある方は健常な人と比べて仕事に集中するのにより多くのエネルギーを使い、周囲に気を張っているため疲れやすい傾向があります。午後に強烈な眠気に襲われ、仕事中や会議中にどうしてもうつらうつらしてしまうとしばしば聞かれます。

お昼休みには10〜20分の昼寝時間を設ける
耳栓、アイマスク、卓上枕で休息を取りやすくする

仕事中、目に入ったものに気が散ってしまいがちだったり、周囲のちょっとした話し声でも集中が困難になります。作業に集中するには、まず気が散る要因を削ることが大事ですので、以下のことが出来ると良いでしょう。

デスクに余計なものを置かない
耳栓、ノイズキャンセリングイヤホンで雑音をカットする

以上、ADHDという疾患と、その症状が引き起こす困りごとへの対策についてご紹介してきました。この記事でご紹介した工夫が少しでも参考になり、困りごとをやわらげることが出来ましたら幸いです。

精神科医 産業医 永野泰寛

ストレス食いの薬に頼らないTMS治療
~エモーショナルイーティング~

[2020.09.05]

「ストレス発散で食ベてしまう」、「食べても食べても満足感がない」、「うつうつとした気持ちを解消するためにむちゃ食いをしてしまう」、「ストレス解消法がない」そんなお悩みはありませんか?

それは「ストレス食い」、「エモーショナルイーティング」、「むちゃ食い障害」という状態かもしれません。

つい、食べ過ぎてしまうことは日常でもよくあることです。

しかしながら、自分の感情がむしゃくしゃする、不安になったときに逃避をするために食べることは健康的ではありません。

「ストレス食い」をしてもストレスが解消されず、大量に食べることで悲しさ、怒り、孤独などの感情やストレスの解消になっている「エモーショナルイーティング(Emotional Eating)」が続く場合は注意が必要なこともあります。

「ストレス食い・エモーショナルイーティング・過食」セルフチェックリスト

  • 机の中やカバンにいつもお菓子を置いている
  • 味わわずに一度にたくさんの量を食べる
  • 気晴らしを食べることに求めてしまう
  • 限界まで満たさないと不安になる
  • ストレスを感じるといつのまにか食べ物に手が伸びてしまう
  • 食べた後に罪悪感を感じる

「ストレス食い・エモーショナルイーティング・過食」の原因・機序

「エモーショナルイーティング(Emotional Eating)」は自分の心身を満たすための食事ではなく、心を一時的に慰める食事です。「エモーショナルイーティング(Emotional Eating)」は解消しなければならない問題の根本原因は解決しません。

エモーショナルイーティングの脳の状態

過食傾向がある人の研究では背外側前頭前野(DLPFC)の活動が低下し、認知制御の機能が低下してしまったために過食衝動を抑えられないと考えられています。

落ち込み・不安・寂しさ・不満・イライラなどのストレスを感じているときには、ぐるぐる思考のネットワークであるDMN(デフォルト・モード・ネットワーク)が過活動になり、背外側前頭前野の機能が低下します。

“食べる”行為は、手軽にストレスを解消し、DMNから離れることができるため、エモーショナルイーティングを繰り返してしまいがちです。

食べることで、ぐるぐる思考のネットワークが抑制されてストレスへ思考が集中している状態から、食べることに思考を移動することができます。

しかしながら、そのストレスに対する根本的な治療にはつながりません。

「エモーショナルイーティング」や「ストレス食い」は習慣化すると、自分ではコントロールができなくなります

参照

ストレス関連疾患としての摂食障害 – 脳画像研究によるアプローチ –

佐藤康弘*, 福土審*,**

*東北大学病院心療内科, **東北大学大学院医学系研究科行動医学分野

心身医学 57(8): 790-796, 2017.

過食・エモーショナルイーティング・ストレス食いとTMS治療

薬に頼らない脳に対するTMS治療では背外側前頭前野(DLPFC)の刺激により、「ストレス食い」の調整を行います。

TMS治療は「食べたい」という過食衝動をコントロールすることに効果があり、食事量の調整ができる可能性があります

※クリックすると拡大します。

ストレス食い・エモーショナルイーティングになりやすい人

  • ストレス解消がうまくできない
  • ストレスがたまると甘いものや油ものなどのメニューをむちゃ食いしてしまう
  • 結果を出そうと頑張りすぎてしまう
  • うまく自分の感情を相手に伝えることができない
  • 周囲の人からいい人といわれる

食べ過ぎのメカニズム

過食の背景には、思い立ったらすぐに行動を起こしてしまう「性急自動衝動性」早く報酬を少なくても得たくなる「報酬感受性」の2つの因子がかかわっていると考えられています。過食の衝動を起こす「性急自動衝動性」は前頭葉や線条体回路と、反復した過食を促す「報酬感受性」は報酬系に含まれる線条体機能と関連していると考えられています。ストレスを感じると、前頭葉や脳幹部のノルアドレナリンが増加し、報酬系が刺激され過食の欲求が増す可能性があります。

「何かを食べないと落ち着かない」のはなぜ?

過食は、ストレスから「回避」するための対処行動として考えられています。 過食をしているときは、食べることに集中しており一時的にそのストレスから離れられますが、過食を止めるとストレスから「回避」することができなくなり、落ち着かなくなります。

参照

前頭前野・大脳辺縁系・大脳基底核による摂食調節機構

成清公弥, 粟生修司

九州工業大学大学院生命体工学研究科脳情報専攻

アディポサイエンス 6(3): 224-229, 2010.

前頭前野の機能が低下したり、ストレスによりセロトニンが足りない状態は甘いものやパン、お米などの炭水化物、あげものなどの脂肪分が多いものなど特定のものが食べたくなる、食べるなどの行動につながる可能性があります。

参照

肥満症治療のために-高次脳への配慮-

千葉政一, 坂田利家*

大分大学医学部第1内科, *中村学園大学大学院栄養科学部

The Lipid 15(3): 253-259, 2004.*

過食が続いてしまうと長期的な心身の不調につながります

過食を続けてしまうと、体重増加、唾液腺の肥大、誤嚥性肺炎、逆流性食道炎、虫歯などを発症するリスクもあります。

また、過食のストレスから摂食障害を発症し、無理やり食事をたくさん食べた後に吐き出すようになってしまう人もいます。

料金

ストレス食い(むちゃ食い) に対するTMS治療

ストレス食い(むちゃ食い)プロトコール ベーシックTMS治療:4,950円/回(税込み)

20回(セット)+10回(フォローアップ)

スポーツイップス~薬に頼らないTMS治療~

[2020.09.05]

イップスとは?

