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慢性疲労症候群~筋痛性脳脊髄炎ME/CFS~

慢性疲労症候群は、休んでもよくならない強い全身のダルさ(倦怠感)、改善しない疲労感、集中力の低下(ブレインフォグ)が続き、長期にわたって日常生活に影響がでる病態です。

普通の疲れとの違いは、質のいい睡眠やバランスのよい食事など十分な休養を取ると回復する疲労ですが、慢性疲労症候群の疲労は十分な休養をとっても回復しない疲労です。

慢性疲労症候群のTMS治療

慢性疲労症候群のTMS治療は専門のプロトコールを当院では採用しております。

現在治験で行われている刺激法の他、患者さんのその時の状態に合わせて合計で3つのTMS治療刺激を組み合わせております。

今後現在のプロトコールに加え、運動野に対する刺激を組み合わせルことでさらに患者さんに合わせたTMS治療を提供できるように専門家と討議しながら準備中です。

慢性疲労症候群の症状

  • 強い疲労感
  • 朝起きられない
  • すぐに疲れてしまう
  • 微熱や筋肉痛や関節痛
  • 憂うつ・不眠・不安

熱がでたり、リンパ節が腫れたり、のどの痛みなどの感染の時の症状や、頭痛、筋肉痛、関節痛、脱力感などの膠原病のような症状、起立性調節性障害、睡眠障害、思考力低下、抑うつ、不安などの精神・神経症様症状などの多彩な症状をみとめます。

慢性疲労症候群の原因

慢性疲労症候群の原因は遺伝子、免疫システム、ウイルス感染、ホルモンの不調、ストレスの影響など色々なリスクがあると考えられています。

CDC(米国疾病対策センター)により 1988 年に慢性疲労症候群(Chronic Fatigue Syndrome:CFS)と提唱された疾患概念で慢性筋痛症性脳脊髄炎ともよばれます。一方,同様の病態が英国・カナダなどでは ME (Myalgic Encephalomyelitis:筋痛性脳脊髄炎)と されており,近年は ME/CFS と併記されることが多いです。

参照

*厚生労働省 (慢性疲労症候群患者の日常生活困難度調査事業)

*第11回 疲労・倦怠感および慢性疲労症候群の病態
吉原一文* *九州大学大学院医学研究心身医学 
心身医学 57(3): 282-289, 2017. *日本における現状と診断・治療  
倉恒弘彦 難病と在宅ケア 24(6): 5-11, 2018.

慢性疲労症候群の病態

最近の慢性疲労症候群の研究では、ストレスや感染のみでは発症せず,ストレスと感染が重なること(またはその相互作用)によって,長く続く痛みや抑うつ・疲労が引き起こされている可能性があることがわかってきています。

コロナ後遺症~倦怠感や抑うつ気分~

コロナ後遺症(コロナウイルス感染後の後遺症)の中で倦怠感や抑うつ気分、不眠を自覚し、「ブレインフォグ」により集中力が低下する、記憶がしにくくなるような慢性疲労症候群に似た症状を呈することが多いとされています。

参照

*公益財団法人 東京都医学総合研究所新型コロナウイルス感染症の後遺症について | 新型コロナ関連情報 |
*Mayo CLINICCOVID-19 (coronavirus): Long-term effects

慢性疲労症候群のTMS治療

 

慢性疲労症候群の症例

40歳 女性 Long Covid ウイルス感染後筋痛性脳脊髄炎

慢性疲労症候群の治験対象外になり、自分の状態に合わせたTMS治療を行いたい

感冒症状後から始まった慢性疲労に悩まされていた。元々鍼灸や整体への反応が強く出やすかったり、人の感情に強く感じやすかったりと繊細な面を持っていた。慢性疲労症候群に対し大学病院などで検査を行い、前頭葉の血流低下をfMRIで認めていたこともあり、TMS治療の治験に参加した。

