TMS治療

衝動買いを減らそう!脳からアプローチするTMS治療

脳から改善!~無駄な買い物をやめよう~

気づいたら買物をしていた、思わず沢山の買物をしていた、衝動的にほしいものを買ってしまった、などの経験を繰り返していることはありませんか?

「買い物をする」ということは生活に必要なことですし、時には幸せを与えてくれるものであり、悪いことではありません。

しかし、その純粋なお買い物やご褒美を超え、買い物が癖になり、おかしいな?と感じたら、それは「買い物に対する注意」が必要かもしれません。

もしかしたら衝動買いしてるかも?~セルフチェックリスト~

以下のようなことが多いと、衝動買いをしているサインになります。

・ずっとほしかったものではないのに、気づいたら買っていた

・ストレスがたまると気づいたらショッピングしている

・買い物をした直後はスッキリしている

・買った後に後悔して落ち込む

原因は何?~メンタル不調からくる衝動買い~

衝動買いをしてしまう人の特徴に、メンタルの不調があります。

つらく落ち込んだ気持ちや不安、ストレスフルな日常から解放されるために、衝動的な買い物を繰り返したり、突然大きな買い物をしたりする場合があります。

このような方は、大人のADHD、買い物依存症、双極性障害等の病気も関連していることがあり、治療を行うことで、衝動買いを抑えられることがあります。

大人のADHDとは

当院では、上記3つのうちの「大人のADHD」に対して治療を行っており、衝動買い症状が改善された方もいらっしゃいます。

ADHD(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)とは、日本では「注意欠如/多動性障害」と言われます。子供の頃にADHDと診断される方が多いですが、大人でもADHDの症状に悩む方もいらっしゃいます。

最近ではADHDグレーゾーン/発達障害グレーゾーンといった言葉をよく耳にするようになりましたが、ADHDの症状が軽い方は幼少期は気づかれない場合が多くあります。

大人になり社会に出てから、それまで大きな問題とならなかった障害がだんだん顕在化し、大きな壁にぶつかったり、環境に適応できなかったりすることで顕著に症状が表れてきます。

衝動買いの治療法!~TMS治療とは~

ADHDの「衝動性」への対処法として、「薬に頼らないTMS治療」があります。

TMS治療では、DMN(Default Mode Network)とCEN(Central Executive Network)などの脳ネットワークを調整することができます。

また、TMS治療は非侵襲的で安全に治療ができるため、身体の状態(閉塞隅角緑内障、甲状腺機能亢進、狭心症、不整脈、高血圧、消化管狭窄、過敏症、うつ病、肝機能障害など)で抗ADHD薬は服用したくない、副作用(食欲低下、不眠、動悸、めまい、吐き気、口渇など)がきつい…という方も、TMS治療をADHD治療の一つにすることができるかもしれません。

まずはお気軽にご相談ください。

TMS治療に向いている人とは

お薬の治療では消化器症状や眠気など、お仕事に支障となる副作用が起きることがあります。TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。

また、ADHDに対する治療もTMSを組み合わせることで効果が大きくなることが示唆されています。

そのため、TMS治療は「くすりが怖い」「くすりによる治療でもなかなか改善しない」という方にもおすすめです。

またそのほかには、「休職中で仕事復帰までの期限が短い」、「妊活中・授乳中」、「うつなどの症状も併発している」という方々にもTMS治療は一つの選択肢となります。

ただし、頭蓋内に金属や、心臓ペースメーカーや人工内耳を使用している方、妊娠中の方、重大な身体疾患のある方、精神科入院歴のある方などは当院で安全なTMS治療を行えない可能性があります。


TMS治療のポイント~

どの病院もクリニックも同じTMS治療ではありません。

TMS治療は2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、専門的にみえる一方、実は手探りで始めたばかりの医療機関や、専門性が必ずしも高くない医療機関、価格もクリニックによって、大きく違いが存在します。

通院しやすい医療機関選びが大切であり、当院では下記のような工夫をしております。

☑TMS治療の専門知識がある医者がいるか

(経験豊富な精神科医の診察が受けられるかどうか)

☑経験症例数が多く、施術が正確かどうか

☑治療機器が信頼できるか

(承認されたTMS治療機器かどうか)

☑TMS治療の価格が適当かどうか

(都度払い、セット払いが可能かどうか)

☑予約が取れやすいシステムかどうか

☑通院しやすい条件がそろっているかどうか

うつ病治療が経験豊富であっても、TMS治療については初心者であることも少なくありません。
つまり、本当の「TMS治療の専門研修」を受けている医師がいるかが一つの指標となります。当院では3500症例以上の日本人に対するTMS治療経験を生かし、「日本人に合わせた専門的なTMS治療」を実施しております。

また、ハーバード大学では「時間が迫る働く人向けの治療」、「短期集中治療」の一つのTMSとしてaTMSが注目されていました。
当院では、そのようなお悩みに対し、「短期集中TMS治療」のaTMS(accelerated TMS)を行っています。
各施設ごとの特徴や優先したい条件等を突き合わせて、自分に合った医療機関を選び、実際に問い合わせしたうえで、受診してみましょう。
安心安全の世界標準TMS治療を受けられたいかたは、東京TMSクリニックへの受診を是非ご検討ください。

症例報告

発達障害グレーゾーンと診断され、散財癖があった50代男性  

集中力の低下、本を読んでも頭に入ってこない、散財をしてしまうことにお困りで、遠方より当院に来院された。

別のクリニックを受診されたところ、発達障害のグレーゾーンと診断され、薬物治療を行っておりました。

「アクセルを踏みすぎないようにする」ために、約2週間、1日2~3回の短期集中治療を行いました。

TMS治療10回目では改善の自覚症状は、少し気分がスッキリするていどで、あまり感じていないとお話されていましたが、

治療20回目時点では、以前より少しずつ良くなっている感じとおっしゃっていました。

治療30回目には、気分的に前向きになり、散財はまだ少しあるが以前よりは減っているとお話され、短期集中治療を終え地元へ戻られました。

ADHD での不注意や衝動性症状を抑えたい30代女性

ADHDでの不注意や衝動性症状にお困りで、当院に来院された。
症状を抑制するために、1週間に2~3日、1日3回のTMS治療を行いました。
TMS治療10回目では忘れ物に気づいたときに衝動的な行動でより慌てることばかりだったがなくなった、衝動買いが抑えられた、失言が減った、お薬を飲まなくても普通に過ごせているとお話されていました。
治療20回目では、効果を著しく実感されており、あと数回ほどメンテナンスとして治療を継続されました。

最先端のTMS治療で衝動買いを減らそう!

TMS治療は、衝動買いにたいして大いに改善を期待できる治療法です。
「お薬でなかなかよくならない」「お薬の副作用が不安」、「減薬したい」方にTMS治療を提供します。
当院では、現時点で日本人に対する3500症例以上のTMS治療の経験があり、臨床経験の豊富な医師と大学の精神科教授、脳外科経験を生かした臨床工学技士チームで、専門的な「日本人に合わせたTMS治療」 を提供しています。
また、TMS治療は最初の通院頻度は比較的高いので、通院のしやすさも重要となってきます。
土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい方や遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。
もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

決断疲れとは?解消法と最新のTMS治療についても解説!

決断疲れ(decision fatigue)」とは、意思決定を繰り返すことによって、正確な決断が出来なくなる状態のことを言います。

決断疲れを防ぐため、スティーブ・ジョブズ、マーク・ザッカーバーグ、アインシュタインが毎日同じデザインの服を着ていたという話は有名です。

決断疲れを起こすと集中力、思考力が低下し、簡単なタスクにも時間がかかるようになります。
その結果睡眠時間が短くなり、さらにパフォーマンスが低下するという悪循環になることがあります。

特に経営者の方やマネージャークラスの方など、日々意思決定が求められる方に多く、業績の悪化などにもつながる問題となります。

今回は決断疲れの症状、起こさないための予防法、起きてしまった時の対処法について説明します。

いくつ当てはまる?決断疲れの症状チェックリスト

決断疲れの症状とは、以下のようなものです。

  • 集中しようとしてもすぐに気が散ってしまう
  • 理由はないのに焦りやイライラを感じることがある。
  • なんとなく億劫でやる気が出ない
  • 頭がぼーっとし、鉛が入って異様な状態になる
  • タスクが残っているのに、気付いたら携帯を見てしまう

このような症状が特に夕方などに起きる場合、決断疲れが原因かもしれません。

「決断疲れ」の状態で意思決定をする危険性とは

      

人は1日で数千から数万回もの決断をしているといます。

決断をする回数が多いほど、また大きな決断をするほど負担が大きくなります。

大きな決断には、自分の将来について考えたり、何か高いものを買ったり、組織にとって重要なことを決めたりといったものがあります。

小さな決断には、どんな服をきていくか、ご飯は何を食べるか、SNSにいつ返信するか、といったものがあります。

決定疲れの状態では、冷静な判断ができなくなるため、本来は不要なものを買ってしまったり、感情に任せて判断をしてしまったりすることがあります。

自動車のディーラーは、何十種類もある色から車を選ばせることによって決断疲れをあえて起こさせ、車のオプションを選ぶ後半に高額なオプションを選びやすくすることがあるといいます。

また、スーパーのレジの目の前にはよく甘いお菓子がおいてあり、決断疲れを起こした脳には非常に誘惑的に映ります。

こういった状態で決断をしないためにも、重要な意思決定は決断疲れを起こしていない朝の時点で行う事が有効とされます。

もし夜に重要な商談などがある場合には、この後で説明するマインドフルネス瞑想や、TMS治療を行って脳をケアすることも可能です。

決断疲れの予防法は、決断の回数を減らす事

では、決断疲れが起きやすい経営者、その中でも優れた経営者達は普段どのようにしてパフォーマンスを維持しているのでしょうか。

決断疲れを避け、普段のパフォーマンスを維持するためには「決断の数を減らす」ことが重要です。 

アップルの創始者であるスティーブ・ジョブズやFacebookの創始者のマーク・ザッカーバーグは毎日同じ色、デザインの服を着用していたと言われます。

他にも、以下のような方法で決断の回数を減らすことができます。

  • 1日のはじめにスケジュールを立てておく
  • 部屋の中に物を最小限にする(特に作業中に視界にはいる物を減らす)
  • 毎日決まったタスクは出来るだけルーティン化する
  • 食事は曜日ごとに決める、もしくは自動で郵送されるキット等を使用する
  • 無意識に携帯でチャットツールを見ることを防ぐため通知をオフにする
  • キッチンタイマーを利用し、音が鳴るまでは1つのことに集中出来る環境を作る(脳のマルチタスクを避ける)
  • 意思決定の権限を出来る限り別の人に委任する

日々の決断を可能な限り減らし、重要な決断のみに集中できる状態をつくる環境・習慣をつくっていきましょう。

決断疲れした脳を回復させる対処法とは?