イップスとは、スポーツの動作に支障をきたし、自分の思い通りのプレーができなくなる運動障害のことです。実際にイップスという疾患はなく、職業性ジストニアに分類されることもあります。

困っていないですか?一人で悩んでいないですか? あなたはイップスかもしれません!

当院では、イップスに対してTMS治療を実施しております。下記に該当する方は一度ご相談ください。

・ある日突然今までできていたことができなくなった

・クラブを握ったとき、楽器を持ったとき、ボールを持ったときだけ身体が動かない

・得意だったスポーツができない、不安に感じる

・フルート、バイオリンなど楽器が思うように弾けない(奏楽手痙)

・文字がきれいに書けなくなった(書痙)

・野球のバット、テニスのラケットがスウィングできない

スポーツの中でのイップスの種類

  • ゴルフ
  • 野球
  • テニス
  • バスケット
  • ボーリング
  • ボート競技

イップスを治すためには適切な治療介入が必要

イップスで困っている方は多くいらっしゃいます。

関東アマチュア選手権競技の決勝出場者のアンケートでは約57名のうち38名の70%近いトップアマチュアゴルファーがイップスの経験があったという報告もあり、珍しくはない状態です。

・一人で悩んでいる

・コーチや先生に相談できない

・そのままキャリア継続を諦めてしまう方も少なくありません

または

できない葛藤に襲われ、さらにトレーニング量を増やし、かえってイップスの症状が増悪したという報告もされています。

イップスになりやすい人

下記に該当する人はイップスになりやすいかもしれません。

・プロ、アマチュアプロなど長期間その競技をやっている人

・試合や大会、選考会、発表会などある程度、プレッシャーがかかる機会でやっている人

・外向的な性格

・積極性がある

・自信や意欲がある

・神経質傾向

・不安気質

イップスの原因

近年イップスが脳の異常が原因で生じるジストニア(筋肉の無意識なこわばり)であるとの報告がされるようになりました。

ジストニアは全身あるいは身体の一部が異常に緊張して、スムーズな運動、動作ができなくなる不随意運動の1種です。

お困りの原因は脳かもしれません

人間の運動(筋肉の動き)は、大脳基底核によって調整された信号が大脳皮質に伝達され、スムーズな動きができるように制御されています。

イップス・ジストニア患者では、大脳基底核からの信号に異常が出現し、大脳皮質に異常な信号が伝達されることで、制御できない動きとして、症状が出現してしまうのです。

治らないと思っていたことがTMS治療で治ります

この大脳基底核の以上に対して、TMS治療によって、症状の改善が得られたという研究も報告されています。

また

大脳基底核の調整が崩れてしまう原因には、たくさんあります。

その一つに、メンタルが原因となることがあります。

当院では、イップスに限らず、メンタルが原因で心身不調に陥ってしまった方のTMS治療を実施させて頂いておりますので、ご安心してご相談してください。

イップスの治療(治し方)

①薬物療法:β遮断薬・抗不安薬

※ドーピングになる可能性が強い

②精神療法

からだに過緊張、不安が見られるのであれば、リラクゼーションを目的としたいくつかの心理技法のトレーニングや、現場で使えるようなリラックス方法などを改善方法として扱う

⑤TMS治療:ジストニアに対する脳の調整

イップス 病院でのTMS治療

書痙の患者がTMS治療によって、改善が得られた報告があります。

      参照③

        参照④

イップスの原因と考えられているジストニアに対し、TMS治療があります。

※クリックで拡大します。

CDQ:24 ジストニアの生活の質スコアリング

※クリックで拡大します。

Toronto Western Spasmodic Torticollis Rating Scale (TWSTRS);痙性斜頸治療の評価尺度

※クリックで拡大します。

症例

31歳 男性 プロゴルファー

ゴルフのイップスをなおしたい

31歳男性 プロのゴルファーであり、春の大会からイップスを自覚し、コーチからTMS治療をすすめられ初診となりました。イップスの乗り越え方をしり、ドーピングなどに引っかからない薬に頼らないアプローチで、できるだけ早く治療がしたいとのことで、週5回のTMS治療を開始しました。TMS開始10回目の時に頭が暖かくなる感覚を感じ、TMS15回目にはイップスの感覚を感じずらくなり、日常生活での緊張も感じずらくなりました。TMS25回目には人の目があったとしても冷静にゲームに臨めるようになった、イップスが克服できたと話されており、今では2週に1回TMS治療でメンテナンスを行っています。

ゴルフのイップスの種類

1.パターイップス 

「打てない」:1~2mのショートパットの際にカップに届かないようなパットをしてしまう イップスの中でもなりやすい人が多いイップスです。

「強く打ちすぎる」:痙攣したように強く打ってしまう

2.アプローチイップス  

「トップ」:インパクトの瞬間にクラブヘッドが ボールの赤道に届かず、ボールの上部をたたく現象

「ダブり」インパクトの瞬間にクラブヘッドが ボールの手前の地面を打ってしまう現象が怖く なり,柔らかいタッチが出せなくなる。

3.アイアン,ドライバーイップス

 「クラブが下りてこない現象」:スイングの際 クラブが途中までしか上がらず、あるいはトップまで行ってもそこから下りてこない現象。

 「クラブが上がらない現象」:バックスイングの際に肘が曲がらず、低いテークバックになりトップまで上がらない現象。

※「アドレスから手が動かない」:アイアン、ドライバーイップス の「クラブが上がらない現象」と若干似ているが、アイアン、ドライバー以外にパターなどのあらゆるショットでも生じることがあり、テークバックを始めようとしてもクラブヘッドに根が生えたように動かなくなる現象である。

4.バンカーイップス  

アプローチイップス同様にトップとダブりが恐 怖となり、バンカーからの脱出が精一杯になってしまう。

アイアン、ドライバーイップスの「クラブが上がらない現象」と若干似ているが 「アドレスから手が動かない」タイプのイップスがある。このタイプはアイアン、ドライバー以外に パターなどのあらゆるショットでも生じることがあり、テークバックを始めようとしてもクラブヘッドに根が生えたように動かなくなる現象である。

料金

イップスに対するTMS治療

イップスプロトコール ベーシックTMS治療:9,900円/回(税込み) 30回

参照

①イップスはジストニアか? : イップスに対する定位脳手術 堀澤士朗ほか 東京女子医科大学脳神経外科 日本臨床スポーツ医学会誌 23(4): S251-S251, 2015.

