TMS治療

コロナうつ~薬に頼らない心のTMS治療~

[2020.10.19]

コロナうつとは?

※コロナうつ・コロナうつ病は、正式な医学用語ではありません

新型コロナウイルス感染症による環境変化に起因して心身の不調が起きた状態をさします。

コロナ禍により、人間関係や仕事の仕方が変化して、イライラ、気分の落ち込み、集中力の低下、頭にモヤがかかったような感じがする、眠れない、起きれない、頭痛、吐き気などうつ病のような症状が増加しやすくなります。

テレワークは職場と家庭の境目が無くなり、メリハリのない毎日を送りがちになりやすく、いつのまにか一年が過ぎたというむなしい感覚に陥ることもあります

また、1人暮らしの10代・20代ははたらきかたが確立しておらず、周りの人とのコミュニケーションを積極的にとりづらい人もおり、一人で引きこもりがちになり不安を抱えやすくなります。

人との会話や触れ合いなどのコミュニケーションの中で分泌される幸せホルモンのセロトニンが低下することも、心身の不調を招きやすいのです。

コロナうつ症状チェック

  • 意思決定が遅くなった
  • 集中力が低下した
  •  文章が頭に入ってこず、何度も読み直さないといけない
  • 寝つきが悪くなり途中で起きることが多くなった
  • 小さなことにイライラするようになった
  • しょうもないことだと後からわかるのに、悲しくて涙がとまらない
  • どうにもならないことだとわかるのに、ネガティブな感情にとらわれてしまう
  • 当たっているとわかるのに、つい当たってしまう

巣ごもり育児うつ症状チェック

コロナ禍の外出自粛期間が長期化していることで、幼い子どもを育てる親御さんが「巣ごもり育児うつ」にかかることが多くなっています。

緊急事態宣言後は子育て支援施設の一斉閉鎖などで親御さんが孤立し、うつ発症リスクが2倍以上に高まったとの分析もあります。

  • イライラして子供や夫に怒りっぽくなった
  • 孤立感や閉塞感を感じる
  •  子供に手を出してしまいそうになった
  • 子育て中のママ友ができない
  • お酒が増えた

大学生のコロナうつ症状チェック

コロナ禍でせっかく勉強を頑張って夢を描いた大学生活ではなく、オンライン授業で友達を作れない、友達と会えない、授業は難しい…
大学に合格してなにを次に頑張ればいいかわからなくなってしまったと悩む人も少なくありません。
せっかく対面になれると思った矢先に、また「まん延防止等重点措置」により授業がオンライン授業になるなど戸惑いを感じるひともいるかもしれません

  • 友達や家族に会えない孤独感
  • 大学合格後の目標がなくて人生が終わった気がする
  • ベッドの上で1日が終わる
  • 朝起き上がるのも外出も面倒くさい
  • 多くの人に会える夢をもっていたのにオンラインだけでは大学生の醍醐味が味わえない
  •  飲み会や旅行を我慢して、親睦がなかなかできず人間関係がつくりづらい

このような、希望をしていた姿と今の自分のギャップに悩みうつ状態になる

コロナうつになりやすい人チェック

  • 一人暮らしの1o代・20代
  • 育児中の女性
  • 生理前の心の不調
    (イライラや落ち込み)が強い
  • 休日に寝だめをすることが多い
  • 自粛期間で飲み会が大幅に減った
  • ゲームやネットの時間が多い

心の不調(うつ病)の治療法 

  1. 薬物治療:抗うつ薬・抗不安薬など
  2. 電気けいれん療法:頭部に電極を貼り電気を流す
  3. TMS治療:脳を磁気刺激する治療

副作用が少なく

安全性と効果が高いTMS治療

「お薬が怖い」

「お薬でなかなか改善しない」

という方におすすめです。

以下のお悩みにTMS治療がおすすめです

  • 決断力も集中力も低下して仕事に支障が出ている
  • 薬の影響が不安・怖い
  • 変えないとと思っているのになかなか変えられない
  • メールにやメッセージへ返信したくない
  • 疲れやすい、身体がだるい、家で横になっていることが多い
  • 寝付きが悪い、グッスリ眠れない、朝すっきり起きれない