1.マインドフルネス瞑想

決断疲れした脳を回復させる方法として、もっとも有名なのがマインドフルネス瞑想です。

マインドフルネス瞑想は、ストレス緩和やパフォーマンス向上の目的でグーグルやフェイスブック、ゴールドマンサックス、アップルなどの企業で取り入れられています。

決断疲れを起こした状態の脳では、DMN(デフォルトモードネットワーク)という脳の回路が過剰に働いていると考えられます。

マインドフルネス瞑想を行うことによって、DMNの活性を抑え、頭をすっきりさせることが出来ます。

具体的には、呼吸に注意を向け続ける瞑想や、身体の感覚に意識を向ける瞑想などがあります。最近ではYoutubeなどの動画サイトでもやり方を解説されているので、参考にしてみてください。

2. TMS治療 

TMS(Transcranial Magnetic Stimulation)治療とは、磁気を発生させる特殊な装置を用いて、脳を直接治療する方法です。

脳を直接ケアできる副作用の少ない治療法として、世界的に注目を集め始めており、日本では難治性うつ病に対して2019年に保険適応となりました。

DMNの活動を鎮められるという点でマインドフルネス瞑想とメカニズムは同じですが、より早くから効果を実感していただけることが多いのが特徴です。

当院で実際にTMS治療を行った方の例

上記のような方が、TMS治療を受けにいらっしゃいます。

当院では、これまでに3000例以上の日本人に対するTMS治療を行った上で、より治療効果を高めるための臨床プロトコルと臨床TMS治療機器を採用し、8割程度の方に改善効果を認めています。

当院では、「決断のスピードが戻ってきた」「疲労感が減った」「集中力が上がった」などと改善を自覚される方もいらっしゃいます。

①60代、男性 代表取締役 主訴:抑うつ・睡眠障害

毎朝かなりの落ち込みがあり、抗うつ薬などを試してみたものの、効果は感じなかったとのことでした。

睡眠の質も悪く日中眠くなっていたようですが、役職上多くの連絡が来るためカフェインなどをとりながらお仕事をされていました。

脳疲労を改善するTMS治療に興味を持って頂き、抑うつ状態と睡眠障害をターゲットにTMS治療を開始しました。

    

20回目終了時点では、早朝覚醒はあるものの、朝の絶望感がほとんど無くなったとのことでした。

薬では改善できなかったため、TMS治療は画期的だったとお話しされていました。

②30代、男性 代表取締役 主訴:気力低下・早朝覚醒

社員が増え、周りの目や自分自身のふるまいを気にするようになったりました。

仕事自体は好きなため強い負荷はないものの、朝起きるのが億劫になり、やる気が出なくなりました。日によって差があるためどうにかしたいと希望されて来院されました。

当院では、気力低下をターゲットにTMS治療を開始しました。

     

20回目終了時点では、10回目ではあまり効果を感じなかったが良くなってきている、イライラ感もなく寝つきもよくなったと効果を実感されていました。

最先端のTMS治療でストレスフリーに!

決断疲れを起こさない方法、決断疲れを起こした場合の対処法についてお話ししてきました。

TMS治療はまだ日本ではあまり知られていない治療ですが、適切な方法で使用すれば効果を実感していただく方も多い方法です。

もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

出典

Liston, Conor, et al.(2014) Default mode network mechanisms of transcranial magnetic stimulation in depression. Biological Psychiatry 76.7: 517-526.

ADHDのTMS治療 「ADHD特性に合わせた4タイプのTMS治療法」

■ADHDグレーゾーンの方から、こんなお悩みをよく聞きます。

ADHDグレーゾーンと診断をされた、TMS治療をやってみたいけれど

「いろんな情報があり、何を信用していいのかわからない…」

「自分にあった医療機関でTMS治療を受けたい…」

そんなお悩みはありませんか?

・より経済的に、通いやすいTMS治療がしたい  

・自分の状況に対して親身になってくれる医療者と話したい

・TMS治療をした後に良くなってるかどうかの評価はどうしたらいいの?

・QEEG検査でADHDグレーゾーンといわれたが、本当に自分はADHDグレーゾーン?

信頼できるTMS治療の医療機関とは、「満足のいく治療効果が得られる」「適切な医学知識が背景にある専門家がいる」「自分にあった治療方針を提案してくれる」「身の丈に合った治療費で通いやすい」といった病院ではないでしょうか。

そもそもADHDグレーゾーン・発達障害グレーゾーンとは?

ADHD(注意欠陥・多動性障害)とは、不注意や衝動、多動の症状が認められる病気です。

ADHDグレーゾーンは正式な医学用語ではありませんが、「ADHDの症状はみとめるものの、医学的な診断ができるほどではない」状態のことを示します。

特にストレスが強くかかる状況では症状が出やすいことも特徴であり、社会人になったタイミングや、転職や移動で苦手な仕事を任されたタイミングで指摘されることも多くあります。

以下のような症状に当てはまるという方は、ADHDの傾向があるかもしれません。

■不注意

・いつのまにか別のことを考えて集中力が続かない

・締め切りや約束の時間に間に合わない

優先順位をつけることが苦手

■衝動性

・大事な仕事よりも、すぐできる仕事をしてしまう

・言いたいことを我慢してイライラしてしまう

衝動的に人を傷つける発言をして落ち込む

■多動

・集中しようとしているのに、別のことに気を取られる

・聞こうと思ったのに、自分のことばかり話してしまう

・会議中にそわそわしてしまう

このような状態で、「やり残している問題やタスクで頭がいっぱいいっぱい」「優先順位がつけられない」「落ち着いて考えたいのにそわそわする」「一日が終わるとどっと疲れ果ててしまう」症状があれば要注意です。

また、同じ”ADHDグレーゾーン”の人でも、人によって症状が異なるのも特徴です。

当院ではADHDグレーゾーンの方に対して、それぞれのADHD特性を分析する検査を実施し特性に合わせた4種類のTMS治療を使い分けております。

■ベスリグループ 東京TMSクリニックなら

東京TMSクリニックでは、日本人に対するTMS治療を3500人以上(累計回数3万回以上)を実施した結果、特性に合わせた4種類のTMS治療からより安全で通いやすいTMS治療を行っていただくことが可能になりました。

1)4つのADHD特性に合わせた刺激法が可能

 ADHD(注意欠陥・多動性障害)と一言で言っても、不注意や衝動、多動など全くちがう特性を持っています。どの特性が強いのかを医療者の問診と心理検査で評価をし、あなたに合ったTMS治療方法を提供します。

 〇不注意:不注意プロトコル

 〇多動性:多動性プロトコル

 〇衝動性:衝動性プロトコル

 〇自己肯定感:落ち込み・不安プロトコル

2)10回ごとに治療効果のフィードバックを無料で実施

症状が良くなっているかどうかは、自分ではわからないことがあります。

当院では、TMS治療10回ごとにADHD特性を分析する検査を用いた客観的なフィードバックを無料で実施しております。

方針や疑問に思っていることなどを、10回、20回、30回といった効果の出やすいタイミングで相談できるため、安心して治療に専念していただくことが可能です。

3)ADHDグレーゾーンに短期集中治療が可能

TMS治療は、標準的には週に5回、4〜6週間の治療を行います。

しかし実際には、お仕事や家事育児をしながら通院される方も多く、週5回通院することは簡単ではありません。

当院では刺激方法を工夫することで、週2-3回の通院頻度でのTMS治療もご相談に応じております。

平日にお仕事を続けながらTMS治療を行い、1ヶ月以内に変化を実感される方もいらっしゃいます。

4)都度払いが可能であり費用が明瞭

東京TMSクリニックでは、TMS治療の支払いを単回支払い・セット支払いの2つから選んでいただくことが可能です。

1回ごとの支払いが可能なので、「まずはTMS治療を試してみたい」という方も気軽に試していただけます。

また、TMS治療は高額な治療であるがゆえに「セット料金で支払ってしまったが、治療が体に合わなかった」「借金をして治療を行ったが、生活が苦しく家庭が崩壊してしまった」という声を耳にすることがあります。

費用面でお悩みになられないように、各々の状況に合わせて支払い方法が選択できるよう準備しております。

■TMS治療とADHDの関係性

ADHDに対してのTMS治療は、医療系のサイトによっては「効果がない」「実験段階である」などと記載されているところもあります。

たしかに、TMS治療は主にうつ病に対して行われてきた歴史があります。

ADHDに対するTMS治療は、エビデンスがまだ確立されていませんがこの数年、世界でも発達障害に対するTMS治療の研究が進んでいます。

ADHDに対する薬物療法では、ぼんやり思考のDMN(Default Mode Network)の活動抑制を健常化し、DMN内部の機能的結合を改善すると考えられています。

TMS治療では、DMN(Default Mode Network)とCEN(Central Executive Network)などの脳ネットワークを調整することができると推測されており、抗ADHD薬とTMS治療を組み合わせるとさらに効果的と考えられています。

■当院のADHDグレーゾーンのTMS治療効果

TMS治療は元々個人差が大きい治療であり、治療効果を約束するものではありませんが、例として2021年9月までに当院でADHDグレーゾーンに対するTMS治療を20回以上行った患者さんの心理検査と自覚症状の変化を示します。   

               

             

当院では「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積みかさねて分析しています。

ADHDグレーゾーンに対するTMS治療では、不注意や衝動、多動など、ADHDの特性を評価し、4つのTMS治療のプロトコル(刺激法)から最適な治療プランを提案します。

■症例報告 

多動性優位型ADHDグレーゾーン(30歳男性)

