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寝ている間の過食 SRED症候群とは
「朝覚えていないけれど、食べ物がなくなっている」、「家族から夜中に食べていたといわれる」、「記憶はないのに、食欲や性欲が抑えられていなかった」などの症状に心当たりはないでしょうか。
夜寝る前に「食べる」ことに関連した症状は、SRED(睡眠関連摂食障害:sleep related eating disorder)、もしくはNES(夜間摂食症候群:Nocturnal night eating syndrome)に相当する可能性があります。
今悩んでいる、記憶がないのに寝ている間に食べてしまう…それは現在飲んでいる睡眠薬や抗不安薬の副作用である「脱抑制」かもしれません。
寝ている間の過食の原因:SRED・NES
寝ている間に食べてしまう症候群の2つの見分け方は「意識があるか」がポイントです。
SRED(睡眠関連摂食障害:sleep related eating disorder)では、無意識に食べたり、飲んだりを繰り返します。
一方、NES(夜間摂食症候群:nocturnal night eating syndrome)は食べたい強い欲求があり、意識的に食べたり、飲んだりを行います。
SRED(睡眠関連摂食障害:sleep related eating disorder)では、多くが原因不明ですが、短時間作用型のベンゾジアゼピン系睡眠薬(マイスリー・ハルシオン)や、前立腺肥大症に対する抗コリン薬の副作用として「脱抑制」がかかることで発症することがあります。
「脱抑制」では、普段は理性的なひとなのに、怒りっぽい、寂しがる、わがままを言う、上機嫌になる、スキンシップを取りたがる、食べるなどの奇異行動がみられることがあります。
このページでは睡眠薬の副作用でおこるSREDについてとりあげます。
★寝ている間に食べてしまう:SREDの特徴
①睡眠後3時間以内に起きやすい
SREDは深い睡眠(non-REM睡眠)から覚醒に上がるときに多いです。
具体的には寝付いてから1回目の深い睡眠からREM睡眠にかわる段階の寝つきから3時間程度で怒ることが多いです。
②食べている時の記憶がない・薄い
SRED は無意識に食べてしまうため、起きた後には睡眠中の行動については覚えていません。
記憶がないのに、朝に空のゴミ袋があったり、料理をしあ跡があったり、怪我をしていたりすることがあります。
③いつもは食べないものでも食べる。
SREDでは、パスタ、ごはん、パン、ポテトチップスなど炭水化物や脂肪を多く含む高カロリーな食べ物を食べることが多いです。
アレルギーがあったり、ダイエットをしていたり、洗剤や筆記用具など、いつもは食べないようにしているものを口にすることもあります。
④理性がはずれる(こともある)
睡眠薬や抗不安薬には「脱抑制」作用があり、いつもは理性でおさえられ行動しないことなどが理性がはずれやすくなったりします。
具体的には、
睡眠中枢・摂食中枢・性欲中枢は非常に近いところにあり、寝る、食べるのほかに情動や性欲部分に影響が出ることがあります。
具体的には、 普段は理性的なひとなのに、怒りっぽくなる、寂しがる、わがままを言う、かわいくなる、上機嫌になる、スキンシップを取りたがるなどの普段のその人では想像がつかない奇異行動がみられることがあります。
SREDの原因~ストレスと薬剤~
SREDの直接の原因はよくわかっていません。
悩みや不安が1日あるなど日中のストレスが高い人、睡眠のリズムが乱れている人がなりやすいとされています。
具体的には、ストレスや、喫煙、アルコール、薬物乱用、日中のダイエットなどや、睡眠導入剤、安定剤などの薬で生じることもあります。
SREDで体系が変化する、自制できない食欲などで自身を喪失しうつ状態になることもあります。
SREDの治療
SREDはなぜおこるのか、まだはっきりとわかっていません。
しかしながら、ストレス、睡眠薬や抗不安薬が原因になっていることが多いと考えられています。
ストレスはためすぎないようにすることがポイントですが、なかなか解消方法がないという方や、ストレス自体からまだ離れることはできないという状態では八方ふさがりになります。
睡眠薬や抗不安薬は薬剤の中止や変更により、逆に眠れなくなるリスクがあります。
また、フルボキサミンやパロキセチンなどのSSRIや3環系抗うつ薬、トピラマートなどの抗てんかん薬については、催奇形性や減薬する際の副作用もありもあり選択しづらい人もいるでしょう。
薬に頼らないSRED治療
当院では、睡眠薬を飲んでいる、抗うつ薬の副作用などが心配な方でSREDにお悩みの方へ、副作用が少ない新しい脳治療であるお薬に頼らないTMS治療を行っています。
SREDは生活リズムの乱れと寝不足が影響することが多いので、夢遊病のときの対策と同じく、睡眠時間を規則的に、そして、十分な睡眠時間を確保してください。
SREDの特徴は、意識なく 深い睡眠(non-REM睡眠)から覚醒に上がるときに 繰り返し、過食してしまうことにあります。
A.不随意的な飲食エピソードが主要睡眠時間帯に繰り返し生じる
B.不随意的な飲食エピソードの反復
以下の1つ以上が認められる
①食物,非食用の物,毒物を奇妙な形式や組み合わせで口にする
②摂食エピソードの繰り返しのためもたらされる睡眠分断に関連して不眠が認められ、回復的でない睡眠,日中の疲れ,または眠気を訴える
③睡眠に関連した怪我
④食べ物を探したり調理したりする間に危険な行為をする
⑤朝の食欲不振
⑥高力ロリー食品の過食を繰り返すことによる健康への悪影響
C.この障害は,他の睡眠障害,身体疾患や神経疾患,精神疾患,薬物使用,または物質使用障害で説明できない
※当院はTMS治療専門の医療機関のためSREDに対する診断は行っておりません。
★SREDの特徴
①睡眠後3時間以内に起きやすい
SREDは深い睡眠(non-REM睡眠)から覚醒に上がるときに多く、寝付いてから3時間程度で1回目の深い睡眠からREM睡眠にかわる段階があります。
②食べている時の記憶がない・薄い
SREDは無意識に食べてしまうため、起きた後には睡眠中の行動については覚えていません。
記憶がないのに、朝に空のゴミ袋があったり、料理をしあ跡があったり、怪我をしていたりすることがあります。
③いつもはしない行動をする。
SREDでは、パスタ、ごはん、パン、ポテトチップスなど炭水化物や脂肪を多く含む高カロリーな食べ物を食べることが多いです。
アレルギーがあったり、ダイエットをしていたり、洗剤や筆記用具など、いつもは食べないようにしているものを口にすることもあります。
④性欲が強く出る(こともある)
睡眠中枢・摂食中枢・性欲中枢は非常に近いところにあり、寝る、食べるのほかに性欲部分に影響が出ることがあります。
脱抑制がかかることで、一緒に寝ているパートナーにスキンシップを激しくしたり、いつもは言わないことを言ったりするなどもあります。