憂うつ気分とTMS治療の文献

お薬の治療では消化器症状や奇形、認知機能の低下、電気痙攣療法は記憶障害などの認知機能障害が副作用でありますが、TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。
また、お薬よりも抗うつ効果が高い治療として世界ではTMS治療はうつ病の標準治療になっています。
勉強に影響がでるかもと心配する学生さん、仕事の集中力に影響するかもという社会人、妊活や授乳中など女性と子供にも優しい治療です。

当院の特徴とクリニック比較

どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。TMS治療は2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、世界標準にみたないTMS治療の教育水準や少ない経験数など専門性、治療法や医療連携の大きさなど実施する医療機関によって大きく違いが存在します。

当院のTMS治療効果

研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。当院では、研究プロトコールではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコールと臨床TMS治療機器を採用しております。「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積み重ね分析し治療を改善しています。
※うつ状態と集中力を評価する心理検査 

※2020年5月~2021年1月までの全患者結果

コロナうつ症例

18歳男性 文章が頭に入ってこない

受験がせまっており短期集中TMS治療をしたい

高校3年生になってから模試などが多くなり周りの人が成績が上がる一方、成績が伸び悩み受験に焦る気持ちがでてきた。コロナの影響で学校も予備校もオンラインになり、生活リズムがだんだんとお寝坊夜更かしパターンになり、昼夜逆転気味になっていた。模試などで集中した後の脳の疲労が強く、疲れて翌日は過眠傾向になってしまう。模試の前日から寝つきに3時間以上かかってしまい、模試の日は動悸がして頭が真っ白になりパフォーマンスが出せないことを悩んでいた。

 初診時 心理検査23 点(10点以上で不安が強い状態)であり、以前は難なく読めた本の内容が頭に入ってこなくなり問題文を何度も読み直さないと理解できず、受験勉強をしても集中力が続かない状態であった。

10日目には、心理検査5点となり、治療後に頭がすっきりする感じがすると話されていました。13日目には、10分程度で眠れるようになり寝つきが改善し、朝もすっきり起きれるようになり、回復されたと喜ばれていました。

23歳男性 大学の勉強に実が入らず自己嫌悪がどんどんつのる

勉強ができるように頭のモヤをすっきりしたい

大学に入学後すぐにコロナ禍となり、人生で初めての一人暮らしの中、自粛生活が始まった。授業もZOOMで行われるため思い描いていた大学生活ができなくなったことにフラストレーションがたまる一方、大学でサークル活動などができず親しい友人もあまり出来なかった。だんだんとアニメを見てベッドで一日を過ごすようになり、気持ちがふさぎ込んでいった。

久しぶりに家族と会ったときに体重が―6㎏になっており、ネガティブ思考を繰り返す状態であったため家族が心配して当院初診となった。

初診時集中力の心理検査は24点と重度のうつ状態を示しており、大学に入ったのに自分の未来が見えない、勉強をするにも頭にモヤがかかったような感じがしてイライラして手につかない状況だった。

治療開始14日後には、集中力の心理検査は6点と改善を認めており、頭がすっきりして自分のやりたかったことをできることからやりたいと笑顔を見せていた。

その後は月1回の帰省の際にメンテナンスでTMS治療を継続しており、大学2年の進級と共に研究室へ入ることが決まって日々楽しく大学生活を送っていると話されていた。

37歳女性 育児の巣ごもり鬱 生理前の不調(PMDD)

子供や夫に当たりそうな自分が怖い

8歳の息子さんと3歳の娘さんのと旦那さんとの4人暮らしであった。

娘さんが生まれた後半年後には職場へ戻り、営業として、二児の母としてバリバリ仕事をしてきた

コロナ禍になり、旦那さんも本人もテレワークになり小さな子供もいることから、外出を自粛し家にずっといるようになった。

その後小学校も保育園も閉じてしまい、テレワークをしながらの育児の日々になった。旦那さんも自分も管理職で、慣れないテレワークの中成果を出す必要があった。

忙しい中、子供のごはんをつくったり、洗濯をしたり、忙しいのは同じなのに自分ばかり家事や育児をしているような気がしてイライラが募っていった。自粛生活から3ヶ月後、生理前にイライラが爆発し、小さなことでも理不尽に子供におこってしまったり、旦那さんに当たってしまったりするようになるのを自覚した。