②検査・測定 イップスの研究(2) 八木孝彦ほか 中央学院大学 日本応用心理学会大会発表論文集 71: 76-76, 2004.

③ジストニアに対する反復継頭蓋磁気刺激 漆原良、梶龍兒 神経治療Vol23 No5(2006)

④上肢ジストニアに対する連続継頭蓋磁気刺激治療 村瀬永子 機能的脳神経外科 48(2009)176-183

⓹イップスの診断と治療 永井宏 医療法人日明会日明病院, 福岡大学医学部精神医学教室, スポーツメンタルヘルスオフィス 臨床スポーツ医学 31(10): 950-955, 2014.

禁煙の禁断症状~薬に頼らないTMS治療~

[2020.09.05]

煙草を吸う 男性の4人に1人、女性の3人に1人は禁煙を希望

現在習慣的に喫煙している男性の4人に1人、女性の3人に1人が「タバコをやめたい」と考え、「本数を減らしたい」を含むと、このままの喫煙習慣を続けたくないと考えている人は6割を超えています。

喫煙者の半数以上が4~5回禁煙を試みたことがあります。やめたくてもやめられない喫煙は、趣味・嗜好ではなく「ニコチン依存」の状態かもしれません

やめられない喫煙はニコチン依存症―日本医師会

やめられない喫煙「ニコチン依存」

現在喫煙している約7割に人がニコチン依存と推定されています。

ニコチンは、脳内で刺激を与え、快感や報酬感を与えます。ニコチンがないとイライラや落ち着かないなどのニコチン切れ症状(禁断症状)があらわれるようになります。タバコを吸うと頭がすっきりする、気分が落ち着く、リラックスするなどと感じますが、しばらくすると再びタバコが欲しくなります。身体的依存だけでなく、タバコを吸ってよかったという記憶や身についた クセ、習慣などの心理的依存もあります。

煙草を吸うとシワができやすい?

喫煙により皮膚の弾力が低下して、深いシワが増え、肌のきめが粗くなります。頭髪の変化(白髪、 脱毛)、唇の乾燥や歯・歯肉の着色、口臭、声の変化などが起こり、実際の年齢よりも老けた顔つきになります。

22歳の双子の40歳時を予想した写真 左 喫煙 右 非喫煙者 顔色が悪く、肌にハリがなくなり、シミやそばかすが増え、乾燥したしわの多い皮膚になる。歯にはヤニがつき、歯肉の色も悪い。タバコは10年以上老化を促進させる。

女性と喫煙

喫煙女性は非喫煙者に比べ優位に閉経が早くなる、皮膚のしわができやすくなる、ニコチン接種によりエストロゲン産生に重要なアロマターゼの機能が抑制され女性ホルモンへの悪影響があることなど示唆されています。また、一酸化炭素がヘモグロビンと結合することにより、卵巣などにも血行不良をきたし、卵子や胎児への影響もあるとされています。

禁煙すると2~3割生命保険料が安くなる?

一般に喫煙者は非喫煙者に比べ、健康面でのリスクは高くなります。個人差はありますが、一生涯でみれば医療費なども膨らみやすいとされており、生命保険会社には非喫煙者の保険料を割り引くものも多くあります。

機中園舎に比べて保険金を受け取る確率が低い分、保険料を安くするという理屈です。条件によっては喫煙者よりも毎月の保険料が2~3割安くなることがあります。

22歳の双子の40歳時を予想した写真 左 喫煙 右 非喫煙者 顔色が悪く、肌にハリがなくなり、シミやそばかすが増え、乾燥したしわの多い皮膚になる。歯にはヤニがつき、歯肉の色も悪い。タバコは10年以上老化を促進させる。

禁煙の新しい治療の選択肢のTMS治療

TMS治療の禁断症状によるニコチン渇望症状に対する効果

※クリックすると拡大します

*DLPFC(背外側前頭前野)に対する高頻度のTMS治療はたばこの消費量と禁断症状によるニコチンの渇望を減少させる新しい治療となる

*ニコチン代替療法(ニコチンパッチ・ニコチンガムなど)や認知行動療法などの心理的な介入と比較し、TMS治療はより効果的な治療となりうる

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症例

34歳 喫煙歴16年 

たばこをやめたい

18歳からタバコを吸い始め、27歳、33歳の時に禁煙治療を試みたものの、27歳は禁煙治療の3回目でタバコが我慢できなくなり離脱した。33歳の時は転職したこともあり、ストレスで禁煙治療の2回目で離脱してしまった。今回1年前から付き合いを始めた彼女との結婚を意識したが、職場での昇進もありストレスがかかってしまうのではとTMS治療による禁煙治療を希望された。

週2回 1日2回のTMS治療を開始した。以前の薬物による禁煙治療や自分で禁煙を試した時はタバコをやめた1週間ごろにイライラやおちこみを強く感じ、2週間からは集中力の困難感を強く感じ喫煙したい気持ちがでることが多かったが、TMS治療ではこのような症状が気になる程度で収まっていた。副作用としてはTMS治療3回目のときに軽い頭痛が1日続く程度であり、大きな副作用はなかった。3ヶ月後、たばこをみても吸いたい気持ちはなくなり、6か月後も禁煙は継続していた。

料金

禁煙 の TMS治療

禁煙プロトコール ベーシックTMS治療:4,500円/回(税別)

コロナうつ~薬に頼らない心のTMS治療~

[2020.10.19]

コロナうつとは?

※コロナうつ・コロナうつ病は、正式な医学用語ではありません

新型コロナウイルス感染症による環境変化に起因して心身の不調が起きた状態をさします。

コロナ禍により、人間関係や仕事の仕方が変化して、イライラ、気分の落ち込み、集中力の低下、頭にモヤがかかったような感じがする、眠れない、起きれない、頭痛、吐き気などうつ病のような症状が増加しやすくなります。

テレワークは職場と家庭の境目が無くなり、メリハリのない毎日を送りがちになりやすく、いつのまにか一年が過ぎたというむなしい感覚に陥ることもあります

また、1人暮らしの10代・20代ははたらきかたが確立しておらず、周りの人とのコミュニケーションを積極的にとりづらい人もおり、一人で引きこもりがちになり不安を抱えやすくなります。

人との会話や触れ合いなどのコミュニケーションの中で分泌される幸せホルモンのセロトニンが低下することも、心身の不調を招きやすいのです。

コロナうつ症状チェック

  • 意思決定が遅くなった
  • 集中力が低下した
  •  文章が頭に入ってこず、何度も読み直さないといけない
  • 寝つきが悪くなり途中で起きることが多くなった
  • 小さなことにイライラするようになった
  • しょうもないことだと後からわかるのに、悲しくて涙がとまらない
  • どうにもならないことだとわかるのに、ネガティブな感情にとらわれてしまう
  • 当たっているとわかるのに、つい当たってしまう