小さな頃からじっとするのが苦手で、人間関係でも他人が嫌がることをわざわざ衝動的に伝えてしまう一面がありました。

他院受診しQEEG検査にてADHDグレーゾーンであることがわかり、TMS治療をすすめられました。

会社経営者としてなかなか時間が取れないことから、平日の隙間時間にTMS治療ができないか相談をしたいと当院に受診されました。

初診時、多動性スコアが87点でした。考え事を始めると過集中になり、脳疲労が強くなる、ビジネスに必要な集中力が出せないことにお悩みで、TMS治療の多動性ADHDプロトコルを実施しました。

TMS治療10回目には、多動性スコアが60点となりました。

集中したいことに集中できるようになり、仕事が楽しみになってきたとお話しされていました。

穏やかな気持ちで部下にも接することができ始めたと話されていました。

TMS治療10回目には、多動性スコアが51点となりました,

他人と話すと疲れてしまうことから社員との会話も億劫になっていましたが、治療20回目の時には会話してもつかれにくく、会話量が増えて一緒に仕事を頑張ろうという気持ちが双方に強くなりました。

環境の変化がないにもかかわらず、穏やかに過ごせる内面の変化があり、会社の意味、仕事の意味を考えるいいきっかけができたと喜ばれていました。 

不注意・多動性優位型ADHD(23歳男性)

小学生でADHDの診断をうけ、コンサータ(メチルフェニデート)を内服されていました。

コンサータは集中力の改善はするものの、食欲低下や薬が切れてオフになると動けない等の副作用がありました。

耐性がついたのか、薬ではだんだんと効果が感じにくくなったことから、他院でADHDに対するTMS治療を開始しました。

しかし、予約がなかなか取れなかったり、自分にとって信頼できる医療機関としてしっくり来ないことに悩み、当院にはセカンドオピニオンとして来院されました。

初診時には不注意スコアが79点、多動性スコアが84点でした。

総合商社で働き始めたものの、人の話を聞こうと思ってもずっと話してしまう先延ばし癖や優先順位がつけられないなどの多動性、不注意の症状で仕事に影響がでていることにお悩みでした。

当院ではまず不注意型ADHDプロトコルのTMS治療を実施しました。

治療10回目には、不注意スコアが65点、多動性スコアが74点となりました。自分で確認をする余裕が出てきたことから忘れ物が減り、落ち着いて行動ができるようになったとお話しされていました。

治療20回目には不注意スコアが58点、多動性スコアが 62点となりました。

「コンサータは時間制限のあるドーピングみたいだけど、TMS治療は全体が持ち上がったように感じる」とのことでした。

人が見ているところでは自分の多動を抑えられるようになってきており、予定を立てておけばうっかりミスが防げるようになってきたとお話されていました。

衝動型優位ADHDグレーゾーン(34歳女性)

元々、自分の感情の波がコントロールできないことがあり、突然予定が変わるなど予想外なことにパニックを起こしてしまうことがありました。

婚約中のパートナーと衝動的に大喧嘩をしたことをきっかけに、不眠やイライラが強くなりました。

他院を受診し、QEEG検査を実施したところ、ADHDグレーゾーンであることからTMS治療をすすめられました。

経済的な面から、当院でのTMS治療を希望され受診となりました。

衝動的に人を傷つける発言をしてしまうことに悩んでおり、衝動性ADHDプロトコルのTMS治療を実施しました。

初診時に69点だった衝動性スコアが治療10回目には51点となりました。

パートナーとうまくいっていないときには、集中力が落ちて仕事に影響が出てしまうことに改めて気づいたとお話しされていました。

治療20回目には不注意スコアが51点となりました。

元々は家事代行サービスを入れないと部屋の片付けが出来なかったものが、掃除もルーティン化されてできるようになりました。

感情のコントロールは全てがうまくいっているわけではないものの、相手への使い方の配慮が意識できるようになってきたとお話しされていました。

不注意優位型ADHDグレーゾーン(28歳男性)

昔から集中力を出そうとしても、小さなことに気が取られやすかったり、優先順位をつけることが苦手でした。

起業後に経営者として働きだし、過集中になるときは疲れるまで仕事をしてしまう一方、疲れてくると、先延ばし癖で締め切りに間に合わないなど仕事にも悪影響がでてきました。

初診時には不注意スコアが86点と、集中力のメリハリが出ないことからTMS治療の不注意型ADHDプロトコルを実施しました。

治療10回目には、不注意スコアが79点と前より頭がすっきりしたとおっしゃっていました。

未来を予測して今の自分の行動の調整ができるようになったとお話しされました。

また初回時には片付けができないこと、予定を忘れることにも自分で気づいていなかった、思考力が低下してADHD症状が出ていたと気づいて驚いた。とお話しされていました。

治療20回目には、不注意スコアが72点となりました。

仕事のピークで忙しいにもかかわらず、落ち込みすぎることもなく切り替えができるようになりました。

睡眠も朝まで眠れるようになり、生活や思考のメリハリがつけられるようになってきたとのことでした。

■TMS治療についてのよくある質問

  1. そもそもTMS治療って何?

TMS治療(Transcranial Magnetic Stimulation:経頭蓋磁気刺激法)は、脳に「磁気刺激」を与えることでケアします。

磁気刺激により脳血流を調整することで身体を傷つけることなく治療する、副作用の少ない新しい治療です。

20〜30回の治療回数を行うことが一般的です。

  1. TMS治療はADHDグレゾーンに効果があるの?

ADHDなど発達障害に対してのTMS治療は世界で研究がすすめられているものの、確立したエビデンスがあると言える段階にありません。

しかしながら、近年薬物治療と同等の効果が出たという報告もあり、可能性は広がっています。

すべての方に効果があるわけではありませんが、ADHDに対する薬物療法では、ぼんやり思考のDMN(Default Mode Network)の活動を健常化し、DMN内部の機能的結合を改善すると考えられています。

TMS治療では、DMN(Default Mode Network)とCEN(Central Executive Network)などの脳ネットワーク間の異常も調整することができ、抗ADHD薬とTMS治療を組み合わせるとさらに効果的と考えられています。

  1. 保険診療でTMS治療は受けられるの?

現在、日本ではADHDに対して保険診療でのTMS治療は行われておりません。

保険診療でTMS治療を受けるためには「過去に抗うつ剤の薬物治療を受けている」「2ヶ月ほどの入院が可能である」などの条件が必要となっています。よってADHDに対するTMS治療を行う場合には自由診療となりますが、単一の刺激法で行っていたり、内容や費用は医療機関によって異なるため注意が必要です。

  1. クリニックによって自由診療のTMS治療の価格が違うのはなぜ?

自由診療では、価格を自由に設定できるため医療機関によって治療費が異なります。

  1. 受診回数はどのくらい必要?

当院で治療を受けていただいた方の中には、1週間に1〜2回の通院で効果がある方もいますが、より効果の出やすい治療としては、最初の10回までは1週間に3回以上の通院をしていただくことをオススメしています。

全体として30回程度の治療を行い、その後メンテナンス(維持)のmTMS治療(週1〜月1回)による再発予防のTMS治療を組み合わせることをおすすめしています。

  1. TMS治療の副作用は?

TMS施術後に、まれに軽い頭痛や吐き気や顔面の違和感を感じる方もいらっしゃいます。一番大きな副作用でけいれんは0.1%程度の方がなる可能性があるといわれていますが、当院ではTMS治療開始前にけいれんのリスクがある方に関しては実施をお断りさせていただいており、安全に実施できるよう診療を行っております。

TMS治療における有害事象

出典:鬼頭伸輔編『うつ病のTMS治療』金原出版,2016年発行,P37
鬼頭伸輔:国内外におけるrTMSの現況、安全性に関する留意点,精神経誌2015;117:103-9より

書籍『うつ病のTMS療法』(鬼頭伸輔編、金原出版、2016年発行)では、うつ病に対するrTMS治療の副作用について、米国で行われた大規模臨床試験の結果が上記の表のようにまとめられています。更にこれについて、「治療日数を重ねるにつれて、頭痛、疼痛、不快感は速やかに軽減することが多い」と記載されています。尚、このデータはrTMS治療として最大の刺激強度を用いた結果である点に注意が必要です。

  1. TMS治療以外にできることは?

TMS治療以外には、セロトニンホルモン(幸福ホルモン)の活性化を促すとより効果的です。

セロトニンはADHDに関わるドーパミンの調整も行っており、生活リズムの安定は脳の安定につながります。

つまり、自律神経の調節や心・脳・体のバランスを保つことが重要となります。

朝目覚めたら日の光を浴びる、疲れない程度に一定のリズムを繰り返すリズム運動を行う、睡眠時間をしっかりとるなど生活習慣を自分でコントロールできるスキルを付けることも一つの治療です。

また、TMS治療を行いADHD症状が改善した上で、ストレスがかかりにくい環境調整を行っていただくことも重要です。

具体的には、職場での環境調整、ADHDの特性を活かすためのスキルトレーニングなどが考えられます。

  1. QEEG検査は必要?

TMS治療が適応かどうかの判断の方法は医療機関によって異なります。

当院では、TMS治療を開始するにあたってQEEG検査は必ずしも必要ではなく、診察によるご病状の把握が肝心であると考えております。

患者様お一人お一人の経過や状態を把握した上で、最も適切と思われる治療法を10回ごとにご相談していきます。状態の把握は基本的には機械でなく問診と心理検査によって行います。

  1. いつから治療できる?

早ければ当日中に、遅くても1週間程度で初診へのご案内が可能でございます。ただし、これまでのご病状によっては、当院ご通院の適応とならず、大変失礼ながらお断りとさせて頂く可能性もありますので予めご了承下さいませ。

  1. TMS治療でADHDが治るの?

TMS治療でADHDが治るかどうかについては議論が分かれています。当院におけるTMS治療と問診・心理検査(上記症例報告を参照)を考慮すると、ADHDの症状がTMS治療によって改善する方は一定数いらっしゃいます。ADHDは気質的な面もあり、TMS治療によってADHD症状が出やすい状態の脳をケアすることで、ADHD症状が出にくい状態を作っていると考えられます。

  1. 誰でもTMS治療が受けられるの?

当院のTMS治療は主にADHDグレーゾーンの方を対象としております。問診の際、TMS治療をより薬物治療やカウンセリングが重要と判断する場合や、当院の適応基準に当てはまらない場合にはTMS治療は推奨しないとお断りさせていただくこともありますのでご了承ください。

当院におけるTMS治療の費用について

※ADHDに対する治療は基本的にはじっくりプロトコルが対応になります。

状態によってはベーシックプロトコルで改善が期待される方もらっしゃるため、プロトコル決定については問診でご相談ください。

東京TMSクリニック 

TMS治療と脳内物質セロトニンで「怒りにくい人」になる!