自分で自分の感情をコントロールできなくなったことから不安になり初診となった。

初診時には集中力の心理検査が24点であり、診察中も大事にしている家族にあたる自分が嫌に感じる、妻や母親失格だと自分を責め涙ぐまれていた。

治療開始後5日で集中力の心理検査は13点まで下がり、仕事に集中できるようになり、落ち込みが減ってきたと話されていた。

治療開始後24日目には、生理前の心の不調がなくなり、自分で自分の感情をコントロールでき、感情的に怒るのではなく、いけないことをした時は叱ることができるようになってきたとお話しされていた。

治療開始53日目には集中力の切り替えがしやすくなり、育児も家事も楽しみながらできるようになったと話されていることに加え、旦那さんへ声をかけるハードルが低くなった嫌な気持ちになる前に一緒に家事ができるようにお願いできるようになったと喜ばれていた。

36歳男性 ウイルス感染後の疲労感・憂うつ感・気力のなさ
ウイルス感染後筋痛性脳脊髄炎疑い

ウイルス感染後から続く体のダルさ、痛み


ウイルス感染で38℃の発熱後、1日で解熱しましたがその後から夜に2時間程度で何度も起きてしまうようになりました。気分も身体もとにかく上がらない状態が続いており憂うつに襲われることが多くなったことがお悩みでした。だんだんと食欲もなくなり、体重も5㎏以上減ってしまい体力がなくなってきて階段を上るのもつらい状態が続いていたことも不安に感じられていました。
当院初診時、憂うつ状態が8点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が21点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が10点であり、とくに頭がぼーっとして、意思決定が遅くなっていることが経営の仕事に影響が出ていると相談されていました。

慢性疲労症候群に対するTMS治療を開始し、開始10回目の1週間後には憂うつ状態が4点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が9点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が4点となり、集中力が少しずつ上がってきたことと気持ちの落ち込みがなくなったこと、疲労感がなくなり活動がしやすくなったと喜ばれていました。

53歳女性 生活リズム変化によるコロナ鬱

落ち込みや悲しみを回復させ活動レベルを取り戻したい

新型コロナが流行する以前は多忙な仕事もこなして活動的に生活していました。しかしながら、コロナ禍で 働き方が変わり自宅で仕事することが増えたことから、睡眠リズムが崩れてしまいました。目覚めが辛く、日中にもウトウトしてしまいなかなか仕事に集中できないと悩まれていました。精神科にいくと薬を処方されそうで、受診に強い抵抗がありながらも、どんどん状態が悪くなってしまうのではないかと心配も募っていました。

感情も不安定となり、知り合いのご主人が仕事を辞めた話を聞いて自分のことのように落ち込んでしまうような状態となったことから当院へ初診希望となりました。

  初診時の集中力の心理検査は12点と中等度の鬱状態を認めており、治療終了後には、心理検査では7点まで改善し、1日中の不安が、数時間程度に抑えられるようになってきたと喜ばれておりました。ぐるぐる思考も改善し集中力も戻ってきたということです。その後、治療を行いながらさらに改善をみとめ、現在では元のように明るく仕事をできる状態になっています。

まとめ

「身体が資本」といいますが、今後の見通しがたたない今だからこそ、自分の心身を整え、いざというときに対応できるようにすることが大事です。見えない将来を思って不安を募らせるよりも、日々の生活を楽しみ、今できることは何かを考え、生活と体調を整えることをまず意識してみてください。ただ、自分で自分の心身がコントロールできなくなった時には、医療機関に早めにご相談ください。 