TMS治療の治験では決められた強さ、決められた刺激方法で実施する必要があり、元々持っていた起立性低血圧がTMS治療後に出たため治験が中止となった。

治験中止の際により個人にあわせたTMS治療を実施できるところで検討したほうがいいとのアドバイスをうけ当院へ受診となった。

当院受診時、集中力の心理検査が4とうつ状態は認めず、身体の疲労感が顕著にあるとお話されていた。

当院では慢性疲労症候群の刺激法プロトコールAで治療を行い、強く反応が出過ぎる方に対して刺激法を調整し開始した。

施術開始後、身体の疲労感が改善するものの逆に夜に目が冴えてしまうとのことで慢性疲労症候群の刺激法プロトコールBを行った。睡眠は良くなるものの今度は疲労感になかなか効果がないということから、慢性疲労症候群の刺激法プロトコールCに変更した。

慢性疲労症候群の刺激法プロトコールCに変更したところ、夜も寝れて、身体の疲労も改善してちょうどいい状態とお話されていた。

36歳男性 ウイルス感染後の疲労感・憂うつ感・気力のなさ ウイルス感染後筋痛性脳脊髄炎疑い

ウイルス感染後から続く体のダルさ、痛み

ウイルス感染で38℃の発熱後、1日で解熱しましたがその後から夜に2時間程度で何度も起きてしまうようになりました。気分も身体もとにかく上がらない状態が続いており憂うつに襲われることが多くなったことがお悩みでした。だんだんと食欲もなくなり、体重も5㎏以上減ってしまい体力がなくなってきて階段を上るのもつらい状態が続いていたことも不安に感じられていました。
当院初診時、憂うつ状態が8点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が21点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が10点であり、とくに頭がぼーっとして、意思決定が遅くなっていることが経営の仕事に影響が出ていると相談されていました。
慢性疲労症候群に対するTMS治療を開始し、開始10回目の1週間後には憂うつ状態が4点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が9点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が4点となり、集中力が少しずつ上がってきたことと気持ちの落ち込みがなくなったこと、疲労感がなくなり活動がしやすくなったと喜ばれていました。

42歳男性  ウイルス感染後筋痛性脳脊髄炎 ウイルス感染後の疲労感・慢性疼痛・うつ状態

ウイルス感染後半年後から始まった易疲労

ウイルス感染後、PCR検査を実施し陽性となった。その後軽い疲労感は持続し、感染後の体力低下が続いていると思っていたものの、半年程度は仕事はなんとかできる状態でした。

仕事が年度末で忙しくなり少し無理をしたところ、その後3日程度の短期間でドンと疲労感が強くなりました。朝起きることも辛くなり、ベッドで横になっていても背中の痛みで置きてしまう、シャワーに入ると疲れてしまい一人でお風呂も入れない状態になりました。

いわゆる【クラッシュ】という状態と他院で伝えられ、なにかできることはないかと当院には慢性疲労症候群のTMS治療を希望され来院されました。

当院初診時、憂うつ状態が24点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が21点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が25点であり、音がうるさいのも、本をよむのも手に力が入らない状態でなにもできず1日が長く感じるのがつらいと話されていました。

できるだけ早く治したいとのことでしたが、通院の体力もあり最初はペースを遅めに開始しました。2-3日に1回のペースで来院し、30分程度の在院時間で帰宅することを繰り返していました。

TMS治療5回目には家族の付添なしに一人で来院され、開始10回目の2週間後には憂うつ状態が16点(8点以上で不調を示す)、集中力の低下が14点(8点以上で不調を示す)、不安の状態が13点となり、寝るときの背中が痛くなくなった、音がうるさくなく感じ、治療後数時間は普通の状態に戻ると話されていました。

その後治療を続け、TMS治療30回目で、無理をしなければ1日座って本をよんだり、PCを触れるようになってきた。だんだんと1日が短くまた感じるようになってきたと話されていました。

21歳性女性 トゥレット症候群 強い疲労感

お薬でも改善しない強い疲労感・微熱・筋肉痛・集中力低下

トゥレット症候群で小さな時から病院に通っていた。大学生になってからさらに強い疲労感を感じるようになり、微熱が続く、集中できなくなる状態が続いていた。

頭がぼーっとするため、本をよんでいても集中できず同じ文章を何度も読んだりして勉強に身が入らなくなった。お薬の処方をしてもらったこともあるものの疲労はなかなか改善しないまま低空飛行を続けていた。