「些細なことで、イライラしてしまう」「物事が思い通りにいかないとイライラする」感情で怒った自分に対し落ち込むこともあるかと思います。

いらいらすると、つい人に強くあたったり、そんな自分に嫌悪感を抱いてしまったり悪循環に陥ってしまいます。

当院では以下のような経験やお悩みをお聞きすることがあります。

・部下の前でイライラし、つい不機嫌な態度を取ってしまった。

・子供の前で、夫婦喧嘩をしてしまった。

・友人と話し些細なことでカチン!ときた。口論になってしまって気まずい・・。

・上司に理不尽なことを言われたけれど、我慢するしかない。でもモヤモヤする。

・仕事がうまくいかなくて、イライラ。仕事が向いてないのかしら?など

 「怒り」「いらいら」の原因はストレス

ストレスとは?

「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のこと」をいいます。ストレスというと主に「精神面」のことを中心に言われていますが、要因は大きくわけて4つあります。


ストレス反応は消化管の機能や免疫機能を犠牲にして一時的に身体の活動力を引き上げ限界まで高めている状態になっています。しかし、身体には強い負荷がかかっているため、長期間続くと身体は疲弊してしまいます。

そのほかの原因として、更年期障害、睡眠不足、PMS・PMDD(月経前症候群・月経前不快気分症候群)ネット依存など各種依存症などが原因として挙げられます。

人が生きて行くために必要な神経・・・自律神経とは?

人間の身体にはたくさんの神経があり、内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールしています。自律神経は自分の意思とは関係なく24時間働き続けている神経のことをいいます。昼間や活動しているときに活発になる「交感神経」と、夜間やリラックスしているときに活発になる「副交感神経」の2種類があります。

2つの神経がどう作用するかによって心や体調は変わります。

この神経はストレスやホルモン分泌に関与する役割を持っています。

ストレスを感じることで、交感神経が過剰に働いてイライラしたり、不安な気持ちになったりします。心を落ち着かせる副交感神経が優位に働くよう意識的にリラックスすることが必要です。

TMS治療はこのような状態にある脳にアプローチし自律神経の調整をします。

イライラする症状に対しての当院で治療効果

方法
※2020年6月~2022年2月までに当院へ来院し、TMS治療を実施した全患者
男女比:1:2
TMS治療初回時・10回目・20回目・30回目の心理検査の比較分析

「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積み重ね分析し、治療を改善しています。

治療をされた患者様からは、自覚症状として「イライラすることがあっても、聞き流すことができるようになった。」「以前に比べたらイライラする機会が減った。」「気持ちをゆったり持つことができ、焦らなくなった」など、効果を実感されています。

 TMS治療とは?

TMS(Transcranial Magnetic Stimulation:経頭蓋磁気刺激法)は、人間の感情に大きく関わる背外側前頭前野を含む前頭葉を「磁気刺激」によりケアする治療法です。

磁気により身体を傷つけることなく脳細胞を刺激することで脳の治療ができる副作用の少ない新しい治療です。

「怒り」「イライラ」があるときの脳の状態とは?

「怒り」や「イライラ」「不安」などネガティブ感情は脳の奥にある扁桃体の働きが関与しているといわれています。左右対称にあり、左は主に自己感情を作り出す役割、右は他者の感情をキャッチする役割をします。扁桃体は危険やストレスに対していつでも対応できるよう厳戒態勢を取っています。

危険にさらされると、扁桃体はコルチゾールやノルアドレナリンなどのストレスホルモンを分泌するよう指令を出します。心拍数や血圧が上昇し身体は緊張状態となり、脳も興奮状態となります。

このメカニズムをコントロールしているのが、前頭前野にある背外側前頭前野であり、ここが機能低下に陥ると扁桃体も興奮し、イライラや怒り、不安な気持ちが起こります。

当院のTMS治療の対象とならない方

  1. 精神科入院歴がある
  2. 死や自殺に対する思考が強い
  3. スタッフ、他患者さんに対する暴言・暴力・易怒性がある
  4. 意思疎通の困難があり、入院治療や精神科病院等での治療が進められる場合

※必要に応じて専門的な医療機関の受診をおすすめします

人間の感情に関わる神経伝達物質

 精神活動(不安・怒り・恐怖など)が行われているときは大脳辺縁系が活発に働いています。前頭葉は人間やサルなどの高度な生物で発達した部位です。不安や恐怖を感じてもパニックにならずに済んでいるのは、前頭葉がよく働いて冷静な心を取り戻せているからと言われています。

感情(情動)に関わる脳内物質は代表的なものでドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの3種類あります。

各物質の大まかな分布図です。

  ドーパミン(快の情動・ポジティブな気持ち)

ドーパミンを分泌してくれるドーパミン神経は中脳の腹側被蓋野というところにあります。

性や食など生存に不可欠の本能行動に関わっています。異性を求めるココロ、おいしいものを食べたいココロなどを作り出し、そこを刺激すると性や食に伴う快感や、好ましい感情が誘発されます。

②   ノルアドレナリン(不安な気持ちをコントロール・危機管理センターの役割)

生命の危険や各種のストレス刺激が加わるとノルアドレナリン神経が興奮します。脳の橋にある青班核から脳全域に投射されます。

例えば、みなさんもご経験があるかと思いますが、寝ている人を起こすときに「大声で起こす」(聴覚刺激)や身体を揺り動かし機械刺激を与え(体性感覚刺激)起こすと不快な気持ちになると思います。予期せぬ時間で起こされるという行為は多量のコルチゾールが分泌され非常にストレスになります。日常生活で一番分泌が多い時間は朝です。

このような刺激は身体の内部の変化にも反応します。生命危機状態でショックで血圧が下がる、低血糖になる、窒息して酸素欠乏になる、などの生命が危険に陥るような変動もノルアドレナリン神経を興奮させます。大脳皮質を強く活性化し覚醒レベルを上げ、全身に警戒信号を送ります。覚醒状態にするだけでなく、様々なストレスを回避するための行動をさせたり自律神経(副腎からコルチゾールを分泌する)の反応も引き起こします。

長いストレスが続くとノルアドレナリン神経が暴走し、パニック障害になったりします。コルチゾールも多量に分泌され免疫系・中枢神経系・代謝系など身体の様々な機能に影響します。

③   セロトニン (平常心を保つ役割)

セロトニン神経は脳幹の縫線核に数万個あり、脳の広範囲に投射して情報伝達をします。セロトニンは快の情動・ポジティブな気持ち・性や食に関与するドーパミン神経や不安・ネガティブな感情・ストレス反応に関与するノルアドレナリン神経を抑制して平常心にしてくれます。

セロトニン神経が弱ったり、前頭葉の背外側前頭前野の活動が低下することで抑うつ症状・各種依存症・不安障害が出現します。

参考・引用文献

・有田秀穂 <うつ・キレるを治す>トレーニング 株)宝島社 2004年7月15日 P.95

・有田秀穂 「脳ストレス」に強くなる!セロトニン睡眠法 株)青春出版社 2011年6月5日 P.188

症状を再発させないためには?

TMSは万能ではありません。一時的によくなっても社会環境の変化、ストレスの蓄積、脳疲労などで再発する可能性があります。 日頃から、セロトニンを安定して分泌できるように、セロトニン神経を鍛えることが必要です。TMS治療を行いながら、生活習慣を改善していくことが重要になってきます。

セロトニンが安定して分泌されると、睡眠物質であるメラトニンも増え、質のよい眠りを持つことができココロにゆとりのある生活を目指せます。

初診をご希望の場合はお問い合わせフォームよりお問い合わせください。

パニック障害にTMS治療は効果はあるのか?治療法や医療機関の選び方

突然理由もなく、動悸・めまい・窒息感などといったパニック発作が起きた経験はありませんか。

また、「また発作が起きたらどうしよう」と強い不安に囚われたり、眠れなくなったりすることはございませんか。

パニック障害はお薬での治療を開始される方が多い病気ですが、お薬を飲み続けるのが不安、依存が心配、お仕事柄使用できないなどのご事情により服用できない方もいらっしゃいます。

副作用も少なく、安全性が高いTMS治療は「くすりが使えない」、「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

TMS治療はパニック障害に効果があるのか

TMS治療は、うつ病に大きくかかわる背外側前頭前野を含む前頭葉に対し「磁気刺激」でケアをする治療法です。

海外では、TMS治療はうつ病の治療として最も効果的な治療であると、臨床試験で証明されています。

また、うつ病以外にも、不安障害やパニック障害等の疾患や発達障害、イップス等の幅広い疾患への効果も期待されております。

パニック障害に併せて、心配で落ち込みやすくなっているなどの場合は効果があるとされており、現段階ではパニック障害=TMS治療が効果があると断言はできません。

【TMS治療に期待】パニック障害とは

突然理由もなく、パニック発作(動悸やめまい、発汗、震え、窒息感、吐き気、胸痛など)が起き、「またパニック発作が起きたらどうしよう」などの強い不安へのとらわれにより、生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

「パニック障害」は近年用いられるようになった病名で「不安障害」の分類の一つです。以前は「神経症」「不安神経症」などと呼ばれておりました。

【TMS治療に期待】パニック障害の治療法とは

パニック障害の治療は、主な薬物療法、認知行動療法、対人関係療法、暴露療法などの他に「薬に頼らないTMS治療」があります。

副作用も少なく 安全性が高いTMS治療は「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

薬物療法

パニック障害の治療は、現在では、基本的には薬物療法が主流です。

薬物による治療の目的には、パニック発作の頻度を減らす、起こさない、発作の程度を和らげることがあり、また、「また発作が起きるのではないか」という予期不安の軽減も目標になります。

現在では、比較的副作用の少ないSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が第一選択で用いられており、うつ症状がない方にも効果を発揮します。

しかし、効果の発現開始まで約1~2週間と時間がかかるため、医師が定めたとおりの量と回数をきちんと守って服用を続けることが大切です。

TMS治療

パニック障害の治療は、薬物療法、精神療法のほかに「薬に頼らないTMS治療」があります。

パニック障害へのTMS治療の効果に期待して実際に治療に取り入れている医療機関もあります。

お薬の治療では消化器症状や奇形、認知機能の低下、電気痙攣療法の副作用である記憶障害などの認知機能障害がありますが、TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。