巣ごもり育児うつ症状チェック

コロナ禍の外出自粛期間が長期化していることで、幼い子どもを育てる親御さんが「巣ごもり育児うつ」にかかることが多くなっています。

緊急事態宣言後は子育て支援施設の一斉閉鎖などで親御さんが孤立し、うつ発症リスクが2倍以上に高まったとの分析もあります。

  • イライラして子供や夫に怒りっぽくなった
  • 孤立感や閉塞感を感じる
  •  子供に手を出してしまいそうになった
  • 子育て中のママ友ができない
  • お酒が増えた

大学生のコロナうつ症状チェック

コロナ禍でせっかく勉強を頑張って夢を描いた大学生活ではなく、オンライン授業で友達を作れない、友達と会えない、授業は難しい…
大学に合格してなにを次に頑張ればいいかわからなくなってしまったと悩む人も少なくありません。
せっかく対面になれると思った矢先に、また「まん延防止等重点措置」により授業がオンライン授業になるなど戸惑いを感じるひともいるかもしれません

  • 友達や家族に会えない孤独感
  • 大学合格後の目標がなくて人生が終わった気がする
  • ベッドの上で1日が終わる
  • 朝起き上がるのも外出も面倒くさい
  • 多くの人に会える夢をもっていたのにオンラインだけでは大学生の醍醐味が味わえない
  •  飲み会や旅行を我慢して、親睦がなかなかできず人間関係がつくりづらい

このような、希望をしていた姿と今の自分のギャップに悩みうつ状態になる

コロナうつになりやすい人チェック

  • 一人暮らしの1o代・20代
  • 育児中の女性
  • 生理前の心の不調
    (イライラや落ち込み)が強い
  • 休日に寝だめをすることが多い
  • 自粛期間で飲み会が大幅に減った
  • ゲームやネットの時間が多い

心の不調(うつ病)の治療法 

  1. 薬物治療:抗うつ薬・抗不安薬など
  2. 電気けいれん療法:頭部に電極を貼り電気を流す
  3. TMS治療:脳を磁気刺激する治療

副作用が少なく

安全性と効果が高いTMS治療

「お薬が怖い」

「お薬でなかなか改善しない」

という方におすすめです。

以下のお悩みにTMS治療がおすすめです

  • 決断力も集中力も低下して仕事に支障が出ている
  • 薬の影響が不安・怖い
  • 変えないとと思っているのになかなか変えられない
  • メールにやメッセージへ返信したくない
  • 疲れやすい、身体がだるい、家で横になっていることが多い
  • 寝付きが悪い、グッスリ眠れない、朝すっきり起きれない

憂うつ気分とTMS治療の文献

お薬の治療では消化器症状や奇形、認知機能の低下、電気痙攣療法は記憶障害などの認知機能障害が副作用でありますが、TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。
また、お薬よりも抗うつ効果が高い治療として世界ではTMS治療はうつ病の標準治療になっています。
勉強に影響がでるかもと心配する学生さん、仕事の集中力に影響するかもという社会人、妊活や授乳中など女性と子供にも優しい治療です。

当院の特徴とクリニック比較

どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。TMS治療は2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、世界標準にみたないTMS治療の教育水準や少ない経験数など専門性、治療法や医療連携の大きさなど実施する医療機関によって大きく違いが存在します。

当院のTMS治療効果

研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。当院では、研究プロトコールではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコールと臨床TMS治療機器を採用しております。「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積み重ね分析し治療を改善しています。
※うつ状態と集中力を評価する心理検査 

※2020年5月~2021年1月までの全患者結果

コロナうつ症例

18歳男性 文章が頭に入ってこない

受験がせまっており短期集中TMS治療をしたい

高校3年生になってから模試などが多くなり周りの人が成績が上がる一方、成績が伸び悩み受験に焦る気持ちがでてきた。コロナの影響で学校も予備校もオンラインになり、生活リズムがだんだんとお寝坊夜更かしパターンになり、昼夜逆転気味になっていた。模試などで集中した後の脳の疲労が強く、疲れて翌日は過眠傾向になってしまう。模試の前日から寝つきに3時間以上かかってしまい、模試の日は動悸がして頭が真っ白になりパフォーマンスが出せないことを悩んでいた。

 初診時 心理検査23 点(10点以上で不安が強い状態)であり、以前は難なく読めた本の内容が頭に入ってこなくなり問題文を何度も読み直さないと理解できず、受験勉強をしても集中力が続かない状態であった。

10日目には、心理検査5点となり、治療後に頭がすっきりする感じがすると話されていました。13日目には、10分程度で眠れるようになり寝つきが改善し、朝もすっきり起きれるようになり、回復されたと喜ばれていました。

23歳男性 大学の勉強に実が入らず自己嫌悪がどんどんつのる

勉強ができるように頭のモヤをすっきりしたい

大学に入学後すぐにコロナ禍となり、人生で初めての一人暮らしの中、自粛生活が始まった。授業もZOOMで行われるため思い描いていた大学生活ができなくなったことにフラストレーションがたまる一方、大学でサークル活動などができず親しい友人もあまり出来なかった。だんだんとアニメを見てベッドで一日を過ごすようになり、気持ちがふさぎ込んでいった。

久しぶりに家族と会ったときに体重が―6㎏になっており、ネガティブ思考を繰り返す状態であったため家族が心配して当院初診となった。

初診時集中力の心理検査は24点と重度のうつ状態を示しており、大学に入ったのに自分の未来が見えない、勉強をするにも頭にモヤがかかったような感じがしてイライラして手につかない状況だった。

治療開始14日後には、集中力の心理検査は6点と改善を認めており、頭がすっきりして自分のやりたかったことをできることからやりたいと笑顔を見せていた。

その後は月1回の帰省の際にメンテナンスでTMS治療を継続しており、大学2年の進級と共に研究室へ入ることが決まって日々楽しく大学生活を送っていると話されていた。

37歳女性 育児の巣ごもり鬱 生理前の不調(PMDD)