当院初診時、不安の心理検査で9点と中等度の不安を認め、会話をしていてもどこかに寄っかかりたくなるような印象であった。TMS治療10回目には不安の心理検査が2点になり家でも起き上がる時間が多くなってきたと喜ばれていた。

勉強に集中出来るようになった。TMS治療30回目の時には、起き上がれないことや、動けないことはなく 5年分の部屋の片づけをし始めることができたと喜ばれていた。

 

当院のTMS治療効果

どの病院もクリニックも同じTMS治療を行っているわけではありません。

TMS治療は海外に10年遅れて2019年6月に保険診療になったばかりでもあり、海外のTMS治療の知識と専門性をもつか、経験症例数や、プロトコール、日本全体の他医療機関との医療連携を実施しているかなど、TMS治療の専門性に大きく違いが存在します。

研究をもとにしたTMS治療の文献では、一般的にTMS治療は3-4割の効果が認められるとされています。

当院では、研究プロトコールではなく、より治療効果を高めるための臨床プロトコールと臨床TMS治療機器を採用し8-9割の効果をみとめています。

 

心理検査改善割合

 

※うつ状態と集中力を評価する心理検査

重症度別 TMS治療改善改善度

 

方法

※2020年5月~2021年1月までに当院へ来院し、TMS治療を実施した全患者

男性56%、女性44%
10代:3%,20代:25%,30代:25%,40代30%,50代:12%,60代5%
TMS治療初回時・10回目・20回目の心理検査結果の比較分析

「日本人に合わせた世界標準のTMS治療」を行うため日々データを積み重ね分析し治療を改善しています。

慢性疲労症候群になりやすい人の特徴

  • 直観力や創造性が高く、表現力が豊か
  •  周囲に温かさや明るさを感じさせる
  • 忍耐力が強く、奥ゆかしさがあり協調性が高い
  • 無意識に周りの人に気を使いすぎる
  • 周りの人の期待に応えようと努力する

慢性疲労症候群になりやすい人には、特徴的な心理特性があるという報告もあります。

TEG(Tokyo University Egogram:東大式エゴグラム)検査におけるFC(free child)、AC(adapted child)は慢性疲労症候群の心理状態、身体状態に影響があるようです。

具体的には、FC(free child)は、直感力、創造性、自由奔放さ、好奇心、表現力などを表します。表現力が豊かで、周囲に温かさや明るさを感じさせるような特徴があります。

AC(adapted child)は、協調性、忍耐力、奥ゆかしさ、礼儀正しさ、などを表します。従順で協調性が高く、受身的で絶えず周囲に気兼ねし、その期待に応えようと努力する特徴があります。

参照

慢性疲労症候群患者における心身の相互作用 - 構造方程式モデリングを用いた解析

野口敬蔵ほか 心身医学 57(6): 680-680, 2017.

慢性疲労症候群の治療法

現時点では慢性疲労症候群の治療法は確立されていません。

以下のような治療が考慮されます。

  • 抗酸化療法(ビタミンC大量、CoQ10 など)
  • 免疫賦活療法(漢方薬など)、
  • 向精神薬(SSRI、抗うつ薬、抗不安薬など)
  • 精神療法(認知行動療法など)
  • 運動療法
  • TMS治療(磁気による治療)

近年では新しくうつ病の治療として2019年6月に認証されたTMS治療(経頭蓋磁気刺激法)が慢性疲労症候群の治療の一つとして注目されています

参照

ME / CSFに対する集学的治療  佐藤元紀

名古屋大学医学部附属病院総合診療科 講師 難病と在宅ケア 24(6): 12-16, 2018.

料金 

 慢性疲労症候群(CFS)に対する反復経頭蓋磁気刺激治療(rTMS治療)

慢性疲労プロトコール じっくりTMS治療:9,900円/回(税込み)

20回(セット)+10回(フォローアップ)

 

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