憂うつ状態に対するTMS治療

よく眠れない状態に対するTMS治療

コロナうつの原因:~「運動、食事、睡眠、メンタル」が相互に関わる~

コロナうつは、感染への不安、社会経済の不安、外出自粛が相互に関わりあい、低活動性うつになっていると考えられます。感染への不安だけでなく、社会経済の不安として将来の不透明さや失業率の増加による無力感、経済的困窮、自己効力感低下などが生じ、外出自粛により、家族関係の変化、コミュニケーションの変化、労働環境の変化、逃げ場の喪失などが関係し、心の波が生じやすくなります。心の波が生じやすいのに加え、生活リズムの変化による運動、食事、睡眠などの生活の低活動がさらに重なることで身体の波も起こります。これらが全て関わり合い、うつ状態になりやすくなります。

困難には、「自分で対応できるもの」、と「自分で対応できないもの」があります。自分で対応できないものを対応しようとすると心の不調になりやすくなります。まずは、「自分で対応できるもの」、生活リズムを整えることから始めましょう。

テレワークの日と出勤の日で起床時間がズレたり、人と会うことができなくなって会話や笑顔が減ったり、運動不足になるなど、通学や通勤の変化でも心身に影響が出ます。

ここでは、なぜ低活動になり生活リズムが崩れると相互に崩れやすいかをお伝えします。

「運動」が崩れると、「食事、睡眠、メンタル」が崩れる

まずは、運動からみてみましょう。外出の自粛や、通勤などがないため身体活動が低下しやすくなります。

身体活が低下すると身体を動かさないので、お腹が空かない。日中の活動が低下することで脳の疲労ばかりたまり、身体の疲労がたまりにくいため、睡眠の質が低下します。そして、運動をしなくなると脳のネットワークがぐるぐる思考、うつ状態のデフォルト・モード・ネットワークになりやすくなるため、イライラ、不安がつのりやすくなります。

「食事」が崩れると、「運動、睡眠、メンタル」が崩れる

次に、食事です。通勤など、決められた時間がないため朝ごはんを取らなくなりがちになります。また、仕事に集中するとお昼をとらずにそのまま仕事をしたり、夜更かしをしがちになるので、夜遅くにご飯をたべたりします。そして、テレワーク前は帰り道にスーパーによって野菜や新鮮なお肉や魚などを買って調理することもあったかもしれませんが、出来合いのものや即席めんなどで終わらしてしまうこともあるかもしれません。

食事リズム、特に朝ごはんは空腸を刺激し、身体の末梢の体内リズムを整えること、そして脳の体内時計も整えるため、朝ごはんの時間がずれると、身体全体のリズムが乱れ、睡眠もリズムがみだれがちになります。また、脳の神経伝達物質は食事からとった栄養から作られるため、心の不調にもつながりやすくなります。そして、野菜やタンパク質が少なくなり、炭水化物や脂質が増加しやすいため、たんぱく質不足により筋力低下になる可能性もあるかもしれません。

「睡眠」が崩れると、「運動、食事、メンタル」が崩れる

通勤がなく、起床時間が不規則になりがちなことから睡眠の不調になりやすいです。また、仕事と家庭の垣根がなくなることで夜遅くまでPCや携帯をいじってしまうなど夜更かしをしやすい状態にあります。

睡眠が不調になると、脳を休めるのは睡眠ですので集中力低下、不安が強くなる等心の不調になりやすくなります。睡眠の質が低下すると、身体の疲労もとれにくく、だるくて動きたくない…など運動にも影響します。そして、前述のとおり体内時計は相関しますので、睡眠リズムの変化により、食事リズムの変化がおこり、食の不調も起こりやすくなります。

コロナ禍は「お寝坊夜ふかし型」睡眠相後退障害になりやすい

睡眠相後退障害は、極端な遅寝遅起きが続き、遅刻する、日中に強い眠気を感じるなど生活に支障が出てしまう病気です。

人間は24時間以上の体内リズムを持っていますので、遅寝遅起きになりやすいです。

特に日本人は勤務時間外でもメールを返しがちで、夜遅くまで仕事をしてしまうことから緊張が解けず入眠しにくい原因になります。

ウーマンウェルネス研究会は新型コロナの感染拡大後、睡眠の質が悪化した人に原因を聞いたところ約4割が「遅寝遅起きの習慣化」をあげています。

まずは朝に太陽の光をあびて、よるは強い光を避けてリラックスしてみましょう。なかなか改善せず悩まれるようであれば、当院では睡眠相後退症候群に対し、特化した専門的なカウンセリングをご紹介します。

