几帳面で、責任感が強く、環境への過剰な適応をしたり、理想を実現したい気持ちで頑張りすぎるなどの傾向がある人は、ストレスがかかるライフイベントに、より反応して不調になりやすいです。
なんだか気分が晴れない、仕事や家事をはじめるのが億劫になった、気づくとぐるぐる同じ悩みを考えてしまう…そんなお悩みはないでしょうか?
気持ちが沈んだりやる気がでなかったりするときもありますが、朝起きてもすっきりしない気分の落ち込みや、ソワソワ感、気持ちの重さなどが継続し、仕事や日常生活に支障が出てしまう時は注意が必要です。
TMS治療は、お薬に頼りたくない、お薬よりも効果的な治療がしたい、お薬の副作用の眠気や吐き気が不安という方にも安全に安心にうけられる治療です。
目次
身体疲労と脳疲労(休養しても改善しない疲れ)
一般的には「疲労」は身体疲労を指します。
身体だけでなく「脳疲労」として脳も疲労します。
「脳疲労」は医学用語ではなく定義は難しいですが、考えようと思ってもいつのまにか違うことを考えてしまったり、決断スピードが低下する、優先順位が付けられない、頭にモヤがかかったような状態(ブレインフォグ)になったりするのは脳が疲労した状態です。
身体疲労は十分な休養をとると解消されますが、「脳疲労」は十分に休養をとっても解消されません。筋肉や肉体と違い、脳を使わないように休めても疲れはなかなか改善しません。
休んでも休んでも治らない疲労は身体疲労ではなく「脳疲労」の可能性があります。
お悩みチェック
気分の落ちこみが続くと「こころの不調」へ
- 何をしても楽しくなくなった
- 常に頭にモヤがかかっているような感じがする
- すぐにイライラしてしまう
- 気がつくと同じことばかり考えている
こころの不調が続くと 「からだの不調」へ
- 疲れが取れない日が続いている
- なかなか眠れず眠りが浅い
- 夜中や明け方に目が覚めてしまう
- 頭痛や めまいが増えた
「仕事や学び」 にも影響がでます
- モノ忘れが多くなった
- 仕事でミスが増えている
- 以前より理解力が落ちている
- すぐに気が散って作業や学習が進まない
心の不調(うつ病)の治療法
- 薬物治療:抗うつ薬などの治療
- 電気痙攣療法:人為的に頭部に電気を流して痙攣発作を誘発する
- TMS治療:頭部にコイルを当てて脳を磁気刺激を行う
- 精神療法:認知行動療法等のカウンセリング
副作用も少なく 安全性が高いTMS治療は
「くすりが怖い」、「くすり による治療でもなかなか改善しない」という方におすすめです。
憂うつ気分とTMS治療の文献
お薬の治療では消化器症状や奇形、認知機能の低下、電気痙攣療法の副作用である記憶障害などの認知機能障害がありますが、TMS治療は軽い頭痛や軽い吐き気など副作用が少ないことが特徴です。
うつ病のTMS治療は背外側前頭前野(DLPFC:Dorsolateral prefrontal cortex)と呼ばれる前頭葉にTMS治療で刺激を行います。
前頭葉を活性化することでうつ状態を改善します。
お薬よりも、副作用が少なく抗うつ効果が高い治療として世界ではTMS治療はうつ病の標準治療になっています。勉強に影響がでるかもと心配する学生さん、仕事の集中力に影響するかもという社会人、妊活や授乳中など女性と子供にも優しい治療です。
当院のTMS治療効果
どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。
TMS治療は海外に10年遅れて2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、海外のTMS治療の知識と専門性をもつか、経験症例数や、プロトコール、日本全体の他医療機関との医療連携を実施しているかなど、TMS治療の専門性に大きく違いが存在します。
研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。
当院では、研究プロトコールではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコールと臨床TMS治療機器を採用し8-9割の効果をみとめています。
心理検査改善割合
※うつ状態と集中力を評価する心理検査
重症度別 TMS治療改善改善度
方法
※2020年5月~2021年1月までに当院へ来院し、TMS治療を実施した全患者
男性56%、女性44%
10代:3%,20代:25%,30代:25%,40代30%,50代:12%,60代5%
TMS治療初回時・10回目・20回目の心理検査結果の比較分析
「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積み重ね分析し治療を改善しています。
TMS治療による効果
- 普段通りに仕事ができる
- そわそわ・イライラの改善
- 判断力の回復
- 気分の落ち込みの改善
- 夜の寝つきがよくなる
- 疲労感の改善
- 食欲の改善
進化している副作用が少ないTMS治療法
~ θ(シータ) バースト 治療 ~
*2019年、3分のθBurst治療は40分のrTMS治療と同等の抗うつ効果が示されました。
当院は最先端TMS治療のΘBurst(シータバースト)治療を標準のベーシック治療としております.
