薬に頼らない妊活うつ
リプロダクションケア
妊活中の心の不調~妊活うつ~
妊活中には心の不調が強くなりやすいです。
仕事の早退や遅刻が多くなり罪悪感を感じる、突然涙ぐむ、イライラしてパートナーに当たりたくなる、だるくて眠くなる、家族やパートナーに罪悪感を感じるなどの症状を自覚したりします。
妊活中には女性ホルモンの負荷が大きくなり、妊活は「努力」だけでなく「運」も入リます。
妊活をする女性はコツコツ努力を重ねる女性が多いですのでその分「妊活ストレス」を日常的に積み重ねやすくなります。
妊活うつ~妊活中の心の不調チェック~
- 1日1日焦りが強い
- 将来が不安で突然涙ぐむ
- イライラしてパートナーに当たりたくなる
- ぐるぐるいつも同じことを考える
- 今までの自分の人生を悔やむ
- 将来が不安で突然涙ぐむ
- 睡眠が重要なことがわかっているのに眠れない
- 周りの子供をもつ家族に対してイライラしてしまう
不妊治療の課題
女性の社会進出、晩婚化に伴い、女性が初めて妊娠する年齢が遅くなり、出産回数も減少しました。
不妊治療の技術が進み、芸能人でも40歳を超えて妊娠したという報道もよく見られるようになり、不妊治療は珍しいものではなくなりました。
不妊治療の多くの割合を占める方は病気ではありません。現在の不妊治療の原因の一番多い理由は「加齢」です。
医療にかかれば、もう大丈夫と思う一般の方も多いですが、医療の発展は必ずしも妊娠を約束するものではありません。
「自分は大丈夫」と思い一生懸命仕事をしてきた人が、いつのまにか「妊娠しにくい状態」になっていて不妊に悩むという方が多くなっています。
不妊治療ができる支援は妊娠のほんの一部分です。
特に努力で仕事で結果を出してきた元々健康な女性にとって突然の「不妊」は受け入れがたい状態なことが多くあります。
不妊治療の4つの痛み
不妊治療は色々な要素が絡み合い、身体的、精神的、社会的、霊性・自我的痛みがあります。
- 身体的
・女性ホルモンの大きな負荷
・睡眠が不安定になる
・高頻度な通院による身体的疲労
・流産、死産による赤ちゃんの死 - 精神的
・未来自分の手に子供を授かれるか、家族としてやっていけるか不安
・妊娠できない自分へのいら立ち
・過去の自分や周りへの後悔
・周囲の人から妊娠はまだかと追い詰められる怖さ
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- 社会的
・高額な不妊治療費
・経済的不安
・午前休、午後休などが続き仕事上での疎外感
- 社会的
・家庭内での問題
(女性は高頻度な通院だが、男性は高額な医療費の負担をする)- 霊性・自我
・生きる意味への問
・子供を授かれない人生
・他者との関係性の変化
・自責の念
・過去の自分、現在の自分、未来の自分に対する喪失体験
・過去のパートナー、現在のパートナー、未来のパートナーに対する喪失体験
・未来の赤ちゃんと家族との喪失体験
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このような状況が続くと、うつ状態になり、抗うつ薬が処方されることもあります。
抗うつ薬や心のお薬は奇形の心配もあることから不安になる妊活中の女性も多くいらっしゃいます。
参照:妊娠・授乳とくすり
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妊活中のPMSは悪化しやすい?
妊活中には、PMS/PMDDになりやすくなります。
妊活中には女性ホルモンの負荷が大きくなること、また妊活は「努力」だけでなく「運」も入リます。
妊活をする女性はコツコツ努力を重ねる女性が多いですのでその分「ストレス」を日常的に積み重ねやすくなります。
また妊活は女性不妊治療のほうが受診回数が多く、ステップ2の人工授精については採精のみであったりすることで女性側が孤独や負担感を感じやすくなり、よりパートナーに当たりやすくなります。
また、妊活へ集中するために休職や離職をしたりして、より孤独になったり、妊活の話題だけに夫婦の会話がなったりとギスギスしやすくなります。
妊活中は不妊治療だけに専念するのではなく、趣味や仕事なども責任は負荷は少なくすることはあっても良いので第三の場などを持っておいたほうがおすすめです。
PMS/PMDDがあると産後うつになりやすい?
うつ病やPMS/PMDDの既往がある女性は、妊娠中のうつ病のみならず産後うつになるリスクが2倍になることがわかっています。
妊娠前のPMS/PMDDの重症度、イライラや気分の落ち込みなどの精神症状の程度が産後うつ病の関連性が高いことがわかっています。
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不妊治療は女性不妊治療のほうが受診回数が多く、ステップ2の人工授精については採精のみであったりすることで女性側が孤独や負担感を感じやすくなり、よりパートナーに当たりやすくなります。
また、妊活へ集中するために休職や離職をしたりして、より孤独になったり、妊活の話題だけに夫婦の会話がなったりとギスギスしやすくなります。
もしかして「妊活うつ?」と思う一方、お薬の治療は「妊娠に影響があるかもしれない」、「自分の子供に影響がありそう…」「依存しちゃいそうで怖い」、「吐き気や焦燥感が強くなる副作用が怖い」など不安になる人もいます。
特に妊活中や、授乳中など自分のカラダだけではなく、子供のことを含めて考えたい、薬以外にも選択肢がほしい、薬で効果をなかなか実感できないなどの悩みをいだきやすいです。
リプロダクションケア:不妊治療の妊活うつ
【リプロダクションケア】とは不妊治療の心のケアです。日本には30万人の不妊治療を受けられるペアがいらっしゃいますが、不妊治療の現場は不妊治療の技術がメインになりがちで、なかなか不妊治療の心のケアをできるところはありません。【妊活うつ】により、なかなか授からない、ホルモンの影響で落ち込んだり、何もないのに泣いてしまったり、イライラしたり…焦りと時間だけがどんどん募ってくるような妊活うつの症状にお悩みな方も多くいます。しかしながら、胎児への影響もあるため不妊治療の現場では、薬に頼らない心の治療を求められていることが多いのも事実です。
不妊の原因
不妊の原因は、よく「女性の身体」のせいといわれることもありますが、実は男性と女性、半分半分の原因です。各々、原因となる割合は半分、半分。男性も、女性もどちらも自分自身の心身へショックを受けやすい状態です。
不妊治療とは
不妊治療は不妊という病気に対する治療、という印象がある方もいらっしゃいますが日本では多くの不妊治療に望まれる方は元来健康な方が多いです。病気の治療、というよりも「我が子を自分の腕に抱く時間を早める」治療というほうがわかりやすいかもしれません。
不妊治療にはステップが3種類あります。
ステップ1 タイミング療法
ステップ2 人工授精
ステップ3 体外受精
妊娠後TMS治療はつづけられるの?
妊娠中のTMS治療は日本の精神神経学会から出されているガイドラインでは認可されていません。一部の国では行われていますが、症例がまだ多くなく、安全に行えるかは議論されている段階です。当院では、精神神経学会に従い、妊娠反応が出た方に関してはTMS治療を中断いたします。出産後、授乳を行うときや、産後うつに関しては薬に頼らない治療としてTMS治療を行うことは可能です。
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