TMS治療は発達障害に効果があるのか?治療法や副作用について

【TMS治療の効果に期待】発達障害とは

発達障害は、脳の情報処理や制御に偏りが生じ、行動面や情緒面に特徴があり、日常生活に困難をきたす状態のことをいいます。

主にASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)があり、チック症や吃音なども含まれます。

発達障害の中でも、「大人の発達障害」と言われているものがあります。

症状は「発達障害」と何ら変わりませんが、幼いころは症状が軽く、日常生活に問題が無かったり、周囲の環境や人間関係にカバーされてきて、大人になるまで気づかなかったりします。

大人になり社会に出てから、それまで大きな問題とならなかった障害がだんだん顕在化し、大きな壁にぶつかったり、環境に適応できなかったりすることで顕著に表れてしまいます。

これらは、脳の働き方に違いがあるという点が共通していますが、同じ障害名でも特性の現れ方が違ったり、いくつかの発達障害を併せ持ったりすることも少なくはありません。

また、発達の速度は個人差が大きく、得意・不得意が顕著に現れ、生活に支障が出やすいです。

ADHD(注意欠如多動症)

ADHDとは、発達障害の一つに分類される障害で、以前は注意欠陥・多動性障害という呼称がありましたが、最近では、注意欠如・多動症と呼ばれています。

小児では総人口の8~10%に及ぶと言われており、不注意(集中力の低下、注意散漫)、多動(落ち着きのなさ、じっとしていられない、飽きやすい)、衝動(思い付きの行動、情緒不安定)などの症状が見られます。

DSM-5(米国精神医学会による精神疾患の診断マニュアル)におけるADHDの診断基準によると、ADHDの症状には、以下のようなものがあります。

ASD(自閉スペクトラム症)

ASD[Autism Spectrum Disorder]とは、発達障害の一つに分類される障害で、日本での有病率は1%を超えています。

対人関係が苦手(文脈の理解しにくさ、独特な言葉遣い等)、限定した興味・反復行動、こだわりが強いなどの症状が見られます。

また、DSM-5(アメリカ精神医学会)、ICD-10(WHO)の診断名が混在して使用されていることが多く、知的に遅れがない群に対して高機能自閉症(HFA)・高機能広汎性発達障害(HF-PDD)などと表現されることもあります。

LD(学習障害)

LD[Learning Disability]とは、発達障害の一つに分類され、知的発達の遅れはないものの「読む」「書く」「聞く」「話す」「計算する」などの能力に困難が生じる発達障害の一つです。

その中でも、“読む”の困難を「読字障害(ディスレクシア)」、“書く”の困難を「書字表出障害(ディスグラフィア)」、“算数・推論の困難”を「算数障害(ディスカリキュア)」といいます。

TMS治療は発達障害に効果があるのか

発達障害に対してのTMS治療は、医療系サイトによっては“効果がない”、“実験段階である”などと記載されているところもありますが、

近年TMS治療によって薬物治療と同程度の治療効果を認められたとの報告があり、効果がまったくないとは言い切れません。

当院でも、発達障害に対してのTMS治療を行っており、患者様のお悩みごと、心理検査の結果をもとに最適な治療プランをご提案させて頂いております。

研究をもとにしたプロトコルだけでなく、心理検査の結果を細かく分析し、患者様のお困りごとに添ったプロトコルをご提案させていただいているのも当院での特徴です。

また、当院での発達障害に対して、注意散漫・集中力低下、多動・落ち着きがない・情緒不安手などの症状がある方へのTMS治療で下記のような結果が得られました。

当院では、「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積みかさね、分析し治療を改善していきます。

しかしながら、誰にでも効果が得られるわけではございません。

発達障害に効果が期待できるTMS治療方法

発達障害の治療は、対人関係能力や社会性を身に付ける「心理社会的アプローチ」と、症状の改善を目的に行う 「薬物療法」、「薬に頼らないTMS治療」があります。

これらの治療は組み合わせた方がよいため、状態によっては、心理社会的アプローチ、薬物療法を行う発達障害の専門病院と併診で、当院のTMS治療を行うことをおすすめします。

また、TMS治療は、発達障害が原因でうつ状態が併発している方にも治療効果が期待でき、当院では、以下のような改善を確認することができました。

TMS治療によって、減薬していくことも可能であり、当院でも実際に減薬することに成功した患者様もたくさんいらっしゃいます。

お薬よりも、副作用が少なく抗うつ効果が高い治療として世界ではTMS治療はうつ病の標準治療になっています。

お薬によって、勉強に影響がでるかもと心配する学生さん、仕事の集中力に影響するかもという社会人、妊活や授乳中など女性と子供にも優しい治療です。

しかし、“TMS治療を始めたから“と、いきなり断薬するのではなく、主治医と相談しながら徐々に減薬をしていきましょう。

【発達障害治療法】TMS治療方法の注意点

施術中の痛みや副作用はあるのか

TMS治療には、痛みも副作用もほとんどないといわれています。

施術中は、デコピンをされているような感覚がありますが、当院では、磁気刺激の強さは個々に合わせ、痛みがないように調整をしております。

また、副作用は、まれに軽い頭痛や吐き気や顔面の違和感等があります。

一番大きな副作用でけいれんは0.1%程度の方がなる可能性があるといわれていますが、

当院ではTMS治療開始前にけいれんのリスクがある方に関しては実施をお断りさせていただいており、安全に実施できるよう診療を行っております。

発達障害のTMS治療は保険適応なのか

2019年6月「TMSが保険診療化」されました。しかしながら対象となるのは、

「うつ病の患者さん」、「1剤以上の抗うつ薬で効果が得られなかった方」などであり、発達障害の患者さんは適応になりません。

当院では世界におけるTMS治療の最前線治療対象領域とその適応、非適応基準に従って、今回の保険診療適応とならない方もTMS治療を受けられるように、分析を重ねながら行ってきました。

当院は小さな医療機関です。

小さな医療機関だからこそ、お一人お一人の状態に合わせたTMS治療を行い、より高い治療効果、費用対効果を目指す。

本当に必要な人が、本当に必要な専門的な治療を、安価に、短期的に受けることで社会に貢献する。

そのために上記3つを日本で最初のTMS治療専門クリニックとして実現しました。

TMS治療ができない人とは

当院では患者様の安全を考えTMSの実施基準を設けており、他TMS治療医療機関よりも厳しい制限をかけております。

以下に該当の方は当院のTMS治療の対象外とさせていただいております。

などの方は当院で安全なTMS治療が行えない可能性があります。

自分が対象になるか、まずはお気軽にお問合せフォームからご相談ください。

TMS治療の発達障害への効果に期待

このようにTMS治療は、発達障害を大いに改善を期待できる治療法です。

「お薬でなかなかよくならない」「お薬の副作用が不安」、「減薬したい」方にTMS治療を提供します。

当院では、現時点で日本人に対する2000症例以上のTMS治療の経験があり、

臨床経験が豊富な医師と大学の精神科教授、脳外科経験を生かした臨床工学技士チームで、専門的な「日本人に合わせたTMS治療」 を提供しています。

また、TMS治療は最初の通院頻度は比較的高いので、通院のしやすさも重要となってきます。

土日祝日も開院しており、仕事がお休みしにくい方や遠方の方でも短期集中でTMS治療が可能です。

もしTMS治療に興味をお持ちでしたら、お問合せフォームよりお問合せ下さいませ。