お薬は処方いたしませんのでご注意ください。

「メンタル」が崩れると、「運動、食事、睡眠」が崩れる

最後にメンタルの不調、テレワークにより社会との隔離をされた状態になり、孤独を感じがちになります。また、連日の放送でコロナウイルスに自分もかかっているかもしれない。家族がかかったら?友人が、大切な人がかかったらどうしよう…などと不安になりやすい状態です。

心の不調をおこすと、外に出る気力が低下してしまいます。また、食欲も低下したり逆にストレスで過食傾向になったりもします。寝る前に色々と思考がとまらなくなり、ぐるぐる思考で眠れない…という相談も最近ではよく受けます。

 コロナうつ解消法・対策法

  • 朝起きる時間を一定にする
  • 起きて2時間以内に日光を30分浴びる
  • 寝る2~3時間前からデジタルデトックス
  • 寝る90分前にお風呂に入る
  • 寝る直前まで業務メールを確認しない
  • 不安を覚えるニュースを見すぎない
  • 蒸しタオルで目元を温める
  • 午後15時以降に昼寝をしない
  • 夜にカフェインをとらない
  • 通勤時間にお散歩をする
  • 食事はタンパク質を多めにとる。
  • 夕方に筋トレをする

コロナ禍が起こす「お寝坊夜ふかし型」睡眠相後退障害

睡眠相後退障害は、極端な遅寝遅起きが続き、遅刻する、日中に強い眠気を感じるなど生活に支障が出てしまう病気です。人間は24時間以上の睡眠リズムを持っていますので、自然と遅寝遅起きになりやすいです。特に日本人は勤務時間外でもメールを返しがちで、夜遅くまで仕事をしてしまうことから緊張が解けず、夜遅くまでの仕事は入眠しにくい原因になります。ウーマンウェルネス研究会は新型コロナの感染拡大後、睡眠の質が悪化した人に原因を聞いたところ約4割が「遅寝遅起きの習慣化」をあげています。まずは朝に太陽の光をあびて、よるは強い光を避けてリラックスしてみましょう。

睡眠相後退障害とうつ

睡眠相後退障害は、「お寝坊夜ふかし」をしやすい特に受験生や大学生、新入社員に多くみられます。一方、朝起きれないのはうつ病の兆候である可能性もあります。睡眠相後退症候群とうつを同時に発症することもあるため、それぞれの対処が必要です。睡眠相後退症候群は医療の対象となることがあまり知られておらず、ただのナマけとして考えられてしまうこともありますが、医療の対象となります。まずはお気軽にご相談ください。 

コロナうつとは?わかりやすく解説しています

かわらぼ

動画 医師による最先端の健康チャンネル

  専門医が語る”コロナうつ”の3つの黄信号 「2回目の緊急事態宣言下は女性が危ない」 | ENCOUNT

コロナ禍で”メンタルヘルス”を整える3つのポイント | 医療・介護従事者のためのNewsコラム ソラストオンライン

育児相談のできるサービス

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「コロナで生活困った…」こんな相談窓口あります

働く人、職場の問題:全国労働組合連合
給料未払いや派遣切りなどの問題・パワハラ・セクハラの対応など、働く人の問題を幅広く相談できます。フリーランスからの相談も受けています
電話:0120-378-060

法律相談:日本弁護士連合会
法的な悩みごとについて相談できます。下記の番号か弁護士との面談予約などに繋がります
個人:0570ー783ー119
時間は弁護士会による 相談料は概ね30分5500円
事業者:0570-001ー240
平日10時~12時 13時~16時 一部地域を除き初回30分の相談無料