子供や夫に当たりそうな自分が怖い

8歳の息子さんと3歳の娘さんのと旦那さんとの4人暮らしであった。

娘さんが生まれた後半年後には職場へ戻り、営業として、二児の母としてバリバリ仕事をしてきた

コロナ禍になり、旦那さんも本人もテレワークになり小さな子供もいることから、外出を自粛し家にずっといるようになった。

その後小学校も保育園も閉じてしまい、テレワークをしながらの育児の日々になった。旦那さんも自分も管理職で、慣れないテレワークの中成果を出す必要があった。

忙しい中、子供のごはんをつくったり、洗濯をしたり、忙しいのは同じなのに自分ばかり家事や育児をしているような気がしてイライラが募っていった。自粛生活から3ヶ月後、生理前にイライラが爆発し、小さなことでも理不尽に子供におこってしまったり、旦那さんに当たってしまったりするようになるのを自覚した。

自分で自分の感情をコントロールできなくなったことから不安になり初診となった。

初診時には集中力の心理検査が24点であり、診察中も大事にしている家族にあたる自分が嫌に感じる、妻や母親失格だと自分を責め涙ぐまれていた。

治療開始後5日で集中力の心理検査は13点まで下がり、仕事に集中できるようになり、落ち込みが減ってきたと話されていた。

治療開始後24日目には、生理前の心の不調がなくなり、自分で自分の感情をコントロールでき、感情的に怒るのではなく、いけないことをした時は叱ることができるようになってきたとお話しされていた。

治療開始53日目には集中力の切り替えがしやすくなり、育児も家事も楽しみながらできるようになったと話されていることに加え、旦那さんへ声をかけるハードルが低くなった嫌な気持ちになる前に一緒に家事ができるようにお願いできるようになったと喜ばれていた。

36歳男性 ウイルス感染後の疲労感・憂うつ感・気力のなさ
ウイルス感染後筋痛性脳脊髄炎疑い

ウイルス感染後から続く体のダルさ、痛み


ウイルス感染で38℃の発熱後、1日で解熱しましたがその後から夜に2時間程度で何度も起きてしまうようになりました。気分も身体もとにかく上がらない状態が続いており憂うつに襲われることが多くなったことがお悩みでした。だんだんと食欲もなくなり、体重も5㎏以上減ってしまい体力がなくなってきて階段を上るのもつらい状態が続いていたことも不安に感じられていました。
当院初診時、憂うつ状態が8点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が21点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が10点であり、とくに頭がぼーっとして、意思決定が遅くなっていることが経営の仕事に影響が出ていると相談されていました。

慢性疲労症候群に対するTMS治療を開始し、開始10回目の1週間後には憂うつ状態が4点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が9点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が4点となり、集中力が少しずつ上がってきたことと気持ちの落ち込みがなくなったこと、疲労感がなくなり活動がしやすくなったと喜ばれていました。

53歳女性 生活リズム変化によるコロナ鬱

落ち込みや悲しみを回復させ活動レベルを取り戻したい

新型コロナが流行する以前は多忙な仕事もこなして活動的に生活していました。しかしながら、コロナ禍で 働き方が変わり自宅で仕事することが増えたことから、睡眠リズムが崩れてしまいました。目覚めが辛く、日中にもウトウトしてしまいなかなか仕事に集中できないと悩まれていました。精神科にいくと薬を処方されそうで、受診に強い抵抗がありながらも、どんどん状態が悪くなってしまうのではないかと心配も募っていました。

感情も不安定となり、知り合いのご主人が仕事を辞めた話を聞いて自分のことのように落ち込んでしまうような状態となったことから当院へ初診希望となりました。

  初診時の集中力の心理検査は12点と中等度の鬱状態を認めており、治療終了後には、心理検査では7点まで改善し、1日中の不安が、数時間程度に抑えられるようになってきたと喜ばれておりました。ぐるぐる思考も改善し集中力も戻ってきたということです。その後、治療を行いながらさらに改善をみとめ、現在では元のように明るく仕事をできる状態になっています。

まとめ

「身体が資本」といいますが、今後の見通しがたたない今だからこそ、自分の心身を整え、いざというときに対応できるようにすることが大事です。見えない将来を思って不安を募らせるよりも、日々の生活を楽しみ、今できることは何かを考え、生活と体調を整えることをまず意識してみてください。ただ、自分で自分の心身がコントロールできなくなった時には、医療機関に早めにご相談ください。 

憂うつ状態に対するTMS治療

よく眠れない状態に対するTMS治療

ネット依存に対するTMS治療

https://tms-clinic.jp/tms-therapy

コロナうつの原因:~「運動、食事、睡眠、メンタル」が相互に関わる~

コロナうつは、感染への不安、社会経済の不安、外出自粛が相互に関わりあい、低活動性うつになっていると考えられます。感染への不安だけでなく、社会経済の不安として将来の不透明さや失業率の増加による無力感、経済的困窮、自己効力感低下などが生じ、外出自粛により、家族関係の変化、コミュニケーションの変化、労働環境の変化、逃げ場の喪失などが関係し、心の波が生じやすくなります。心の波が生じやすいのに加え、生活リズムの変化による運動、食事、睡眠などの生活の低活動がさらに重なることで身体の波も起こります。これらが全て関わり合い、うつ状態になりやすくなります。

困難には、「自分で対応できるもの」、と「自分で対応できないもの」があります。自分で対応できないものを対応しようとすると心の不調になりやすくなります。まずは、「自分で対応できるもの」、生活リズムを整えることから始めましょう。

テレワークの日と出勤の日で起床時間がズレたり、人と会うことができなくなって会話や笑顔が減ったり、運動不足になるなど、通学や通勤の変化でも心身に影響が出ます。

ここでは、なぜ低活動になり生活リズムが崩れると相互に崩れやすいかをお伝えします。

「運動」が崩れると、「食事、睡眠、メンタル」が崩れる

まずは、運動からみてみましょう。外出の自粛や、通勤などがないため身体活動が低下しやすくなります。

身体活が低下すると身体を動かさないので、お腹が空かない。日中の活動が低下することで脳の疲労ばかりたまり、身体の疲労がたまりにくいため、睡眠の質が低下します。そして、運動をしなくなると脳のネットワークがぐるぐる思考、うつ状態のデフォルト・モード・ネットワークになりやすくなるため、イライラ、不安がつのりやすくなります。

「食事」が崩れると、「運動、睡眠、メンタル」が崩れる

次に、食事です。通勤など、決められた時間がないため朝ごはんを取らなくなりがちになります。また、仕事に集中するとお昼をとらずにそのまま仕事をしたり、夜更かしをしがちになるので、夜遅くにご飯をたべたりします。そして、テレワーク前は帰り道にスーパーによって野菜や新鮮なお肉や魚などを買って調理することもあったかもしれませんが、出来合いのものや即席めんなどで終わらしてしまうこともあるかもしれません。