そのため、安全性が高いTMS治療は「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

また、パニック症状におけるTMS治療は背外側前頭前野(DLPFC:Dorsolateral prefrontal cortex)と呼ばれる前頭葉に磁気刺激を行います。

低頻度で刺激し、感情・不安をつかさどる偏桃体の興奮性を抑制することで症状を改善します。

当院でも低頻度刺激を主に行っておりますが、その他症状によっては高頻度刺激を提案する場合もございます。

パニック症状に対しては低頻度刺激が最も改善報告がございますが、高頻度刺激でも効果は充分に認められております。

医師と病態を相談しながら各々に合ったTMS治療をすすめていきましょう。

当院でのパニック障害に対するTMS治療効果

どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。

TMS治療は海外に10年遅れて2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、

海外のTMS治療の知識と専門性をもつか、経験症例数や、プロトコル、日本全体の他医療機関との医療連携を実施しているかなど、TMS治療の専門性に大きく違いが存在します。

研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。

当院では、研究プロトコルではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコルと臨床TMS治療機器を採用し8-9割の効果をみとめています。

「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積みかさね、分析し治療を改善していきます。


※10回目から20回目がやや上昇しているのはよくあることです。
効果を感じ、安定してくると不安のことを考えられるようになり、自分で対処していくためです。
※2020年10月から2021年10月までにTMS治療20回以上継続された9名(男性6名、女性3名)

パニック障害でTMS治療に向いている人とは

パニック障害はお薬での治療効果を得られやすい病気ですが、何らかのご事情(仕事、運運転する、等)により「お薬が服用できない」、「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

また、TMS治療は睡眠への効果も充分に期待できる治療法と言われております。

不安で「眠れない」という方にもおすすめです。

またそのほかには、「休職中で仕事復帰までの期限が短い」、「妊活中・授乳中」、「うつなどの症状も併発している」という方々にもTMS治療は一つの選択肢となります。

ただし、頭蓋内に金属や、心臓ペースメーカーや人工内耳を使用している方、妊娠中の方、重大な身体疾患のある方、精神科入院歴のある方などは当院で安全なTMS治療を行えない可能性があります。

【パニック障害でTMS治療をしたい】医療機関の選び方

どの病院もクリニックも同じTMS治療ではありません。

TMS治療は2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、監修がされていると専門的にみえる一方、

実は手探りで始めたばかりの医療機関や、専門性が必ずしも高くない医療機関、価格もクリニックによって、大きく違いが存在します。

また、パニック障害の方が不安になったり、発作が起きてしまわないような、通院しやすい医療機関選びが大切です。

当院では下記6項目を工夫しております。

TMS治療の専門知識がある医者がいるか

日本にはTMS治療の専門知識を持った医師はまだまだ少ない現状です。

一日だけの座学でとれる認定証や、TMS治療の専門家による技術指導・学術顧問が形だけになってしまい、実態としては専門性が少ないままTMS治療を行う医療機関も見られます。

国内のTMS治療の専門家による技術指導・学術顧問だけでなく、

大学病院などで保険診療で実際にTMS治療を行っている医師と実際に診察ができるか、

もしくはTMS治療に関わる留学経験がある医療者が日常から指導をしているか、

つまり本当の「TMS治療の専門研修」を受けている医師がいるかが一つの指標となります。

うつ病治療が経験豊富であっても、TMS治療については初心者であることも少なくありません。

当院では2000症例以上の治療経験を生かし、段階を踏んだTMS治療専門研修を独自に行っております。

治療機器が信頼できるか

TMS治療機器はここ数年で多くの企業から新しく生産されています。

日本は未だTMS治療経験が多くないため、世界標準かどうかはFDA認証がされているかが一つの指標となります。

FDA認証されていない医療機器は安価に医療機関に導入でき、安価なTMS治療が可能となっていますが、コイル、刺激頻度、出力の安定性などからFDAで認証された標準的なTMS治療ができる治療機器が安心です。

当院ではFDA認証がされたMagVenture社のTMS治療機器を用いています。

最新のFDA認証されているTMSはClinical TMS Society

(https://www.clinicaltmssociety.org/tms/devices)で確認できます。

また、2019年には【Neurostar社とMagventure社】のTMS治療機器の緩解までの論文が発表されており、効果的なTMS治療ができることが明らかになっています。

通院しやすい条件が整っているか

医療機関の予約が取れるか、通いやすい距離かなど通院のための条件を確認することが大切です。

当院には、TMS治療機器が複数台あり、「少し時間ができたからTMS受けたい」という方でも直ぐに治療が受けられるよう当日予約も行っております。

また、体調が優れない方、急用ができて受診できない方のために、ご予約の1時間前まで予約時間の変更、キャンセルを受け付けております。

治療を受けるにあたり、予約が取りにくい・キャンセルしづらいといったストレスをできるだけ少なくできるよう工夫しております。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

また、当院は日比谷線恵比寿駅から徒歩30秒JR恵比寿駅から徒歩1分の場所にあります。

短期集中治療の遠方からお越しの方や近くのホテルに滞在され通院している方も比較的迷わずご来院できるのではないでしょうか。

パニック障害に対するTMS治療は期待できる

このようにTMS治療は、パニック障害の治療の良い選択肢になるのではないでしょうか。

「お薬でなかなかよくならない」「お薬の副作用が不安」、「減薬したい」方にTMS治療を提供します。

当院では、現時点で日本人に対する2000症例以上のTMS治療の経験があり、大学の精神科教授、脳外科経験を生かした臨床工学技士チームで、専門的な「日本人に合わせたTMS治療」 を提供しています。

また、TMS治療は最初の通院頻度は比較的高いので、通院のしやすさも重要となってきます。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい方や遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

パニック障害にTMS治療は効果はあるのか?治療法や医療機関の選び方

突然理由もなく、パニック発作が起きた経験はありませんか。

また、「また発作が起きたらどうしよう」と強い不安に囚われたり、眠れなくなったりすることはございませんか。

パニック障害はお薬での治療効果を得られやすい病気ですが、何らかのご事情により服用できない方もいらっしゃいます。

副作用も少なく、安全性が高いTMS治療は「くすりが使えない」、「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

TMS治療はパニック障害に効果があるのか

TMS治療は、うつ病に大きくかかわる背外側前頭前野を含む前頭葉に対し「磁気刺激」でケアをする治療法です。

海外では、TMS治療はうつ病の治療として最も効果的な治療であると、臨床試験で証明されています。

また、うつ病以外にも、パニック障害等の精神疾患や発達障害、イップス等の幅広い疾患への効果も期待されております。

パニック障害にうつ病を合併している場合は効果があるとされており、現段階ではパニック障害=TMS治療が効果があると断言はできません。

【TMS治療に期待】パニック障害とは

突然理由もなく、パニック発作(動悸やめまい、発汗、震え、窒息感、吐き気、胸痛など)が起き、「またパニック発作が起きたらどうしよう」などの強い不安へのとらわれにより、生活に支障が出ている状態をパニック障害といいます。

「パニック障害」は近年用いられるようになった病名で「不安障害」の分類の一つです。以前は「神経症」「不安神経症」などと呼ばれておりました。

【TMS治療に期待】パニック障害の治療法とは

パニック障害の治療は、主な薬物療法、認知行動療法、対人関係療法、暴露療法などの他に「薬に頼らないTMS治療」があります。

副作用も少なく 安全性が高いTMS治療は「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

薬物療法

パニック障害の治療は、現在では、基本的には薬物療法が主流です。

薬物による治療の目的には、パニック発作の頻度を減らす、起こさない、発作の程度を和らげることがあり、また、「また発作が起きるのではないか」という予期不安の軽減も目標になります。

現在では、比較的副作用の少ないSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が第一選択で用いられており、うつ症状がない方にも効果を発揮します。

しかし、効果の発現開始まで約1~2週間と時間がかかるため、医師が定めたとおりの量と回数をきちんと守って服用を続けることが大切です。

また、パニック障害では、薬物治療に加えて精神療法の併用が重要です。

特に、認知行動療法、暴露療法という治療法は、薬による治療と同じくらいパニック障害に治療効果があることが認められています。

TMS治療

パニック障害の治療は、薬物療法、精神療法のほかに「薬に頼らないTMS治療」があります。

パニック障害へのTMS治療の効果に期待して実際に治療に取り入れている医療機関もあります。

お薬の治療では消化器症状や奇形、認知機能の低下、電気痙攣療法の副作用である記憶障害などの認知機能障害がありますが、TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。

そのため、安全性が高いTMS治療は「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

また、パニック症状におけるTMS治療は背外側前頭前野(DLPFC:Dorsolateral prefrontal cortex)と呼ばれる前頭葉に磁気刺激を行います。

低頻度で刺激し、皮質の興奮性を抑制することで症状を改善します。

当院でも低頻度刺激を主に行っておりますが、その他症状によっては高頻度刺激を提案する場合もございます。

パニック症状に対しては低頻度刺激が最も改善報告がございますが、高頻度刺激でも効果は充分に認められております。

医師と病態を相談しながら各々に合ったTMS治療をすすめていきましょう。

当院でのTMS治療効果

どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。

TMS治療は海外に10年遅れて2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、

海外のTMS治療の知識と専門性をもつか、経験症例数や、プロトコル、日本全体の他医療機関との医療連携を実施しているかなど、TMS治療の専門性に大きく違いが存在します。

研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。

当院では、研究プロトコルではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコルと臨床TMS治療機器を採用し8-9割の効果をみとめています。

「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積みかさね、分析し治療を改善していきます。

※2020年10月から2021年10月までにTMS治療20回以上継続された9名(男性6名、女性3名)

※10回目から20回目がやや上昇しているのはよくあることです。

効果を感じ、安定してくると不安のことを考えられるようになり、自分で対処していくためです。

パニック障害でTMS治療に向いている人とは

パニック障害はお薬での治療効果を得られやすい病気ですが、何らかのご事情(仕事、運運転する、等)により「お薬が服用できない」、「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。