事業経営・保険料・税金の問題:全国商工団体連合会
事業主・フリーランスの事業支援制度・給付金制度などの相談にのってくれます。保険料、税金の滞納問題などもサポート

DV相談:内閣府・DV相談プラス配偶者やパートナーから受けている様々な暴力への対応を相談できます
電話:0120-279-889

第2回臨床TMS研究会 2021年4月18日

【第2回臨床TMS研究会】

2021年4月18日に第2回臨床TMS研究会が行われました。

クリニックスタッフ一同参加致しました。

この研究会は
・TMS治療の情報共有・調整の場
・TMS患者のレジストリとデータベース化
・保険診療、もしくは保健医療に準じた治療を提供する医療機関について信頼できる情報をユーザーへ提供する
ことを目的に発足されています。

Agenda

(1) 開会のご挨拶:慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

(2)神奈川県立精神医療センター 実施状況:中村元昭先生

(3) 東京慈恵会医科大学 精神医学講座 実施状況:山崎 龍一先生 

(4)大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生

(4)慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田先生

(5)自由討論

登壇された先生方

・慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

・神奈川県立精神医療センター・昭和大学 准教授 中村 元昭先生

・東京慈恵会医科大学 精神医学講座 山崎 龍一先生

・大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生

・慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田 真考先生

・慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 野田 賀大先生

(1) 開会のご挨拶:慶応義塾大学医学部精神・神経科学教室 教授 三村 將先生

第1回臨床TMS研究会が2019年10月20日に第1回臨床TMS研究会が行われ、その後コロナウイルスの影響などでなかなか開催ができず2021年4月18日に2回目の実施となりました。rTMS研究会は経験を積んだ医療機関、研究者、臨床家の意見交換会になります。日本ではまだTMS治療がうつ病治療として定着ができない現状にあることから、現在保険診療でTMS治療を実施している5施設から現状の状況と課題提案を行います。

【神奈川県立精神医療センター 実施状況】

中村元昭先生・吉田勝臣先生 伊津野 拓司先生

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します。

・日本ではなかなか保険診療と適正使用指針からTMS治療がまだ広がっているとはいえない

・東アジア人については、刺激の閾値が低く、TMS治療の痛みが強く感じやすい

・患者さんの印象としては痛みを我慢しながら治療を行っている印象がある

 だんだんと慣れてくるものの、痛くてつらいという患者さんも多い

・患者さんの中には座っているのが難しくて治療離脱になるケースもある

・治療の刺激調整の際にお薬のせいで反応がでなくてTMS治療が導入できない場合もある

・治療反応するのに十分な回数が保険診療ではできない可能性がある

【東京慈恵医科大学 慈恵 山崎 龍一先生 松田 勇紀先生 鬼頭 伸輔先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・入院治療も外来治療も行っているが、コロナウイルスの影響から外来がストップになっており原則入院治療で行っている

・入院中についてはコロナウイルスの影響で外出ができない・長くて治療まで数ヶ月待つこともある

・TMS治療の効果が不十分の症例として PTSDを合併している症例や認知機能低下が目立った高齢の症例などを経験した

・保険診療のTMS治療は痛みが強く、患者さんが我慢しているケースも多く見られる

・緊張してTMS治療を実施する際には迷走神経反射が起きやすい人もいる

・同じ姿勢でいることで首が痛くなったりするケースもある

・先進医療制度を用いた双極性障害の抑うつエピソードに対する研究も慈恵医大・NCNP・慶応大学が行っている

【大阪医科薬科大学 実施状況:今津 伸一先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・関西でrTMS治療のネットワークがありだんだんと臨床医の中ではTMS治療の適応・非適応例が浸透してきている