食事リズム、特に朝ごはんは空腸を刺激し、身体の末梢の体内リズムを整えること、そして脳の体内時計も整えるため、朝ごはんの時間がずれると、身体全体のリズムが乱れ、睡眠もリズムがみだれがちになります。また、脳の神経伝達物質は食事からとった栄養から作られるため、心の不調にもつながりやすくなります。そして、野菜やタンパク質が少なくなり、炭水化物や脂質が増加しやすいため、たんぱく質不足により筋力低下になる可能性もあるかもしれません。

「睡眠」が崩れると、「運動、食事、メンタル」が崩れる

通勤がなく、起床時間が不規則になりがちなことから睡眠の不調になりやすいです。また、仕事と家庭の垣根がなくなることで夜遅くまでPCや携帯をいじってしまうなど夜更かしをしやすい状態にあります。

睡眠が不調になると、脳を休めるのは睡眠ですので集中力低下、不安が強くなる等心の不調になりやすくなります。睡眠の質が低下すると、身体の疲労もとれにくく、だるくて動きたくない…など運動にも影響します。そして、前述のとおり体内時計は相関しますので、睡眠リズムの変化により、食事リズムの変化がおこり、食の不調も起こりやすくなります。

コロナ禍は「お寝坊夜ふかし型」睡眠相後退障害になりやすい

睡眠相後退障害は、極端な遅寝遅起きが続き、遅刻する、日中に強い眠気を感じるなど生活に支障が出てしまう病気です。

人間は24時間以上の体内リズムを持っていますので、遅寝遅起きになりやすいです。

特に日本人は勤務時間外でもメールを返しがちで、夜遅くまで仕事をしてしまうことから緊張が解けず入眠しにくい原因になります。

ウーマンウェルネス研究会は新型コロナの感染拡大後、睡眠の質が悪化した人に原因を聞いたところ約4割が「遅寝遅起きの習慣化」をあげています。

まずは朝に太陽の光をあびて、よるは強い光を避けてリラックスしてみましょう。なかなか改善せず悩まれるようであれば、当院では睡眠相後退症候群に対し、特化した専門的なカウンセリングをご紹介します。

お薬は処方いたしませんのでご注意ください。

「メンタル」が崩れると、「運動、食事、睡眠」が崩れる

最後にメンタルの不調、テレワークにより社会との隔離をされた状態になり、孤独を感じがちになります。また、連日の放送でコロナウイルスに自分もかかっているかもしれない。家族がかかったら?友人が、大切な人がかかったらどうしよう…などと不安になりやすい状態です。

心の不調をおこすと、外に出る気力が低下してしまいます。また、食欲も低下したり逆にストレスで過食傾向になったりもします。寝る前に色々と思考がとまらなくなり、ぐるぐる思考で眠れない…という相談も最近ではよく受けます。

 コロナうつ解消法・対策法

  • 朝起きる時間を一定にする
  • 起きて2時間以内に日光を30分浴びる
  • 寝る2~3時間前からデジタルデトックス
  • 寝る90分前にお風呂に入る
  • 寝る直前まで業務メールを確認しない
  • 不安を覚えるニュースを見すぎない
  • 蒸しタオルで目元を温める
  • 午後15時以降に昼寝をしない
  • 夜にカフェインをとらない
  • 通勤時間にお散歩をする
  • 食事はタンパク質を多めにとる。
  • 夕方に筋トレをする

TMS治療強化睡眠トレーニング

TMS治療強化睡眠トレーニング「TMS治療の効果をより強化して、早く改善したい」、「TMS治療後の再発予防をしたい」という方にTMS治療と組み合わせるとより効果的な睡眠トレーニングを行っています。睡眠には3つの感受性があり、どの感受性が強いかを元に1対1であなただけの睡眠カウンセリングを行います。全3回、約1.5ヶ月でTMS治療のフォローアップを含めて行います。

こんな方が睡眠トレーニングにピッタリ

  • 不調になりにくい生活習慣をつくりたい
  • 根本から不眠を改善したい
  • 朝すっきり起きれる日々を送りたい
  • 復職後パフォーマンスを取り戻したい
  • TMS治療後の再発が不安
  • 眠りについての不安を相談したい

コロナ禍が起こす「お寝坊夜ふかし型」睡眠相後退障害~睡眠外来~

睡眠相後退障害は、極端な遅寝遅起きが続き、遅刻する、日中に強い眠気を感じるなど生活に支障が出てしまう病気です。人間は24時間以上の睡眠リズムを持っていますので、自然と遅寝遅起きになりやすいです。特に日本人は勤務時間外でもメールを返しがちで、夜遅くまで仕事をしてしまうことから緊張が解けず、夜遅くまでの仕事は入眠しにくい原因になります。ウーマンウェルネス研究会は新型コロナの感染拡大後、睡眠の質が悪化した人に原因を聞いたところ約4割が「遅寝遅起きの習慣化」をあげています。まずは朝に太陽の光をあびて、よるは強い光を避けてリラックスしてみましょう。なかなか改善せず悩まれるようであれば、当院では睡眠相後退症候群に特化した睡眠トレーニングをご紹介します。お薬は処方いたしませんのでご注意ください。

睡眠相後退障害とうつ

睡眠相後退障害は、「お寝坊夜ふかし」をしやすい特に受験生や大学生、新入社員に多くみられます。一方、朝起きれないのはうつ病の兆候である可能性もあります。睡眠相後退症候群とうつを同時に発症することもあるため、それぞれの対処が必要です。当院ではうつに対して、薬に頼らないTMS治療を、睡眠相後退症候群には睡眠トレーニングのカウンセリングを用いて再発予防まで含めた治療を行います。睡眠相後退症候群は医療の対象となることがあまり知られておらず、ただのナマけとして考えられてしまうこともありますが、医療の対象となります。まずはお気軽にご相談ください。 

コロナうつとは?わかりやすく院長の田中 奏多先生が解説しています

かわらぼ

動画 医師による最先端の健康チャンネル

  専門医が語る”コロナうつ”の3つの黄信号 「2回目の緊急事態宣言下は女性が危ない」 | ENCOUNT

コロナ禍で”メンタルヘルス”を整える3つのポイント | 医療・介護従事者のためのNewsコラム ソラストオンライン

育児相談のできるサービス

公益財団法人母子衛生研究所
ズームで保健師らに個別相談 最大30分
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保健師らの電話相談妊娠中~就学前のお子さんをもつ家族対象
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看護師、臨床心理士らが対応 専門医を交え3者通話も可能
こペポンのココロとカラダの健康無料電話相談室