また、TMS治療は睡眠への効果も充分に期待できる治療法と言われております。

不安で「眠れない」という方にもおすすめです。

またそのほかには、「休職中で仕事復帰までの期限が短い」、「妊活中・授乳中」、「うつなどの症状も併発している」という方々にもTMS治療は一つの選択肢となります。

ただし、頭蓋内に金属や、心臓ペースメーカーや人工内耳を使用している方、妊娠中の方、重大な身体疾患のある方、精神科入院歴のある方などは当院で安全なTMS治療を行えない可能性があります。

【パニック障害でTMS治療をしたい】医療機関の選び方

どの病院もクリニックも同じTMS治療ではありません。

TMS治療は2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、監修がされていると専門的にみえる一方、

実は手探りで始めたばかりの医療機関や、専門性が必ずしも高くない医療機関、価格もクリニックによって、大きく違いが存在します。

また、パニック障害の方が不安になったり、発作が起きてしまわないような、通院しやすい医療機関選びが大切です。

当院では下記6項目を工夫しております。

TMS治療の専門知識がある医者がいるか

日本にはTMS治療の専門知識を持った医師はまだまだ少ない現状です。

一日だけの座学でとれる認定証や、TMS治療の専門家による技術指導・学術顧問が形だけになってしまい、実態としては専門性が少ないままTMS治療を行う医療機関も見られます。

国内のTMS治療の専門家による技術指導・学術顧問だけでなく、

大学病院などで保険診療で実際にTMS治療を行っている医師と実際に診察ができるか、

もしくはTMS治療に関わる留学経験がある医療者が日常から指導をしているか、

つまり本当の「TMS治療の専門研修」を受けている医師がいるかが一つの指標となります。

うつ病治療が経験豊富であっても、TMS治療については初心者であることも少なくありません。

当院では2000症例以上の治療経験を生かし、段階を踏んだTMS治療専門研修を独自に行っております。

治療機器が信頼できるか

TMS治療機器はここ数年で多くの企業から新しく生産されています。

日本は未だTMS治療経験が多くないため、世界標準かどうかはFDA認証がされているかが一つの指標となります。

FDA認証されていない医療機器は安価に医療機関に導入でき、安価なTMS治療が可能となっていますが、コイル、刺激頻度、出力の安定性などからFDAで認証された標準的なTMS治療ができる治療機器が安心です。

当院ではFDA認証がされたMagVenture社のTMS治療機器を用いています。

最新のFDA認証されているTMSはClinical TMS Society

(https://www.clinicaltmssociety.org/tms/devices)で確認できます。

また、2019年には【Neurostar社とMagventure社】のTMS治療機器の緩解までの論文が発表されており、効果的なTMS治療ができることが明らかになっています。

治療費が適当かどうか

保険診療でTMS治療を受けるためには、「過去に抗うつ剤の薬物治療を受けている」「2ヶ月ほどの入院が可能である」などが前提条件となっています。

また、いろいろな制度の問題からTMS治療が保険適応されても、残念ながらTMS治療の恩恵を受ける人は限定的であると考えます。

治療費は保険診療、自由診療でも異なりますし、自由診療の中でも各医療機関でそれぞれ異なります。

自由診療と聞くと少し高そう、というイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。

しかし、自由診療の中でも価格帯の低いクリニックは大いに存在し、保険診療と比較してもさほど変わらない状況となっております。

また、当院では短期集中治療を行っておりますのでトータルでみると保険診療より安価で治療可能な場合がございます。

当院では世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従って、今回の保険診療適応とならない方もTMS治療を受けられるように、分析を重ねながらTMS治療を保険診療になる前から行ってきました。

2021年時点で日本人に対する2000症例以上のTMS治療の経験があり、 欧米人との違いから「日本人に合わせたTMS治療」 を独自に分析しながら改良を重ねてきました。

当院は小さな医療機関です。小さな医療機関だからこそ、お一人お一人の状態に合わせたTMS治療を行い、より高い治療効果、費用対効果を目指しております。

保険診療と自由診療のTMS治療費用比較

通院しやすい条件が整っているか

医療機関の予約が取れるか、通いやすい距離かなど通院のための条件を確認することが大切です。

当院には、TMS治療機器が複数台あり、「少し時間ができたからTMS受けたい」という方でも直ぐに治療が受けられるよう当日予約も行っております。

また、体調が優れない方、急用ができて受診できない方のために、ご予約の1時間前まで予約時間の変更、キャンセルを受け付けております。

治療を受けるにあたり、予約が取りにくい・キャンセルしづらいといったストレスをできるだけ少なくできるよう工夫しております。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

また、当院は日比谷線恵比寿駅から徒歩30秒、JR恵比寿駅から徒歩1分の場所にあります。

短期集中治療の遠方からお越しの方や近くのホテルに滞在され通院している方も比較的迷わずご来院できるのではないでしょうか。

パニック障害に対するTMS治療は期待できる

このようにTMS治療は、パニック障害を大いに改善を期待できる治療法です。

「お薬でなかなかよくならない」「お薬の副作用が不安」、「減薬したい」方にTMS治療を提供します。

当院では、現時点で日本人に対する2000症例以上のTMS治療の経験があり、ハーバード大学TMSコースを修了した医師と大学の精神科教授、脳外科経験を生かした臨床工学技士チームで、専門的な「日本人に合わせたTMS治療」 を提供しています。

また、TMS治療は最初の通院頻度は比較的高いので、通院のしやすさも重要となってきます。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい方や遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

TMS治療は発達障害に効果があるのか?治療法や副作用について

【TMS治療の効果に期待】発達障害とは

発達障害は、脳の情報処理や制御に偏りが生じ、行動面や情緒面に特徴があり、日常生活に困難をきたす状態のことをいいます。

主にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)があり、チック症や吃音なども含まれます。

発達障害の中でも、「大人の発達障害」と言われているものがあります。

症状は「発達障害」と何ら変わりませんが、幼いころは症状が軽く、日常生活に問題が無かったり、周囲の環境や人間関係にカバーされてきて、大人になるまで気づかなかったりします。

大人になり社会に出てから、それまで大きな問題とならなかった障害がだんだん顕在化し、大きな壁にぶつかったり、環境に適応できなかったりすることで顕著に表れてしまいます。

これらは、脳の働き方に違いがあるという点が共通していますが、同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることも少なくはありません。

また、発達の速度は個人差が大きく、得意・不得意が顕著に現れ、生活に支障が出やすいです。

ADHD(注意欠如多動症)

ADHDとは、発達障害の一つに分類される障害で、以前は注意欠陥・多動性障害という呼称がありましたが、最近では、注意欠如・多動症と呼ばれています。

小児では総人口の8~10%に及ぶと言われており、不注意(集中力の低下、注意散漫)、多動(落ち着きのなさ、じっとしていられない、飽きやすい)、衝動(思い付きの行動、情緒不安定)などの症状が見られます。

DSM-5(米国精神医学会による精神疾患の診断マニュアル)におけるADHDの診断基準によると、ADHDの症状には、以下のようなものがあります。

ASD(自閉スペクトラム症)

ASD[Autism Spectrum Disorder]とは、発達障害の一つに分類される障害で、日本での有病率は1%を超えています。

対人関係が苦手(文脈の理解しにくさ、独特な言葉遣い等)、限定した興味・反復行動、こだわりが強いなどの症状が見られます。

また、DSM-5(アメリカ精神医学会)、ICD-10(WHO)の診断名が混在して使用されていることが多く、知的に遅れがない群に対して高機能自閉症(HFA)・高機能広汎性発達障害(HF-PDD)などと表現されることもあります。

LD(学習障害)

LD[Learning Disability]とは、発達障害の一つに分類され、知的発達の遅れはないものの「読む」「書く」「聞く」「話す」「計算する」などの能力に困難が生じる発達障害の一つです。

その中でも、“読む”の困難を「読字障害(ディスレクシア)」、“書く”の困難を「書字表出障害(ディスグラフィア)」、“算数・推論の困難”を「算数障害(ディスカリキュア)」といいます。

TMS治療は発達障害に効果があるのか

発達障害に対してのTMS治療は、医療系サイトによっては“効果がない”、“実験段階である”などと記載されているところもありますが、

近年TMS治療によって薬物治療と同程度の治療効果を認められたとの報告があり、効果がまったくないとは言い切れません。

当院でも、発達障害に対してのTMS治療を行っており、患者様のお悩みごと、心理検査の結果をもとに最適な治療プランをご提案させて頂いております。

研究をもとにしたプロトコルだけでなく、心理検査の結果を細かく分析し、患者様のお困りごとに添ったプロトコルをご提案させていただいているのも当院での特徴です。

また、当院での発達障害に対して、注意散漫・集中力低下、多動・落ち着きがない・情緒不安手などの症状がある方へのTMS治療で下記のような結果が得られました。

当院では、「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積みかさね、分析し治療を改善していきます。

しかしながら、誰にでも効果が得られるわけではございません。

発達障害に効果が期待できるTMS治療方法

発達障害の治療は、対人関係能力や社会性を身に付ける「心理社会的アプローチ」と、症状の改善を目的に行う 「薬物療法」、「薬に頼らないTMS治療」があります。

これらの治療は組み合わせた方がよいため、状態によっては、心理社会的アプローチ、薬物療法を行う発達障害の専門病院と併診で、当院のTMS治療を行うことをおすすめします。

また、TMS治療は、発達障害が原因でうつ状態が併発している方にも治療効果が期待でき、当院では、以下のような改善を確認することができました。

TMS治療によって、減薬していくことも可能であり、当院でも実際に減薬することに成功した患者様もたくさんいらっしゃいます。

お薬よりも、副作用が少なく抗うつ効果が高い治療として世界ではTMS治療はうつ病の標準治療になっています。

お薬によって、勉強に影響がでるかもと心配する学生さん、仕事の集中力に影響するかもという社会人、妊活や授乳中など女性と子供にも優しい治療です。

しかし、“TMS治療を始めたから“と、いきなり断薬するのではなく、主治医と相談しながら徐々に減薬をしていきましょう。

【発達障害治療法】TMS治療方法の注意点

施術中の痛みや副作用はあるのか

TMS治療には、痛みも副作用もほとんどないといわれています。

施術中は、デコピンをされているような感覚がありますが、当院では、磁気刺激の強さは個々に合わせ、痛みがないように調整をしております。

また、副作用は、まれに軽い頭痛や吐き気や顔面の違和感等があります。

一番大きな副作用でけいれんは0.1%程度の方がなる可能性があるといわれていますが、

当院ではTMS治療開始前にけいれんのリスクがある方に関しては実施をお断りさせていただいており、安全に実施できるよう診療を行っております。

発達障害のTMS治療は保険適応なのか

2019年6月「TMSが保険診療化」されました。しかしながら対象となるのは、

「うつ病の患者さん」、「1剤以上の抗うつ薬で効果が得られなかった方」などであり、発達障害の患者さんは適応になりません。

当院では世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従って、今回の保険診療適応とならない方もTMS治療を受けられるように、分析を重ねながら行ってきました。