・コロナウイルスの影響で外出がなかなかできず、実際の日常生活の改善がわからないことが悩みである。

・TMS治療の刺激中に安心できるようにモニター等の工夫をしている

【慶應義塾大学医学部精神科・神経科学教室 和田 真考先生先生】

※詳しい情報に関しては研究途中の情報もあるため、具体的な検査の数値などについては割愛致します

・治療抵抗性うつ病に対する新規経頭蓋磁気刺激療法の開発と治療反応予測因子の同定として臨床研究も行っている

・治療抵抗例に限定した施行・治療プロトコールの比較・維持治療の開発・ナビゲーションによる治療の最適化・治療反応性の予測因子の探索

・高齢者は可塑性の関係上、反応が出るまでにタイムラグがあるかもしれない

当院では保険外診療によるTMS治療を行っています。

ご登壇頂いた一部の先生方には常日頃、TMS治療や研究方法についての指導やアドバイスを頂いております。
クリニックで適切なTMS治療をおこなうため、TMS治療の対象外となる方、地域の中核病院でのTMS治療のほうが適した方に関しては当院での治療ではなく、保険診療の医療機関にご紹介させていただいております。今後も日本のTMS治療を第一線で支える先生方にご指導いただきながら【日本における適切なTMS治療】を目指してまいります。

慢性疼痛~線維筋痛症~のTMS治療

[2020.11.07]

慢性疼痛とは

人間にとって「痛み」は危険信号としての役割があり、自分の身を守ってくれるものでした。

しかしながら、危険信号の役割を超えて長く続く「痛み」もあります。

このような「痛み」が続くと日常生活に支障をきたして生活の質が落ちてしまいます。

慢性疼痛とは、国際疼痛学会(IASP)で、「治療に要すると期待される時間の枠を超えて持続する痛み、あるいは、進行性の非がん性転移に基づく痛み」と定義されています。日本では明確な定義はありませんが、発症から3ヶ月を超えて症状が持続する病態とされることが多いです。

「慢性疼痛」の治療法
~新しい脳の治療法:TMS治療~

慢性疼痛に対する治療法は、薬物療法、神経ブロック、理学療法、カウンセリング、リラクセーション法、漢方・鍼灸等の治療法がありますが、近年では脳の磁気治療であるTMS治療が注目されています。

慢性疼痛は、日常生活が行える人も動かすごとに痛みを感じる人も、安静にしていても痛みを感じる人もいます。

そのような状態が続けば落ち込んだり、不安になったり、痛みにたいしてずっとぐるぐる思考が働いてしまったりと慢性疼痛に抑うつ状態が重なる人もいます。

近年ではTMS治療による「慢性疼痛に対するTMS治療」が世界でも注目されています。

慢性疼痛に対するTMS治療の機序

慢性疼痛のTMS治療の刺激部位は当院では大きく2つあります。(状態により更に細やかな調整を致します)

当院では、抑うつ状態、睡眠や食事、飲んでいる内服薬などの問診をベースに、痛みの位置と期間を含め刺激部位や刺激方法を調整致します。

脳の慢性疼痛に関わる前帯状回、背外側前頭前野、前頭葉眼窩面をTMS治療により調整することで、痛みに集中した治療、もしくは痛みに加えた抑うつ状態や不眠に対する治療が可能になります。

TMS治療の刺激により、視床の感覚中継核に作用し痛みの伝導を軽減するだけでなく、脊髄に刺激がゆき、交感神経遮断を行うなどの複合的メカニズムが想定されています。

参照

慢性疼痛に対する標準的刺激治療

齋藤 洋一 大阪大学大学院医学系研究科脳神経機能再生学

痛みの原因

慢性疼痛では痛みの原因や状態により、適切なアプローチが異なるため、まずはご自身の「痛み」について知ることが重要です。

痛みの原因による分類では、器質的な痛みを侵害受容性疼痛(切り傷や打撲痛)と神経障害性疼痛(坐骨神経痛・頚椎症)に分類し、それ以外の原因が見つからない痛みを機能性疼痛症候群、中枢性機能障害性疼痛などを含む「Nociplastic Pain」に分類しています。

「Nociplastic Pain」は、機能性身体症候群(Functional Somatic Syndrome:FSS)の概念に含まれるもので、過敏性腸症候群、慢性疲労症候群、線維筋痛症など原因を明らかにできない持続的で特異な身体愁訴を特徴とする症候群を指します。 