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おもちゃの選び方や歯のケアなどズームをつかった専門家講座
オンラインベビカム両親学級

「コロナで生活困った…」こんな相談窓口あります

働く人、職場の問題:全国労働組合連合
給料未払いや派遣切りなどの問題・パワハラ・セクハラの対応など、働く人の問題を幅広く相談できます。フリーランスからの相談も受けています
電話:0120-378-060

法律相談:日本弁護士連合会
法的な悩みごとについて相談できます。下記の番号か弁護士との面談予約などに繋がります
個人:0570ー783ー119
時間は弁護士会による 相談料は概ね30分5500円
事業者:0570-001ー240
平日10時~12時 13時~16時 一部地域を除き初回30分の相談無料

事業経営・保険料・税金の問題:全国商工団体連合会
事業主・フリーランスの事業支援制度・給付金制度などの相談にのってくれます。保険料、税金の滞納問題などもサポート

DV相談:内閣府・DV相談プラス配偶者やパートナーから受けている様々な暴力への対応を相談できます
電話:0120-279-889

薬に頼らないスマホ依存・ゲーム依存の脳疲労治療 TMS治療

[2020.11.07]

スマホ依存・ゲーム依存とは?

インターネットやゲームを「好きでやる」ことと「依存する」ことは違います。

コロナ禍では、自粛生活からスマホや・ゲームに接する時間が増えやすくスマホ依存やゲーム依存の人が多くなっています。最近ではユーチューブ依存(youtube依存)のような動画を延々と見てしまう人も多くなっています。

「スマホやPCを触っていない時間があるとそわそわしてしまう」、「無意識にいつのまにか携帯をさわってしまう」、「ネットやゲーム、スマホについて注意されるとイライラしてしまう」ような状態になると、スマホ依存、ゲーム依存のイエローカードです。

 スマホ依存・ゲーム依存チェック

スマホ依存、ゲーム依存はどこからが依存症になるのかが判断が難しいです。

自分で判断する目安としては「利用をした時間を後悔する」状態はコントロールができていない状態といえます。

  • 夢中になってご飯を食べ忘れたり、眠りにつけなくなる
  • やめようと思ってもいつのまにかさわってしまう
  • 利用時間や課金状態を周りの人に話すことにためらいを感じる
  • 仕事上のミスが増えた
  • 家族関係や友人の関係など人間関係が悪化した

スマホ依存・ゲーム依存はなぜおこる?

スマホ依存・ゲーム依存などでは前頭前野の機能低下により衝動や感情などのコントロールが難しく依存が形成されます。

依存症になる原理はアルコールやギャンブルの依存と同じです。スマホやゲームなどの刺激があると脳内にドーパミンのホルモンが分泌され、依存が形成されます。

ドーパミンはやるきスイッチのようなものです。前向きに行動しづらくなるようなストレスを感じると、ストレスがあってもドーパミンを出して頑張って動こうとドーパミンが出ます。

しかしながら、スマホ依存やゲーム依存などは、ドーパミンの分泌を外部の刺激に頼り続ける状態です。いざストレスを感じた時、内部からドーパミンが十分に分泌されずイライラして、やる気が出ない、うつ状態に

もなりやすくなります。

スマホ依存・ゲーム依存存は大脳基底核の「報酬系」の反応の欠乏により、スマホ・ゲームから離れるとイライラしてしまう状態になります。

脳内報酬系を中心とした脳の各部位における形態的・機能的障害が報告されおり、感情のコントロールを行う背外側前頭前野と線条体の機能的結合が減弱していることが知られています。

スマホ依存の影響~二次障害~

インターネット・ゲーム障害の二次障害として、うつ病、睡眠障害のような状態になったり、栄養状態の悪化、人間関係の悪化などがおこりやすく心身に影響がでます。

スマホ依存・ゲーム依存二次障害チェック

  • イライラしやすくなった
  • 寝つきが悪くなった
  • ゲームやスマホはできるが、起き上がるのが億劫になった
  • 腰痛がひどくなった
  • 睡眠のリズムが崩れ昼夜逆転した

スマホ依存やゲーム依存の要因

スマホ依存・ゲーム依存になる要因は1つではありません。社会的に閉じこもりたくなるような状態や精神の病気、小さいころからのインターネットの頻回な使用など、いくつもの要因が重なっています。スマホ依存・ゲーム依存には「促進要因」と「抑制要因」がいくつもあり、バランスが重要です。促進要因をたくさん持っていたとしても、抑制要因の一つが十分に重かったり、抑制要因の方が多く持っていればゲーム障害に陥らずにすむかもしれません。

参照

ネット依存・ゲーム依存がよくわかる本  樋口 進

医学のあゆみ ゲーム依存 271巻6号 

薬に頼らないスマホ依存・ゲーム依存の治療~TMS治療~

TMS治療でスマホ依存・ゲーム依存の原因となる前頭前野を刺激し、ドーパミンを調整することができます。スマホやゲームから離れるとソワソワしてイライラしてしまうという渇望状態を抑制することが可能です。

スマホ依存・ゲーム依存の二次障害である、落ち込みややる気の低下、睡眠障害などもTMS治療により、薬に頼らない治療が可能です。

スマホ依存・ゲーム依存の症例

24歳 男性 スマホ依存・PC依存・youtube依存

スマホやPCでユーチューブ(youtube)をみてしまい卒論がすすまない

コロナ禍で大学がオンライン授業となり、だんだんと引きこもりがちな生活になってきた。スマホyoutubeをみるようになりいつのまにか半日も時間がたったり、寝つきが悪くなり昼夜逆転するようになった。
自分の中では、ただスマホをみている、楽しんでいるだけだとおもっていたが、だんだんと学校の約束の時間や友人との時間を忘れyoutubeから離れられない状態になっていた。

卒論を書くためにPCを用いた際もyoutubeをみてしまうようになり、卒論の仮提出の際に提出ができなかったことをきっかけに自分で自分の状態がおかしな状態と自覚し、当院へ受診をした。

当院来院時には集中力低下の心理検査が14点であり、お父様と来院された。当日よりTMS治療を開始し、TMS治療10回目の時には集中力の心理検査は4点まで改善を認めていた。

それまでは、日常の小さなことでもイライラしやすかったり、イライラするとyoutubeをみたい渇望感がでてきていたが、治療がすすんでいくにつれて、イライラはしなくなってきており、だんだんと落ち着いて物事に取り組めるようになっていった。