症例
46歳男性 慢性的なうつ状態と不眠「減薬による聴覚過敏等の感覚過敏を改善したい」
総合病院で双極性障害と診断され4年程前から投薬治療を継続していましたが、不眠や体調不良が続いていました。
別の医療機関で光トポグラフィー検査を受け双極性障害ではなく、うつ病と診断されTMS治療を知りました。
専門病院で治験のTMS治療を行うための準備として一度に断薬をしたところ、感覚過敏の症状が強くなり、おちついて座っていられない、焦燥感が強くそわそわしてしまうと体調がひどく悪化してしまいました。
治験ではなく一刻も早く専門的にTMS治療を受けたいと当院へ来院されました。
当院での初診時の心理検査20点で重度の鬱状態であり、電車の音や電子音、エアコンの音などが不快に感じ、耳栓をしていたいような状態でした。
パートナーも心配がつのり焦燥感が強い状態がみられました。TMS治療開始当初は焦燥感が強く、じっと座っていられず、常にソワソワしている様子で10分静止して座っていられない状態でした。
プロトコールを調整し、その状態に合わせたTMS治療を行ったところ、TMS10回時の心理検査は14点、TMS20回時には10点まで低下し、不安感やソワソワの自覚は改善していました。
音に対する過敏性(聴覚過敏)は和らぎ、眩暈(めまい)の症状も無くなりました。
TMS治療時の様子も、ソワソワしている状態は見られず、落ち着いた雰囲気に変わりました。また、付き添いに来られる奥様とのコミュニケーションも穏やかな印象に変化していきました。
53歳女性 生活リズム変化によるコロナ鬱「落ち込みや悲しみを回復させ活動レベルを取り戻したい」
新型コロナが流行する以前は多忙な仕事もこなして活動的に生活していました。しかしながら、コロナ禍で 働き方が変わり自宅で仕事することが増えたことから、睡眠リズムが崩れてしまいました。
目覚めが辛く、日中にもウトウトしてしまいなかなか仕事に集中できないと悩まれていました。
精神科にいくと薬を処方されそうで、受診に強い抵抗がありながらも、どんどん状態が悪くなってしまうのではないかと心配も募っていました。
感情も不安定となり、知り合いのご主人が仕事を辞めた話を聞いて自分のことのように落ち込んでしまうような状態となったことから当院へ初診希望となりました。
初診時の集中力の心理検査は12点と中等度の鬱状態を認めており、治療終了後には、心理検査では7点まで改善し、1日中の不安が、数時間程度に抑えられるようになってきたと喜ばれておりました。
ぐるぐる思考も改善し集中力も戻ってきたということです。その後、治療を行いながらさらに改善をみとめ、現在では元のように明るく仕事をできる状態になっています。
41歳男性 過労による憂うつ「頭にモヤがかかった状態を治したい」
半年前から職場が人手不足になったことで残業が増え、休日返上で週6日業務になってから寝つきが悪い、途中で何回も起きる不調を自覚し、憂うつな状態を自覚するようになりました。
仕事場では文章が読めなくなり、無気力になり家でもぼーっとしていたことから奥様に心配され当院受診となりました。
初診時心理検査で中等度のうつ状態であり、だるさや食欲不振などの身体症状も認められました。これ以上業務と生活に支障が出ないよう短期集中型の治療を希望され、初診の翌日からTMS治療をはじめました。
5日目には心理検査上うつ状態を認めず、とうつ状態の大きな改善が認められました。20日目には睡眠や身体の症状なども改善し、30日目には体調も安定し、職場と働き方を調整できるようになりまた仕事に前向きとりかかるようになりました
当院のTMS治療の対象とならない方
- 精神科入院歴がある
- 死や自殺に対する思考が強い
- スタッフ、他患者さんに対する暴言・暴力・易怒性がある
- 意思疎通の困難があり、入院治療や精神科病院等での治療が進められる場合
※必要に応じて専門的な医療機関の受診をおすすめします
うつ病を予防する3日間のTMS集中治療
憂うつな気分やほとんどのことに興味が持てない状態が、脳にモヤがかかったような感じがする状態が続くとうつ状態が重症化する可能性があります。3日間のTMS集中治療はうつ病を予防することができる可能性があります