当院は小さな医療機関です。

小さな医療機関だからこそ、お一人お一人の状態に合わせたTMS治療を行い、より高い治療効果、費用対効果を目指す。

本当に必要な人が、本当に必要な専門的な治療を、安価に、短期的に受けることで社会に貢献する。

そのために上記3つを日本で最初のTMS治療専門クリニックとして実現しました。

TMS治療ができない人とは

当院では患者様の安全を考えTMSの実施基準を設けており、他TMS治療医療機関よりも厳しい制限をかけております。

以下に該当の方は当院のTMS治療の対象外とさせていただいております。

などの方は当院で安全なTMS治療が行えない可能性があります。

自分が対象になるか、まずはお気軽にお問合せフォームからご相談ください。

TMS治療の発達障害への効果に期待

このようにTMS治療は、発達障害を大いに改善を期待できる治療法です。

「お薬でなかなかよくならない」「お薬の副作用が不安」、「減薬したい」方にTMS治療を提供します。

当院では、現時点で日本人に対する2000症例以上のTMS治療の経験があり、

臨床経験が豊富な医師と大学の精神科教授、脳外科経験を生かした臨床工学技士チームで、専門的な「日本人に合わせたTMS治療」 を提供しています。

また、TMS治療は最初の通院頻度は比較的高いので、通院のしやすさも重要となってきます。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい方や遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。

集中力・記憶力などのパフォーマンス低下は睡眠不足が原因?

[2021.09.14]

「心の不調」や「集中力の低下」、「パフォーマンスの低下」、「記憶力の低下」などにお悩みの患者さんの中には背景に「睡眠不足」がある可能性があります。
集中力、記憶力などのパフォーマンス低下が主なお悩みの方に生活習慣を詳しく尋ねると、その原因として睡眠リズムが乱れていることが考えられるケースが増えています。
 PC やスマホ、ゲームなどデジタル機器などいつのまにか睡 眠を妨げるものが生活の中にあり、さらにコロナ禍でテレワーク中心になり、仕事とプライベートの境目が見えなくなる。
通勤で歩いていた運動がなくなり、体を動かさなくなるなど生活習慣の変化がきっかけになり睡眠リズ ムの乱れが起きやすくなっています。

睡眠不足セルフチェックリスト

睡眠の不安は欧米では 3~5 人に 1 人、日本人では 5 人に 1 人いるといわれています。
最近体調が悪い、頭がすっきりしない、忘れっぽくなった…、集中力が続かない、など気になる症状はありませんか?

1.ベッドに入ってから30 分~1 時間以上寝付けない
2.睡眠の途中に何度も目が覚める
3.起きたい時間より早く目覚めて、その後寝付けない
4.眠りが浅く、睡眠時間のわりに熟睡した感じが得られない
5.集中力がない、忘れっぽい
6.疲れやすい、倦怠感が続く
7.日中、眠さにあらがえない
8.ストレスが溜まり、気分転換ができない
9.血圧が高い、頭痛がある
10.食べたい感じがしないのに食べたくなる。体重が増えた
11.イライラして怒りっぽい。

睡眠のリズムとは~ノンレム睡眠(深い睡眠)レム睡眠(浅い睡眠)~

睡眠は心身ともに疲労を回復させます。
特に脳は睡眠が唯一休むことができる時間です。
睡眠にはノンレム睡眠(深い睡眠)レム睡眠(浅い睡眠)のリズムがあります。
レム睡眠は「からだの眠り」と言われており、この時、脳はかなり活動していますが、体は 筋肉の緊張がゆるみ休んでいる状態といわれています。夢を見て覚えているのは、このレム 睡眠のときです。
ノンレム睡眠の時間は脳の発達に伴って増えてくるといわれ、子どものときに比べるとノ ンレム睡眠は多くなってきます。
成長に伴って脳を使うことが多くなり、脳も眠りが必要と なってくるためといわれています。 ノンレム睡眠は浅い睡眠から深い睡眠まで(S1→S2→S3→S4)と 4 段階に分かれます。
正常な人の睡眠では、ノンレム睡眠に始まり、S1→S2→S3 の順にもっとも深い睡眠(S4) まで、一気に達していきます。
このノンレム睡眠が 1 時間半~2 時間ほど続くと、一度睡眠 が浅くなり、今度は、最初のレム睡眠が現われてきます。
このノンレム睡眠とレム睡眠が 1つのセットになり、一晩に 4~5 回繰り返すのが睡眠の一般的なパターンとされています。

            ノンレム睡眠は浅い睡眠から深い睡眠まで(S1→S2→S3→S4)と 4段階に分かれます。


★ノンレム睡眠~脳のお掃除の時間~

ノンレム睡眠中は成長ホルモンが分泌され、成長や疲労回復、皮膚や細胞の修復を行って います。
「脳の老廃物の排泄プロセスにノンレム睡眠が最も効果的」であるということが ロチェスター大学メディカルセンターのマイケル・ネダーガー教授らにより2019 年にアメリカの科学学術技術誌「Science Advances」に「睡眠と脳の清掃機能」として発表しました。

グリンパテックシステムとは?

私たちの体には、細胞から排泄された老廃物を運び出して処理してくれるリンパ系が張り 巡らされています。
脳では、リンパ系に似た働きを持つ「グリンパテックシステ ム」という排泄機能があることがわかっています。
このグリンパテックシステムが活発に働くのはノンレム睡眠の時間帯です。
脳は毎日活動し続け、大量のエネルギーを消費して、蓄積しています。グリンパテックシステムはノンレム睡眠中に働き、その老廃物は翌朝尿として排泄されます。  寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまったりでノンレム睡眠に入れない状態が続く と老廃物が蓄積されてしまいます。
特にダメージを受けるのが大脳辺縁系にある海 馬と呼ばれる記憶の一時保管場所です。最近忘れっぽくなった、思い出せないなど認知機能 の低下につながります。
何日も眠れなかったり、睡眠不足が続くと段々考えがまとまらなく なったり、まったく仕事や勉強ができなくなってしまいます。
やる気や体力、思考能力が著しく低下してしまうのは、グリンパテックシステムが十分に働かず老廃物が蓄積され脳内 環境が乱れている状態となります。

アルツハイマー病とノンレム睡眠の関係

特にアルツハイマーなどの認知症の原因の一つと言われるアミロイドβというたんぱく質の老廃物の濃度が高いといわれていて、睡眠と老廃物除去の関連性が疑われています。

加齢とともに、ホルモンの分泌能力が衰えてノンレム睡眠が少なくなってしまうことは、すでに分かっているので睡眠の質を上げることが重要になってきます。

脳疲労の調整方法

睡眠不足で脳が疲労し、パフォーマンスが低下、集中力が低下、記憶力が低下している状態 は、脳のネットワークである DMN(デフォルトモードネットワーク)が過剰に反応し、CEN (セントラルエグゼクティブネットワーク)の活動が低下している状態なので、まずは脳の ネットワークを調整し、生活習慣を見直し脳内環境を整えることが必要です。





PCやスマホの使い過ぎ、集中力低下や不眠の『脳過労』とは?

[2020.03.23]

パソコンやスマートフォンの使い過ぎで脳が過度に疲弊している「脳過労」の人が増えています。

「脳過労」になると認知症や鬱に近い症状が出ることもあるようです

私達の脳は視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感を通じて情報を「入力」し、前頭葉と呼ばれる場所で情報を取捨選択して「整理」を行い、言葉や行動として「出力」しています。

情報過多の時代になり、【脳過労】があなたの身近で起こっているかもしれません

脳過労セルフチェック

  • スマホをいつも操作してる
  • 常に忙しい
  • 物忘れが増えた
  • よく眠れない
  • 仕事・家事の段取りが悪くなった
  • 単純ミスが多くなった
  • 意欲・興味がわかない
  • イライラして怒りっぽくなった

※3つ以上あると脳過労の可能性があります

脳過労とは?

脳過労=前頭葉の機能低下です。

PCやスマホの使用頻度が高まり情報過多によって脳が疲弊し「脳過労」にななります

入力される情報量が多くなると、処理しきれずに氾濫しゴミ屋敷のような状態になる

情報の整理を行う前頭前野は思考や意思決定、記憶や感情のコントロールをつかさどる
ミスが多くなったり意思決定ができない、イライラしたり仕事に支障をきたします。

脳過労の対策

脳過労の対策、予防、治療とは?

脳過労を改善・予防するためには前頭葉での情報処理がスムーズに行われる状態を作ることが重要である

スマホを手放す時間を増やすトイレ・浴室・寝室で使わない「ながらスマホ」をしない
ぼんやりする時間をつくる散歩・ゴルフの素振り・リラックスして皿洗い
睡眠を十分にとる 15分程度の昼寝・椅子で5分ほど目を閉じ呼吸を意識する

脳過労の治療

TMS治療(前頭前野への磁気治療)
TMS治療で脳の前頭前野のDLPFC(背外側前頭前野)を刺激し、脳のネットワークを調整することで疲れた脳のケアを行います

こんな人がおすすめ

  • 仕事でPC・スマホが手放せない
  • ぼんやりする時間がない
  • 頭にもやがかかっている

ADHD(注意欠如多動症)症状を目立たなくする方法とは?