TMS治療20回目の時には、今までネットをみると、すぐに他の面白そうな情報をクリックしてしまっていたのが、必要な情報はなにかを考えながら調べることができるようになり、時間が半分以下になったと喜ばれていた。

お父様も治療が進むにつれて家でも集中をして勉強や家事に取り組む姿が見られるようになってきたと喜ばれていた。

38歳 女性 スマホ依存・カフェイン依存

3つの会社の仕事の通知でスマホをみないとソワソワする

社外取締役など、3社の会社の仕事をしており朝から晩まで常にスマホ通知が来る状態になっていた。

仕事ができていた時は膨大な量の情報の処理もできていただものの、だんだんと夜眠る直前までスマホやPCと共に生活をする状態になり寝つきが悪くなって、朝起きるのが億劫になってきた。

そのような状態が3ヶ月続いた後、意思決定力が著しく落ち、自分の脳のパフォーマンスが低下していることを自覚し、当院受診となった。

当院初診時集中力低下の心理検査が16であり、通知がならないとソワソワするじょうたいになり、周りの社員にもきつく当たるようになっていた。

TMS治療10回目の時には集中力低下の心理検査は6まで改善しており、治療終了後に頭がすっきりする、自然な眠気が夜でるようになり、スマホの通知がしなくてもおちついて目の前の仕事に向かえるようになったと喜ばれていた。

20回目の時には集中力の心理検査は4まで改善し、一度仕事を整理して本当に自分がやりたい仕事にフォーカスするとすっきりした顔をされていました。

 自分でできるスマホ依存・ゲーム依存の予防対策

  • スマホを別の場所に置いてみる
  • ネット以外の趣味やストレス解消法をもつ
  • 筋トレなど「成長を実感できる」運動をする
  • 家族など一目のある部屋でパソコンやスマホを使うようにする

料金

ネット依存に対するTMS治療

ネット依存プロトコール ベーシックTMS治療:4,500円/回(税別)

20回(セット)+10回(フォローアップ)

※周囲と本人の精神療法を組み合わせることもおすすめします

TMS治療・PCR検査のお問い合わせ

第2回臨床TMS研究会 2021年4月18日

【第2回臨床TMS研究会】

2021年4月18日に第2回臨床TMS研究会が行われました。

東京TMSクリニック院長である田中 奏多を含めて東京TMSクリニックスタッフ一同参加致しました。

この研究会は
・TMS治療の情報共有・調整の場
・TMS患者のレジストリとデータベース化
・保険診療、もしくは保健医療に準じた治療を提供する医療機関について信頼できる情報をユーザーへ提供する
ことを目的に発足されています。

第2回臨床TMS研究会
第2回臨床TMS研究会

Agenda

(1) 開会のご挨拶:慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

(2)神奈川県立精神医療センター 実施状況:中村元昭先生

(3) 東京慈恵会医科大学 精神医学講座 実施状況:山崎 龍一先生 

(4)大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生

(4)慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田先生

(5)自由討論

登壇された先生方

・慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

・神奈川県立精神医療センター・昭和大学 准教授 中村 元昭先生

・東京慈恵会医科大学 精神医学講座 山崎 龍一先生

・大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生

・慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田 真考先生

・慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 野田 賀大先生

(1) 開会のご挨拶:慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

第1回臨床TMS研究会が2019年10月20日に第1回臨床TMS研究会が行われ、その後コロナウイルスの影響などでなかなか開催ができず2021年4月18日に2回目の実施となりました。rTMS研究会は経験を積んだ医療機関、研究者、臨床家の意見交換会になります。日本ではまだTMS治療がうつ病治療として定着ができない現状にあることから、現在保険診療でTMS治療を実施している5施設から現状の状況と課題提案を行います。

【神奈川県立精神医療センター 実施状況】

中村元昭先生・吉田勝臣先生 伊津野 拓司先生

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します。

・日本ではなかなか保険診療と適正使用指針からTMS治療がまだ広がっているとはいえない

・東アジア人については、刺激の閾値が低く、TMS治療の痛みが強く感じやすい

・患者さんの印象としては痛みを我慢しながら治療を行っている印象がある

 だんだんと慣れてくるものの、痛くてつらいという患者さんも多い

・患者さんの中には座っているのが難しくて治療離脱になるケースもある

・治療の刺激調整の際にお薬のせいで反応がでなくてTMS治療が導入できない場合もある

・治療反応するのに十分な回数が保険診療ではできない可能性がある

【東京慈恵医科大学 慈恵 山崎 龍一先生 松田 勇紀先生 鬼頭 伸輔先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・入院治療も外来治療も行っているが、コロナウイルスの影響から外来がストップになっており原則入院治療で行っている

・入院中についてはコロナウイルスの影響で外出ができない・長くて治療まで数ヶ月待つこともある

・TMS治療の効果が不十分の症例として PTSDを合併している症例や認知機能低下が目立った高齢の症例などを経験した

・保険診療のTMS治療は痛みが強く、患者さんが我慢しているケースも多く見られる

・緊張してTMS治療を実施する際には迷走神経反射が起きやすい人もいる

・同じ姿勢でいることで首が痛くなったりするケースもある

・先進医療制度を用いた双極性障害の抑うつエピソードに対する研究も慈恵医大・NCNP・慶応大学が行っている

【大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・関西でrTMS治療のネットワークがありだんだんと臨床医の中ではTMS治療の適応・非適応例が浸透してきている

・コロナウイルスの影響で外出がなかなかできず、実際の日常生活の改善がわからないことが悩みである。

・TMS治療の刺激中に安心できるようにモニター等の工夫をしている

【慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田 真考先生先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・治療抵抗性うつ病に対する新規経頭蓋磁気刺激療法の開発と治療反応予測因子の同定として臨床研究も行っている

・治療抵抗例に限定した施行・治療プロトコールの比較・維持治療の開発・ナビゲーションによる治療の最適化・治療反応性の予測因子の探索

・高齢者は可塑性の関係上、反応が出るまでにタイムラグがあるかもしれない

当院では保険外診療によるTMS治療を行っています。

ご登壇頂いた一部の先生方には常日頃、TMS治療や研究方法についての指導やアドバイスを頂いております。
クリニックで適切なTMS治療をおこなうため、TMS治療の対象外となる方、地域の中核病院でのTMS治療のほうが適した方に関しては当院での治療ではなく、保険診療の医療機関にご紹介させていただいております。今後も日本のTMS治療を第一線で支える先生方にご指導いただきながら【日本における適切なTMS治療】を目指してまいります。

https://tms-clinic.jp/clinic