参照

痛みの情報サイト – 疼痛(とうつう).jp

侵害受容性疼痛

ケガや火傷をしたときの痛みです。

ケガの炎症により末梢神経にある「侵害受容器」という部分を刺激するため、「侵害受容性疼痛」と呼ばれます。

切り傷や火傷、打撲、骨折、関節リウマチや変形性関節症、肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)などがあります。

原因のケガや病気が長引くと、慢性の痛みとなるものもあります。

神経障害性疼痛

何らかの原因により神経が障害され、それによって起こる痛みを「神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)」といいます。

坐骨神経痛、頚椎症、糖尿病の合併症に伴う神経障害疼痛などがあります。

40代以上に多く、日本では約600万人以上※の患者さんがいると推定されています。

神経障害性疼痛に対するTMS治療

神経障害性疼痛へのTMS治療が行われています

Nociplastic Pain:線維筋痛症

線維筋痛症(Fibromyalgia)は,Nociplastic PainのFSSの一つです。

3カ月以上持続する原因不明の全身痛を主症状とした,精神・自律神経系症状を伴う慢性疼痛疾患です。

中高年の女性に多く,日本では推定200万人以上の患者がいるとされています。

FSSの病態ははっきりとは解明されていませんが、脳内の神経伝達物質であり、不安や痛み、睡眠、食欲、呼吸など身体機能をつかさどるセロトニンとの関与が示唆されています。

線維筋痛症に対するTMS治療

TMS治療は線維筋痛症の痛み、倦怠感に効果があります。

Nociplastic Pain:線維筋痛症に対する日本のTMS治療

平成21年~23年の厚生労働科学研究補助金で行われた線維筋痛症の疼痛に対するTMS治療の研究では有意な痛みを軽減する効果を示し、問題となる有害事象はなかった

症例報告

49歳 男性 ステロイド治療後の慢性疼痛

TMS治療で慢性疼痛を改善したい

持病に対し、ステロイドの治療を行ったところ、1年前より筋肉が痩せ全身の身体の痛みを自覚し始めました。

身体全体の痛みにお悩みで、寝つきまで時間がかかり、睡眠薬を服用しているものの途中で目が覚めてしまい朝までぐっすり眠れない状態が続いていました。また、記憶力・思考力の低下を自覚されており、脳と身体をしっかり整えたいと希望され初診となりました。

初診時SDS 47点と軽度のうつ状態であり、TMS治療を1日2回、ほぼ毎日受けられたところ、3日目には背中の痛みをほとんど気にされなくなり、歩きにくさが改善されました。約1週間後のTMS治療開始10回目でSDS 35点となり、うつ状態が改善されました。TMS治療15回目には睡眠薬なしでもぐっすり眠れるようになり、TMS治療18回目には全体的に多少身体の痛みはあるものの耐えられないほどではなく、夜は深く眠れているようです。

眠れていることで気持ちが前向きになっているとお話しされていました。

37歳女性 線維筋痛症

痛みから解放され活発に動けるようになりたい

4年前の仕事と人間関係のストレスがきっかけとなり、後頭部から首、背中全体にしびれるような鈍痛があり

長時間座っていられず、また、痛みやしびれが出た後に吐き気がある、視界の色味が黄色っぽくなって文字が読めない、頭重感があるなどの不調で来院されました。

初診時SDS 58点とうつ状態であり、TMS治療を1日2回、週3-4回の頻度で開始しました。

TMS治療1回目から首のまわりが動くようになりました。TMS治療5回目でSDS 44点となり、うつ状態が改善されました。体の痛みもだいぶ軽減され、治療前は座っていると気持ち悪くなっていた状態が、1時間くらいは座って本が読めるようになりました。

TMS治療15回目には体が軽くなってきて、夜に少々痛みを感じるものの、日中は背中や目の痛みは気にならない程度まで改善されました。現在も順調に治療を継続中です。

料金

慢性疼痛 の TMS治療

慢性疼痛プロトコール 慢性疼痛TMS治療:9,900円/回(税込)

20回(セット)+10回(フォローアップ)

https://tms-clinic.jp/tms-therapy