[2020.07.03]

ケアレスミスが多い、忘れっぽい、一つのことに集中できない・・・、そんな症状、あなたにもありませんか?
ひょっとしたら、それはADHD(注意欠如多動症)の症状かもしれません。

近年、医療分野においてだけでなく、ビジネスパーソンの間でも注目されている、ADHD症状とその対策についてご紹介します。

ADHDとは(ADHDの疫学、概要、主な症状)

ADHDは、ASD(自閉スペクトラム症)と並んで発達障害の一つに分類される障害であり、小児では総人口の8~10%に及ぶと言われます。以前は小児期のみの疾患とみなされ、成人すれば症状の大部分は改善すると考えられていました。しかし、近年ではむしろ、小児期には重大なトラブルを生じなかったものの、成人し職に就いてから障害が大きく感じられるケースが多いことが明らかになってきました。更には、うつ病や躁うつ病、不安障害と診断され、長期に渡って精神科に通院されている患者さんの中でも、実は背景にADHD症状による困りごとがあり、それを起因として精神症状を発症していたという方もおり、適切な治療がなされていたのかが問題となるケースもあります。

DSM-5(米国精神医学会による精神疾患の診断マニュアル)におけるADHDの診断基準によると、ADHDの症状には、以下のようなものがあります。

不注意症状

a 細やかな注意が出来ず、ケアレスミスをしやすい。
b 注意を持続することが困難。
c 上の空や注意散漫で、話をきちんと聞けないように見える。
d 指示に従えず、宿題などの課題が果たせない。
e 課題や活動を整理することが出来ない。
f 精神的努力の持続が必要な課題を嫌う。
g 課題や活動に必要なものを忘れがちである。
h 外部からの刺激で注意散漫となりやすい。
i 日々の活動を忘れがちである。

多動性/衝動性症状

a 着席中に、手足をもじもじしたり、そわそわした動きをする。
b 着席が期待されている場面で離席する。
c 不適切な状況で走り回ったりよじ登ったりする。
d 静かに遊んだり余暇を過ごすことが出来ない。
e 衝動に駆られて突き動かされるような感じがして、じっとしていることが出来ない。
f しゃべりすぎる。
g 質問が終わる前にうっかり答え始める。
h 順番待ちが苦手である。
i 他の人の邪魔をしたり、割り込んだりする。

精神科診療におけるADHD診断の「敷居の高さ」

社会生活で上手くいっていない実感があり、インターネットで調べて上記のような症状があるので「自分も実はADHDなんじゃないか?」と考え、意を決して精神科を受診してみるも「ADHDの診断にはならない」と言われ途方に暮れてしまう方が大勢いらっしゃいます。まず、成人の発達障害を扱っている医療機関の数が限られており、診てくれる病院を見つけるのに一苦労。更に、発達障害を専門に扱っている精神科での診察は、実は診断まで詳細な問診と検査が必要であり、時間がかかるものです。上記の様な不注意症状、多動性/衝動性症状がそれぞれ5個以上当てはまり、それが12歳未満の時期から続いていること、学校、家庭、クラブ活動、会社など複数の状況で起きていること、社会生活に支障を来していること、他の精神疾患による症状でないことを確認された上で診断となります。本人やご家族との問診の他、WAIS-III、ADHD-RSといった心理検査の結果が参考にされることもあります。

このように、診断は「それらしい症状がいくつかある」、「検査で傾向が見られる」といったことだけでなされるものではありません。また、患者さんの中には他院にて「QEEG(定量的脳波)検査でADHDと診断された」と言って当院に来られる方もいらっしゃいます。当院としては、「ADHD患者さんのQEEG所見については現在研究が進められているものの、それだけで診断ができるようなものではない」と考えています。精神科診療において一般的な診断方法とは言えないでしょう。

診断にならなくても、ADHD傾向に悩む方には医療のサポートが必要

精神科医の立場からは、ADHD治療薬の中には覚醒剤に近い成分の中枢神経刺激薬もあるために、簡単に診断を出すことができないという一面もあります。一方で、正式な診断には至らずとも、ADHD症状が原因で様々な生きにくさが生じていると判断されるケースでは、生きにくさを改善するためのサポートをしていく医療も必要であると私たちは考えています。
 
ADHD症状の治療にあたっては、まず「他の人が問題なくできることでも、自分には難しいことがある。自分の特性を理解し、適切な対処法を学ぶ」という認識を持つことが重要です。職場の上司や産業医にこの事を伝え、相談してみるのはいかがでしょうか。職場においても「ADHDである事を正確に診断できる病院は少なく、ADHDの診断がつく人もひと握りしかいない」という医療の現状をご理解頂いた上で、「診断が下りなくても、本人の努力とともに周囲も理解しサポートしていく」という認識があると、より働きやすい会社づくりができます。

ADHDの診断がつかない方に対しても、問診によってどのような原因で職務上の困難が生じているのか、どのような業務で特に周囲のサポートが必要になるのか判断し、より働きやすくなるようにすることも可能です。このようなサポートは関連病院であるベスリクリニックで行っております。

ADHD症状の困りごとを減らす方法

生活習慣の改善(睡眠、運動)

これまでに、睡眠や運動といった生活習慣を改善することでADHD症状が緩和されるという研究結果が積み重ねられています。

睡眠

ADHD症状は、深刻な睡眠障害との関連が指摘されています。例えば、成人のADHD患者の27%で慢性的な不眠が見られたとの報告があります。また、ADHDの認知行動症状(忘れっぽさ、ケアレスミス)の多くが、短時間睡眠と睡眠の質の低さに影響しており、更にはそのような睡眠障害がADHD症状の原因にもなり得ます。

睡眠を改善させる方法は人によって様々ですが、ADHD症状を持つ成人では、特に夜間に自分の興味のあること(ゲーム、ネット、仕事など)に没頭して夜更かしをしてしまったり、お酒を好むために睡眠の質が落ちていることが多いため、以下のことに気をつけると良いでしょう。

  • 起きなければいけない時間から逆算して7、8時間の睡眠時間が確保できる時間を眠る時間に設定する
  • 眠る時間の4時間前までにウォーキング、ジョギング、サイクリング、筋トレなどの運動を30分程度行い、身体を疲れさせる
  • 眠る時間の1時間半前までに入浴して体を温める
  • 眠る前2時間はPC、スマホ、テレビを見ない
  • 節酒、あるいは断酒に努める
運動
  • 一日30分以上の早歩き(必ずしも30分続けて行う必要はありません)
  • 一週間に2回以上の筋力トレーニング(最初はスクワット20回、腕立て伏せ20回、腹筋20回から)
    などの、適度に心拍数が上がる運動が効果的です。運動の効果としては、一般的に
  • 心肺能力の向上
  • 前向きな気持ちになる
  • より深くて良質な睡眠がとれるようになる
  • 思考や作業の記憶をつかさどる脳の領域である海馬の細胞がより多く生まれる

といったものがありますが、ADHD症状がある方については不注意症状や集中力低下が軽減されたり、不用意な言動を抑制するといった効果も期待できます。

何故、運動でADHD症状が良くなるのか?

ADHD症状の神経生理学的な原因としては、注意・実行機能の中枢である前頭前皮質-線条体回路におけるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン作動性ニューロンの活動低下と考えられています。また、ADHDでは前頭前皮質の一部や線条体が健常者と比べ小さくなっているという報告もあります。前頭前皮質は行動の計画、人格の発現、適切な社会的行動の調節に関わっている脳領域であり、現在の行動がどのような結果をもたらすかを判断したり、不適切な行動を抑制する「実行機能」に関係しています。また、前頭前皮質-線条体回路は重要な情報の選択と認識、ワーキングメモリ―内の情報の操作、計画と整理、行動の制御、変化への適応、意思決定を司ります。

運動によって、この前頭前皮質-線条体回路の神経伝達物質であるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニンの分泌量が上昇することが確認されています。これによって、ADHDの認知行動機能を改善する(忘れっぽさやケアレスミスが少なくなる)と考えられています。また、運動後の被験者の脳の構造を調べた研究では、前頭前皮質や海馬の灰白質が増加し、連結性に変化が見られました。ごく最近の研究で明らかになったこれらの機序により、運動にADHD症状の緩和効果があると考えられています。

短期的には、たった1度の20分以上のウォーキング、ジョギング、サイクリングといった有酸素運動によって、不注意症状や集中力、不適切な行動の抑制に効果が見られたという報告が数多くあります。2,3週間の期間継続した運動(ジョギング、水泳、サイクリング、縄跳び、球技)の効果について調べた研究では、不注意、多動、衝動性といったADHD症状の他、実行機能、学業成績、運動技能の向上が見られました。

ADHD症状に悩む方のためのライフハック

ADHD症状のある方は、目の前のことに集中するあまり、その日の予定ややるべき事を忘れてしまうことがあります。「人と会う約束があったのにすっぽかしてしまった」という方もいらっしゃるでしょう。

その日の予定やタスクを一つ一つ付箋にメモして、デスクに貼っておく

こうすれば、やるべき事を「見える化」できるので忘れにくくなります。また、抱えている仕事が多くなれば一目瞭然なので、「今これだけ仕事を抱えていて新しい仕事を受けるのが難しいです」ということを上司の方に伝えやすくもなります。

また、音声のみだと、しっかり内容を把握できない、つい指示を聞き漏らしてしまうということが起きがちです。

大事なことはできるだけ書面にしてもらう、あるいは「メモをしないと確実に忘れるのでメモの時間を下さい」とメモの時間を確保する

仕事の指示や手順などは、このようにできるだけ視覚情報で把握できるようにすると、「この前お願いしたあれ、できてないの?」と注意されることも少なく出来るでしょう。

ADHDに限らず発達障害傾向のある方は健常な人と比べて仕事に集中するのにより多くのエネルギーを使い、周囲に気を張っているため疲れやすい傾向があります。午後に強烈な眠気に襲われ、仕事中や会議中にどうしてもうつらうつらしてしまうとしばしば聞かれます。

お昼休みには10〜20分の昼寝時間を設ける
耳栓、アイマスク、卓上枕で休息を取りやすくする

仕事中、目に入ったものに気が散ってしまいがちだったり、周囲のちょっとした話し声でも集中が困難になります。作業に集中するには、まず気が散る要因を削ることが大事ですので、以下のことが出来ると良いでしょう。

デスクに余計なものを置かない
耳栓、ノイズキャンセリングイヤホンで雑音をカットする

以上、ADHDという疾患と、その症状が引き起こす困りごとへの対策についてご紹介してきました。この記事でご紹介した工夫が少しでも参考になり、困りごとをやわらげることが出来ましたら幸いです。

ADHD専門TMS治療 「ADHD特性に合わせた4つのセミオーダーメードTMS治療」 » 【公式】東京TMSクリニック:TMS治療専門医療機関 (tms-clinic.jp)